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20/09/17

資産運用・経済

貯蓄型保険を解約・減額してでもつみたてNISA・iDeCoを始めるべきか

日本では長く低金利が続いています。低金利は、学資保険や個人年金保険などの貯蓄型保険にも影響し、貯蓄商品としての魅力が低下しています。そんな中で、貯蓄型保険からつみたてNISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)への切り替えを検討する方が増えています。
貯蓄型保険は継続すべきでしょうか。それとも、切り替えるべきでしょうか。その判断方法についてお話しします。

貯蓄型保険からNISAやiDeCoへの切り替えはしっかり損得勘定して判断!

貯蓄型保険は低金利政策の影響を受けて利率が低下しています。年利率で1%前後や、1%に届かない貯蓄型保険を契約している方も多いかと思います。
そんな中、「低金利が満期や払込満了まで固定されたまま続く貯蓄型保険ではあまり増えない」と、投資信託がメインとなるNISAやiDeCoに切り替えたほうがいいのではと迷われる方が増えています。

貯蓄型保険の中途解約で迷うのは、「途中でやめると損」というイメージの部分でしょう。貯蓄型保険は、解約をすると解約控除というペナルティーが課されて、払っただけの保険料が返ってこない可能性があることを多くの方が何となく分かっているからです。

すっぱりと今の貯蓄型保険をやめてNISAやiDeCoに切り替えるべきかの判断のためには、中途解約により解約損がどうなるのかを知る必要があります。

まずは、今、加入している貯蓄保険の契約内容をしましょう。チェック項目は次の3つです。

① これまでの総支払保険料
② 今、解約した場合の解約返戻金額
③ 契約を継続した場合の解約返戻金の推移

このチェック項目は保険証券などの資料を見てわかる場合もあります。また契約者が保険会社に問い合わせをすることで確認することができます。

そのまま貯蓄型保険を続けた方がいい人は?

例として以下のような契約の貯蓄型保険に加入していると仮定して切り替えの判断を考えてみましょう。

(例)
10年前に毎月の保険料1万円の貯蓄型保険に加入したと仮定

例えば、毎月掛け金1万円の貯蓄型保険に加入しているとします。現在加入期間は10年です。保険会社に問い合わせたところ、今解約すると解約返戻金は108万円になるそうです。そして、今解約せずに契約をあと10年継続すると、264万円の解約返戻金が受け取れるとします。

つまり、契約から20年後に解約返戻金を受け取ることになり、保険会社に何か大きなトラブルがない限り年率1%の運用を約束してくれている貯蓄型保険です。

この年率1%は契約時に確定しています。仮に、年率1%の運用成績では物足りなく感じ、今解約をして108万円を受け取り、その解約返戻金と毎月1万円の積立額を原資につみたてNISAやiDeCoで投資を始めたとします。その場合、もとの保険で約束されていた264万円を10年後に受け取るためには年率2%で運用する必要がでてきます。

10年の運用期間があれば、つみたてNISAやiDeCoを利用して年率2%の運用成果を達成することはそれほど難しくはないかもしれません。ただ、投資信託での運用は元本を割ることもありますので、絶対ではありません。

今回の例のような場合、筆者であれば年率1%を確実に達成できる貯蓄型保険の継続の検討をまずはおススメするかと思います。そして、さらに余裕資金があればつみたてNISAやiDeCoの活用を検討しましょう、と提案します。

つみたてNISAにするなら「続ける」ことが鍵

今、契約している貯蓄型保険の利率を確認した結果、それでは物足りない、不十分となれば思い切って解約してつみたてNISAに切り替えるのも、今の低金利下では選択肢に入れていいでしょう。つみたてNISAでは運用益にかかる税金が20年にわたってゼロになりますので、より効率のよい投資ができます。

ただし、つみたてNISAで積立期間中に積立資金が減ることがあっても解約せず、積立を続けることを決めて始めていただきたいと思います。つみたてNISAは投資信託を使いますので、時には相場が大きく下がることもあるでしょう。大きく下がる場面では多くの方が積立をストップして投資もやめたくなるのですが、投資で成果を出すためにはそこは我慢です。

つみたてNISAはiDeCoと違いいつでも解約をすることができることがデメリットと捉えることもできます。大きく下がった時には買い時と捉えて粛々と積立投資を継続していきましょう。

あくまでも過去の実績からですが、10年以上の長期投資を継続していけば、2%や3%といった運用成果を出すことは、それほど難しくありません。

iDeCoにすると税制優遇メリットが大きい

iDeCoはつみたてNISAと同様、運用益に税金がかからない税制優遇があります。さらにiDeCoは原則60歳までの引き出し制限があるのですが、掛金全額が所得控除になるというつみたてNISAにはない大きな税制優遇があります。

先ほどの例で、今保険を解約しiDeCoへ切り替えたとしましょう。年収500万円の方がiDeCo で1万円を積立した場合の10年間の所得税・住民税の節税額は、概算ですが24万円となります。節税効果だけで、保険を解約することで生じる12万円の損失分は回収でき、さらに12万円お得になることに。貯蓄型保険からiDeCoへの切り替えはつみたてNISAよりも判断しやすいでしょう。

なお、どれだけの節税効果があるかは、収入や年齢によっても異なります。金融機関各社のウェブサイトでは、シミュレーションツールが公開されていますので是非活用してみてください。

【確定拠出年金(iDeCo)専用】SBI証券

まとめ

貯蓄型保険の利率は契約した時期や契約内容によって異なります。その利率以上の利益が出せそうであれば、つみたてNISAやiDeCoに切り替えたほうがいいでしょう。もっとも、契約内容を調べてみると思っていたより利率が大きく解約するのはもったいない保険だった…などという発見もあるかもしれません。その場合は、解約せずに続ければいいのです。

このように、切り替えは保険を解約した場合、続けた場合の損得勘定をしっかりして検討していただきたいと思います。ご自身で面倒な場合はFPに相談し、判断を仰いでみるのもいいでしょう。

小林 裕子 ひろファイナンシャルプランニング代表 CFP ・1級FP技能士

2008年FP相談業務開始。2014年事務所運営スタイルを金融機関等からの紹介手数料を一切得ず、報酬は顧客からの相談料のみとするフィーオンリーへ移行。「ファイナンシャルプランニングは100人100様」をモットーにライフプランの実行支援を行っている。

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