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18/09/14

家計・ライフ

秋の夜長に新時代のキーワードを読み解く!FPオススメの1冊

ファイナンシャルプランナー(FP)である筆者の顧客ではありませんが、故意にしている先輩FPの顧客で、年初にビットコインで2億円の利益を出した方がいます。その方の節税方法を話題に、世間話を交わしていながら、先日読んだ本を思い出しました。

今回は話題の仮想通貨について、読書の秋に少しだけ、お勉強をしてみましょう。

入門 ビットコインとブロックチェーン 野口悠紀雄

仮想通貨は?ときいて、ほとんどの人が第一声「ビットコイン」と返ってくる現状です。名詞である仮想通貨のことを「ビットコイン」と勘違いしている人もいるくらいです。

筆者は仮想通貨の専門家ではありませんので、細かな仕組みについて語ることはできませんが、野口氏著書の「入門 ビットコインとブロックチェーン」を読んで、少しはその意味と、貨幣との対比、また市場における立ち位置を理解することができました。

ですから、「ビットコインって、儲かりますか?」「なんだか怖いイメージ」という投資初心者であるMocha読者には、まさに入門書として読んでもらいたいと思います。

●ブロックチェーンが何たるかを知ることが大事

まず仮想通貨を知る上で必須となるのが、ブロックチェーンです。
仮想通貨の存在は、ブロックチェーン技術なくしては存在しないのです。仮想通貨は「投機」目的にスポットライトを浴びる事が多いですが、むしろ知るべきはブロックチェーンの「技術」です。

「主な特徴は、管理者が存在せず、自主的に集まったコンピュータが運営しているにもかかわらず、事業が信頼できること、そして記録が改ざんできないことです。つまり、不正が困難な分散管理型台帳です。(文中より)」

●「通貨」として成立するには信用が欠かせない

通貨を考える上で、「信用」という言葉が欠かせません。
日々の業務で、多くのマネー相談者が「お金=預金」と考えているのを、筆者はたびたび指摘しますが、預金という言葉が資産に成り代わるぐらいの意味をもてるのは、銀行が信用されているからこそでしょう。(銀行が信用できないと、そもそもお金を銀行に預け入れないはずです。)

それと同じように現在市場に出回っている通貨は、発行元である中央銀行(日本であれば、日銀ですね)が、「信用」を与えているから成り立っているわけです。

例えば、皆さんのお財布に入っている紙幣は、日銀が信用を与えた上で、十分な流通量がある環境だからこそ、1万円札は一万円分の価値として、渡す側・受取る側が利用できているのですね。

ビットコインをはじめ、仮想通貨はこの「信用」を「ブロックチェーン」によって確立できました。ですから、ブロックチェーンなくして仮想通貨は語れず、本来スポットライトを浴びるべきは、仮想通貨ではなくブロックチェーン技術の革新なのです。

仮想通貨はブロックチェーンを用いた、「通貨」というひとつの分野に過ぎません。

●ブロックチェーンが作る未来はどうなるか

この本を読んで考えるべきは、今後この世の中が、ブロックチェーンの革新によって、どのように変化するのかで、その変化は形あるもの・無いもの、すべてを含みます。 読者の皆さんが、豊かで幸福な人生を歩むために「お金」や「技術革新」があるのなら、その使い方や仕組みは、最低限知っておかなければなりません。

金融リテラシーをあげるのと同時に、ITリテラシーも身につけてゆく必要性を、おそらく皆さんはすでに感じていることと思います。

ご紹介した本は、きっとその一部を、分かりやすく教えてくれることでしょう。

『入門 ビットコインとブロックチェーン』
(PHP研究所)

『入門 ビットコインとブロックチェーン』
(PHP研究所)

佐々木 愛子 ファイナンシャルプランナー(AFP)、証券外務員Ⅰ種

国内外の保険会社で8年以上営業、証券IFAを経験後、リーマンショック後の超低金利時代、リテール営業を中心に500世帯以上と契約を結ぶ。FPとして10代のうちから金融、経済について学ぶ大切さを訴え活動中。

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