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19/02/11

家計・ライフ

厚労省が年金開始年齢を75歳まで繰り下げ検討! 75歳から受け取るのは得なのか?

2019年現在、公的年金の繰下げ受給は、70歳までです。70歳まで繰り下げると受給額は42%増加します。
厚生労働省は、公的年金をさらに75歳まで繰り下げられるように検討に入りました。75歳まで繰り下げると65歳の年金額に比べて約2倍に増える見込みです。

私は、拙著『老後資金は貯めるな!』(河出書房新社)のなかで、老後資金を貯めずに70歳までの生活資金に使って70歳まで年金の繰下げ受給をすることを勧めています。

では、これが75歳になったらどうなるのか?75歳から受け取るのは得なのでしょうか。
シミュレーションをしながら考えて見ましょう。

75歳まで繰り下げた場合、86歳よりも長く生きれば得をする!

年金を75歳までに繰り下げた場合、どのくらい年金が増えるのかと言うところですが、今回の改革案によると、現在の年金の繰下げ受給をするときには、65歳から70歳までは1ヵ月0.7%の増加に対して、70歳から75歳に繰り下げる場合には、1ヵ月0.8%の増加になっています。
これによって、65歳から受け取るよりも約2倍(1.9倍)になります。
これは、魅力的な数字です。

では、実際の損益分岐はどうなのかというと、基礎年金の受給額で計算をしました。
損益分岐点は、約11年後の86歳の時点にやってきます。
65歳から年金を受け取った総額を、75歳まで繰り下げた受給額の総額が、86歳の時点で超えることになります。86歳以降は、繰下げ受給をした方がどんどん多くなり、その差はどんどん開いていきます。

ということは、86歳より長生きをすると、得になるのです。
平均寿命は、男性で81歳、女性で87歳です(2017年)。ですから75歳の繰下げは、女性の半数以上の方が、得になるという計算になります。
しかし、「人生100年時代」と言われて、平均寿命はどんどん延びています。もし90歳まで生きるのが当たり前の時代になるとすると、75歳まで繰り下げるというのは、男性にとっても得といえるでしょう。

現実問題、75歳まで繰り下げることが可能なのか?

とはいえ、実際に「75歳まで繰り下げることができるのか?」という問題もあります。
いくら得なことでも、それが実現できなければ「絵に描いた餅」です。
これは、「何歳まで働けるのか?」ということにも関係してきます。
現在、高齢者雇用安定法で65歳までの雇用を義務づけられています。政府は、さらに就労機会を70歳まで確保できるような社会づくりを目指しています。

実際、いまの60代は元気で、現役で働いています。70歳定年制といっても、違和感を覚えなくなっています。近い将来、そうなると予測されます。
しかし、給与について考えると厳しい現実があり、そう甘くはないかも知れません。
つまり、50歳以降の給与は、増えないでむしろ下がるケースが多いからです。定年、再雇用でさらに給与は激減します。その後、再雇用延長になって、給与はより下がっていくことが想像されます。
ということは、65歳以降の給与だけでは、生活ができないこともあります。ある程度は年金を頼りにして生活をする必要があるかも知れません。

たとえ75歳まで繰り下げると得というのはわかっても、そこまで繰り下げることができる人は少ないかも知れません。

結論:「健康」「資金」「家庭状況」を考えて年金の繰り下げを利用せよ

年金が倍になるからといって、ムリに節約をしながら繰り下げる必要はありません。
75歳まで頑張って繰り下げたとしても、ムリをしながら生活をして、もし80歳前に死んでしまっては楽しくはないですからね。
せっかくの老後生活を楽しんで暮らせないと意味がありません。節約のため、好きな趣味とか、旅行を犠牲にする必要はないのです。
よって結論は、ムリをせずに、ちょっとだけ節約をして、旅行などの楽しみを犠牲にすることなく、繰下げをして見てはいかがでしょうか。

なお、繰下げ受給というのは、いつでもやめることができます。まだ、70歳以降の制度が決まっていないので、70歳までの繰下げ受給で説明をします。65歳から70歳までの間、繰下げ受給ができます。繰下げ受給はいつでもやめることができるのです。

たとえば、生活費がやっぱりキツイので68歳でやめるといってもOKです。68歳まで繰下げをした金額で一生涯受け取ることができます。また68歳の時点で介護が必要になり、まとまったお金が必要になったという場合には、未支給分として65歳からの分を一括で受け取ることもできます(その時の金額は65歳から受け取る予定額になります)。

長い老後生活ですので、様子をみながら年金の受給を考えるのが一番です。
私自身、70歳までは繰下げ受給をしますが、もし75歳までの繰下げとなっても、私自身の「健康」「資金」「家庭状況」を考えてながら、いつまで続けるかはその都度、判断をしていくつもりです。

長尾 義弘 NEO企画代表

日本ファイナンシャルプランナー会員(AFP)
大学卒業後、出版社の編集部に勤務。何社かの出版社を渡り歩き、何冊かのベストセラーに携わる。その後、1977年にNEO企画を設立。2004年に2級FP技能士を修得。現在、日本ファイナンシャルプランナー会員(AFP)。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出す。若干オタクが入っているほど経済とアニメが好き。著書・監修は、「金持ち定年、貧乏定年」(実務教育出版)、「別冊宝島の年度版シリーズ『よい保険・悪い保険』」(宝島社)、『保険はこの5つから選びなさい』(河出書房新社)など多数。

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