19/02/26
来年はわが子の大学受験…受験費用・大学進学費用をどう用意する?
大学受験も大詰め。次はわが子の大学受験という人のなかには、これからどのくらいお金がかかるのかが心配な人もいることでしょう。
大学進学にあたっては、入学前の受験料から入学後の授業料まで、多額の費用がかかります。どのくらいかかるのか、どのくらいかけられるのか、事前に計画を立てて臨みましょう。
受験の費用だけでも数十万円
子どもの将来のことを考えたら、希望する進路に進ませてあげたいと思うのが親心ですが、そのためにはいったいいくらかかるのかしっかりと確認しておく必要があります。
大学受験費用は進路によって異なりますし、受ける大学の数によっても違います。国公立大学の場合はセンター試験と2次試験の費用がかかります。私立大学の場合は一般入試(推薦・AOも含む)またはセンター試験利用入試の費用がかかります。
河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」の2019年度 私立大学・短期大学受験料一覧によると、一般の私立大学の受験料は1校あたり3万5000円ほど。また、ベネッセマナビジョン保護者版によると、1人あたり3校から4校受験しているようですので、仮に4校受験すると考えると14万円程度はかかる計算になります。
※「Kei-Net」の2019年度 私立大学・短期大学受験料一覧より作成
※医学部、歯学部、特別な学部を除く
複数出願・地方受験で受験費用を節約!
何校受けたから安心できるというものではありませんが、念のために平均受験数よりも多く受験する人もいることでしょう。そういった場合は、一般入試の割引制度を活用するといいでしょう。たとえば、
・インターネットで出願すると割引
・一般入試で複数学科併願すると2学科目から受験料半額
・一般入試とセンター利用入試を併願するとセンター利用入試の検定料が免除
などがあります。しかし、割引の制度は各大学によって異なりますので、詳細は受験する大学に確認してください。
また、遠方の大学を受験する場合には宿泊費も必要になりますが、遠方の大学を近くの会場で受験できる地方受験を実施している大学や学部もありますので、希望の大学や学部が実施しているか調べてみるといいでしょう。
初年度納付金、どうやって用意する?
めでたく合格が決まると、進学する大学に入学の手続きをします。合格発表から10日から2週間程度の期日までに手続きと初年度納付金を支払わないと合格が取り消されてしまいますので、期日はしっかりと確認しておきましょう。
以下は、国立大学と私立大学の初年度納付金の平均額です。
※国立大学 文部科学省国公私立大学の授業料等の推移より
※私立大学 文部科科学省私立大学等の平成29年入学者係る学生納付金等調査結果より
初年度納付金には、大きくわけて入学金・施設設備費・授業料があります(国立は入学金と授業料のみ)。
入学金と施設設備費はどちらも20万円から30万円くらいが目安です。授業は進学する学部によって金額に幅があります。とはいえ、どちらにしても、合わせて100万円程度は準備しておいた方がいいでしょう。
授業料は一括で支払う場合もあれば、前期と後期、またはそれ以外の回数に分けて納入できる場合もあります。授業料の納入回数は大学により異なりますので、事前に調べておくと急な出費に驚くことがないでしょう。
志望校への初年度納付金の支払いタイミングに注意!
しかしここで頭を悩ませるのが、第一志望校の合格発表の前に併願校の入学手続きの締め切りがある場合です。締め切りまでに初年度納付金は納めなくてはならないため、第一志望の締め切りにお金が足りないということになってしまっては大変です。
初年度納付金を支払った併願校に入学辞退をすることはできますが、入学金は返金されません。授業料や施設設備費などは返金されますが、そのタイミングが第一志望の締め切りに間に合うかどうかはわかりません。ですから、複数の大学を受験するときは、その分も含めて準備しておくようにしましょう。
小さい時から学資保険などで準備している場合でも、契約日の関係で学資保険の受け取りのタイミングが入学手続き締め切りの後になるようなことがないか確認しておきましょう。
また、併願のために2校分の初年度納付金の準備が難しい場合は、日本政策金融公庫の教育一般貸付を利用するのもいいでしょう。24時間365日インターネットで申し込むことができます。振り込みまでには20日程度かかりますので、余裕をもって申し込みをしておいた方がいいでしょう。
まとめ
子どもの教育費のなかで一番の山場となる大学進学費用。しかし、入学金や授業料ばかりに気を取られて、受験にかかる費用を見落としていたという話をよく聞きます。どこの地域の大学を受験するのか、何校受験するのか子どもとよく話し合って、受験を迎えるまでにはしっかりと準備をしておきましょう。
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黒須 かおり ファイナンシャルプランナー(CFP)
女性を中心に、一生涯を見守るFPとしてmoney&キャリアのコンサルティングを行う。幸せになるためのお金の知識など幅広い資金計画とライフプランのアドバイスを手がけている。金融機関にて資産形成のアドバイザーとしても活動中。FP Cafe登録パートナー
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