21/01/16
【2021年版】株の売買手数料が無料で買える証券会社を一挙紹介!プロおすすめの手数料無料の証券会社はこの3社
株式投資で株を買ったり売ったりするときには、売買手数料がかかります。この売買手数料が無料になる証券会社・サービスが徐々に増えてきています。売買手数料は、安ければ安いほど有利ですから、無料なら最高ですね!
今回は、売買手数料なしで株が買えるおすすめの証券会社について、証券会社に詳しく、自身もさまざまな株に投資をしているマネーコンサルタント頼藤太希さんに伺いました。
●教えてくれたのは…
頼藤太希さん
Money&You代表取締役/マネーコンサルタント
慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に(株)Money&Youを創業し、現職へ。マネーコンサルタントとして、資産運用・税金・Fintech・キャッシュレスなどに関する執筆・監修、書籍、講演などを通して日本人のマネーリテラシー向上に注力している。『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂出版)、『ゼロから始めて2時間で一生困らないマネープランができる本』(彩図社)、など著書多数。日本証券アナリスト協会検定会員、ファイナンシャルプランナー(AFP)、日本アクチュアリー会研究会員。
株式投資の売買手数料は安いほうがいい、無料ならなお良い!
株式投資の売買手数料とは、株の買いや売りの注文が成立(約定)した場合に証券会社に支払う手数料です。
売買手数料には、注文が成立するたびに、成立した金額に応じて手数料がかかる「1回ごと」の形式と、1日の売買の成立金額の合計に応じて手数料がかかる「1日定額」の形式があります。多くの証券会社では、どちらの形式にするかを選ぶことができます。
しかし最近は、1日定額のほうが有利だと頼藤さんはいいます。
「かつては、取引の回数が少ないならば1回ごと、1日に何度も取引するなら1日定額の手数料を選んだほうが有利でした。しかし、近年は1日定額の手数料体系を見直し、一定の金額までであれば無料とする証券会社・サービスが増えています。これならば、たとえ少額の取引を1回だけする場合でも、1日定額を選んだほうが有利です」(頼藤さん)
たとえば後で紹介するSBI証券では、1回ごとの注文で手数料がかかるプラン(スタンダードプラン)で10万円の買い注文が約定すると、税込99円の売買手数料がかかります。この株を後日売った場合(株価は変わらなかったと想定)、また税込99円の売買手数料がかかります。つまり、株を買って売るだけで合計198円の売買手数料がかかってしまうのです。
しかし、1日定額のアクティブプランならば、毎日約定金額100万円までは株の売買手数料が無料ですので、この売買の手数料も無料にできます。
「手数料は安いに越したことはありません。1回ならば確かに数百円ですが、これが10回、100回と増えれば、売買手数料だけで数千円、数万円の差が生まれることになります。取引をすればするほど、純粋に利益を押し下げる要因になります」(頼藤さん)
株式投資の初心者必見!売買手数料無料で株が買える証券会社一挙紹介
株の売買手数料が無料にできるおすすめの証券会社・サービスを具体的に説明します。
●手数料無料の証券会社①:SBI証券
SBI証券はネット証券最大手の証券会社です。国内の株はもちろん、外国株式、投資信託、債券、FX(外国為替証拠金取引)、先物、金などに至るまで、さまざまな商品を扱っています。また、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)やつみたてNISA(ニーサ・少額投資非課税制度)にも対応。税金を節約しながら投資することもできます。
SBI証券の1日定額「アクティブプラン」では、1日に約定金額100万円までの株の取引にかかる売買手数料が0円になります。株価が1万円以上(=100株で100万円以上)の銘柄はわずかですから、100株単位であれば、ほとんどの銘柄を売買手数料無料で取引できるでしょう。
SBI証券では、売買手数料が安いうえに、株式投資のサービスも充実しています。たとえば、PTS取引を利用すれば、株式市場の開いていない時間にも取引できます(別途手数料がかかります)。また、IPO(新規公開株)の取り扱いも多くあります。IPOは最初に大きく値を上げることが多いことから人気が高く、抽選になることがほとんどですが、うまく購入できれば大幅な利益が期待できます。
なお、SBI証券では2023年9月30日発注分からの国内株式、2024年1月からの新NISAの米国株式・海外ETFの売買手数料が無料になります(取引報告書・各種交付書面を電子交付に切り替える必要あり)。
●手数料無料の証券会社②:楽天証券
楽天証券もSBI証券と並ぶ、大手のネット証券会社です。1日定額の「いちにち定額コース」の株の取引にかかる手数料は1日100万円まで無料。SBI証券と競うようにして、サービスを拡充しています。
楽天証券では、取引に応じて楽天ポイントが得られます。国内株式だけでなく、外国株式、投資信託、個人向け国債などの取引も対象です。手に入れた楽天ポイントは、投資に回すことも可能。楽天ポイントを利用しながら1回500円分以上の投資信託を購入すると、楽天市場で買い物した場合のポイントが+1倍になる「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」の対象にもなりますので、楽天市場のユーザーには特におすすめです。
