20/10/25
1株から株が買える証券会社を一挙紹介! 手数料や特徴、初心者へのおすすめポイントをまとめて解説
「株式投資をしてみたい」と思い立っても、気になるのはお金の問題。普通は、数万円・数十万円の投資資金が必要ですから、ちょっと敷居が高いと思われる方もいるでしょう。しかしここ最近、スマホ証券を中心に1株(単元未満株)で投資できるサービスが充実。これを利用すれば、これまでの100分の1の資金で投資することもできてしまいます。
今回は、1株で投資できる主なサービスを紹介します。
1株数百円程度で買える「単元未満株」の取引
株式の値段(株価)は、新聞やテレビのニュース、ウェブサイトなどで報じられています。実際に見てみると、500円、1000円などと、多くの株は数百円から数千円になっているでしょう(中には10円単位・1万円単位のものもあります)。
普通はこの価格で株を買うことはできません。なぜなら、株は100株単位(単元株)で売買されるものだからです。たとえば株価が500円なら500円×100株=5万円、1000円なら1000円×100株=10万円の資金が必要になります。(厳密には、これに加えて売買手数料がかかります)。
しかし最近、単元未満株の売買サービスが充実してきました。単元未満株の売買サービスでは、1株から株式を買うことができます。100株だと、投資金額がいきなり「5万円だ」「いや、10万円だ」と高額になってしまいますが、1株であれば投資金額も100分の1。500円、1000円で投資できるというわけです。これならば、毎月のお小遣いからでも簡単に出せそうです。
投資金額が安くて済むならと、複数の銘柄を買ってみるのもいいですね。どれか一つの銘柄に絞ってしまうと、万が一その銘柄が大きく値下がりしたときに損失が大きくなってしまいます。しかし、複数の銘柄を持っていれば、ある銘柄の値下がりを他の銘柄の値上がりでカバーできる可能性も。このような投資(分散投資)は、投資のリスクを抑える王道の方法です。
また、銘柄によっては単元未満株でも配当金を受け取ることができます。配当金は、株主に配られる分け前のようなもの。持っている株数に応じて受け取れます(なお、株主優待は単元未満株では受け取れないケースがほとんどです)。
単元未満株の売買サービスは少しずつ資産を増やす、その第一歩として活用したいツールなのです。
1株で株が買える主な証券会社の手数料・特徴をチェック!
単元未満株の売買サービスは近年いくつも誕生しています。ここでは、1株で株が買える主な証券会社のサービスを簡単に紹介します。
●スマホ証券のサービス
近年増えてきているのは「スマホ証券」と呼ばれる証券会社のサービス。スマホだけで口座開設から取引まですべて行うことを前提にサービスを展開している証券会社です。
表のとおり、手数料が無料だったり、安く設定されていたりすることが多いのが特徴。株式は、どこで買っても同じものですから、手数料はできるだけ安いに越したことはありません。
また、普段の買い物などで貯まるポイントを買付代金に利用できるサービスも多数あります。いきなりお金を出すのは心配という方でも、こうしたポイントを利用すれば、極端にいえば0円で投資することが可能です。
そのうえ、スマホ証券では決算書や株価チャートといった難しい分析ツールを使わなくても投資しやすいように、アプリ・ウェブサイトの画面に工夫を凝らしています。投資の知識が少なくても、投資先選びに迷うことは少ないでしょう。
また、スマホ証券ならではのサービスも登場しています。
たとえば、LINE証券では不定期開催ながら株の「タイムセール」が行われます。これは、指定の銘柄が3%〜7%引きで購入できるというものです。仮に値動きがなかったとしたら、タイムセールで株を買って、翌日に売るだけでその3%〜7%分の利益が出るのですから、簡単でお得ですね。そのうえLINE証券では、LINEポイントを使って投資できたり、取引時間外に取引できたりと、サービスが充実しています。
※編注:LINE証券は2024年中に撤退を発表しました。新規口座開設の受付を終了しています。
SBIネオモバイル証券の「ひとかぶIPO」では、新しく株式市場に上場(IPO)する銘柄を1株から購入可能。IPOは、上場直後に大きく値上がりすることが多いため、投資家に人気の投資です。ほとんどの場合は抽選になりますが、うまく買うことができれば短期間に利益アップを狙えるでしょう。
SBIネオモバイル証券の利用料は月額220円(税込)ですが、投資に利用できるTポイントが200ポイントもらえます。そのうえ、月額50万円までであれば売買手数料がかからないので、実質ほぼ無料で取引ができることになります。
「もっと投資や経済のことを知りたい」という方におすすめなのが日興フロッギー。ウェブサイトにある記事に出てきた会社のリンクをたどると、その銘柄の購入画面に移動し、その場で株を買うことができます。
日興フロッギーでは、購入時の手数料が無料(約定代金が100万円以下の場合)ですので、気軽に投資をスタートできます。dポイントも利用できます。
ポイントで投資のできるサービスは他にもあります。
大和証券の「CONNECT」では「StockPoint for CONNECT」というアプリを介してPontaポイントでの投資ができます。また、「セゾンポケット」では永久不滅ポイントを利用した積立投資が可能。もし、なんとなく貯まっているPontaポイントや永久不滅ポイントがあるけど使っていない…という場合には、CONNECTやセゾンポケットを利用して投資に回してみてはいかがでしょうか。
さらに、マネックス証券の「ferci(フェルシー)」は、投資について語れるコミュニティと1株からの株式投資がひとつになったSNS型投資アプリです。日々の投資について投稿したり、他の投資家の投稿にコメントしたりしながら取引をすることができます。2020年内は手数料を全額キャッシュバックするキャンペーンも開催しています(ferciをダウンロードし口座開設することが条件)。
ただし、スマホ証券では、投資対象が限られている場合があります。また、NISA(ニーサ・少額投資非課税制度)に対応していない場合もありますので、ご注意ください。
●ネット証券・総合証券
株式投資をはじめとする金融サービスを全般的に手掛けるネット証券・総合証券でも、単元未満株の取引をすることができます。スマホ証券に比べて投資対象が広いため、「どうしてもこの銘柄に投資したい」というニーズは満たせるでしょう。ただし、スマホ証券に比べると多少手数料が高いのがネックです。
とはいえ、SBI証券・マネックス証券・auカブコム証券の3社はいずれも、取引手数料がそこまで高いわけではありません。また、単元未満株以外のサービスが充実していますので、将来他の投資もしてみたくなるかも、という方にも適しています。
初心者にオススメな証券会社はここだ!
単元未満株の投資をするのに、筆者がもっともおすすめしたい証券会社は、LINE証券です。
LINE証券は、2019年のサービス開始から1年で31万口座もの口座開設があった、勢いのある証券会社です。上でも少し触れた株式の「タイムセール」のサービスは、他の証券会社では見かけない独自のサービスです。
また、単元未満株の「いちかぶ」の他にも、単元株(約3700銘柄)や投資信託にも投資可能。2021年にはiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)の申し込みもできるようになる予定です。将来、他の投資もしたいという場合にも便利でしょう。
1株からスタートする少額株式投資、みなさんもぜひ試してみてくださいね。
※編注:LINE証券は2024年中に撤退を発表しました。新規口座開設の受付を終了しています。
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畠山 憲一 Mocha編集長
1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。
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