楽天証券では、投資初心者向けの情報提供が充実しています。投資の基礎知識や株主優待、タイムリーなテーマに関するニュースを日々更新している「トウシル」は、投資を始めたばかりの人にきっと役立つでしょう。また口座開設をすると「日経テレコン」や「会社四季報」も利用できます。
なお、楽天証券では2023年10月1日より国内株式手数料が0円になります(適用には手数料コース「ゼロコース」の選択が必要)。
●手数料無料の証券会社③:岡三オンライン証券
岡三オンライン証券は、老舗店舗証券のひとつ、岡三証券のネット証券サービスです。岡三オンライン証券も、1日定額「定額プラン」でSBI証券や楽天証券と同じく1日100万円まで株の取引にかかる手数料が無料。多くの株が手数料無料で売買できます。
岡三オンライン証券はオリコンの「2020年 オリコン顧客満足度ランキング」のネット証券証券部門で第1位に輝くなど、定評がある証券会社。特に「岡三ネットトレーダーシリーズ」をはじめとする、株式投資の分析ツールが支持されています。
●手数料無料の証券会社④:松井証券
創業100年を超える歴史のある松井証券・松井証券の1日定額「ボックスレート」は、株の約定金額50万円まで0円となっています。松井証券には「1回ごと」の手数料設定がなく、取引をするとボックスレートが適用されます。
松井証券は「定額制」「一定額まで無料」という料金設定をいち早く導入したことでもよく知られています。松井証券に口座開設すると、株の情報やアナリストのレポートなどが読める「QUICKリサーチネット」を無料で利用できます。投資先をよく調べたいという方にぴったりです。
●手数料無料の証券会社⑤:STREAM(ストリーム)
スマホでの取引に特化したスマホ証券のひとつ、STREAMは「ずーっと株取引手数料無料」の株式投資サービスです。その名のとおり、株の取引での売買手数料が無料。一切かかりません。株式投資だけをするのであれば、いちばんコストを抑えられます。
「どこで儲けているの?」と思われるかもしれませんが、大丈夫です。STREAMの収益源は2つあります。
1つは「SMART取引」という独自のしくみです。SMART取引では、取引所での取引よりも有利な条件で取引が成立する場合があります。もし有利になった場合には、有利になった差額の半分を手数料として支払います。
もう1つは、信用取引(お金を借りて取引する取引)を利用したときに生まれる金利(信用金利)です。
こうしたしくみによって、「約定金額がいくらだから売買手数料がいくら」という既存の売買手数料がなくても、運営ができるというわけです。
STREAMは独自のサービスを展開している証券会社です。STREAMにはSNSのようなオンラインコミュニティも用意されています。他の投資家と情報交換をしながら、楽しく投資力をアップすることができるのでおすすめです。
●手数料無料の証券会社⑥:ferci(フェルシー)(マネックス証券)
大手証券会社のひとつ、マネックス証券が提供する投資アプリ「ferci(フェルシー)」でも、売買手数料を全額キャッシュバックするキャンペーンを開催中。2021年3月末までにferciをダウンロードし口座開設すると、口座開設月より最大で6ヶ月間、売買手数料が全額キャッシュバックされます。
ferciは1株から投資ができるため、より少ない資金で株式投資をスタートできます。また、SNSの機能もあり、日々の投資について投稿したり、他の投資家の投稿にコメントしたりしながら取引をすることができます。
初心者におすすめの手数料無料の証券会社はこの3社!
このなかで頼藤さんが「特におすすめ」だという証券会社は、SBI証券・楽天証券・STREAMの3社です。
「SBI証券と楽天証券は、ともにネット証券大手として、株式投資に限らずさまざまな商品を扱っています。実際に投資をしてみて、「今度は投資信託を買ってみたい」「iDeCoやつみたてNISAで税金を減らしながら投資したい」などというときに、豊富な商品から選べます。もちろん、手数料も抑えられています。情報提供も充実している、おすすめの証券会社です」(頼藤さん)
「純粋に株式投資だけをしたいというのであれば、STREAMがもっともお得です。売買手数料が無料どころか、むしろ得をする可能性もあるシステムは、他に見当たりません。また、100万円以上投資するようになったときにも売買手数料がかからないというのは、大きなメリットです」
株式投資の売買手数料は利益を押し下げるコスト。それが無料にできる証券会社では、手数料がかかる証券会社より有利な条件で投資ができるのですから、使わない手はありません。
今回ご紹介した各証券会社・サービスは、口座開設ももちろん無料でできますので、少しでもやってみたいと思ったら、ぜひ試してみてくださいね。手数料無料で株を売買して、より効率よく利益を上げていきましょう。
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畠山 憲一 Mocha編集長
1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。
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