17/09/22
住宅ローン審査に落ちた原因・対処法まとめ
物件を決め、銀行に住宅ローンの審査を申し込んだのに落ちてしまった、希望した金額を借り入れする事が出来ない、という事は、誰にでも可能性があります。
一度審査に落ちてしまったり、申込書の基準に達していない点があったりすると、不安になる方も多いと思います。
ただ、それには原因や対処法がありますので、少し工夫することで住宅ローンを利用できるようになる可能性があります。
審査にだしたのに、落ちてしまった原因
考えられる主な原因を3つ挙げました。
(1) 返済比率が基準をオーバーしている事。
返済比率ですが、フラット35のホームページにもありますが35%程度を基準に考えると良いと思います。自分で計算した時は年収に対して35%を超えないはずなのに、返済比率オーバーと言われてしまった場合、今、キャッシングを利用していないか、車、教育ローン等の他のローンを組んでいないか、分割払いにしている買い物がないかを考えて下さい。返済比率を計算するときは新規のローンだけでなく、今、利用しているローンを含めて計算されます。
(2) クレジットカード、キャッシング、携帯料金を最近延滞したことがある
最近、支払わなけばならないものを延滞してしまったりしていないでしょうか? 延滞の実績があると、収入があっても新規のローンの利用は難しくなる事があります。
(3) 自身の雇用形態雇用形態によっては、年収として出した源泉徴収票の金額がそのまま収入とみなされず、90%程度で考えられてしまう場合があります。
審査に落ちた時の3つの対処法
審査に落ちた時の3つの対処法をお伝えします。
(1) 今あるローン、クレジットの分割払い、キャッシングは完済する
今、自己資金が手元にある場合は、借り入れを希望する金額を減らし、既に何かローンを組んでいる方はその分を完済し、再審査を申し込む事も出来ます。
(2) フラット35を利用する
収入に不安がある場合で書きましたが、銀行のローンが落ちてしまってもフラット35は審査に通る方は多いです。フラットは住宅金融支援機構がやっているものなので、審査基準が異なります。
(3) 他の銀行に申し込む
1つの銀行で落ちてしまっても他の銀行では審査が通る事もあります。審査基準の違いもありますし、明らかに審査の基準が緩い銀行もあります。ただ、審査の基準が緩い場合は金利が高くなる傾向があります。
転職したばかりはローンを借りられないはウソ?
転職したばかりだとローンを借りられない、と聞いたことがある人がいるかもしれません。これは正確には正しくありませんので、解説します。
このような話が流れている原因は、銀行のローン申込書にあります。これを見ると、「勤続年数1年以上」等の条件が書かれています。実際のところ3ヶ月~6ヶ月程度の給与明細があれば、その期間の平均給与×12ヶ月を計算し、見込年収で審査を受ける事が出来ます。
その際に注意しなければいけないのは賞与です。
例えば、4月~9月までの6ヶ月間の給与明細と6月の賞与の明細を提出すると、見込年収は「6ヶ月間の平均給与×12ヶ月+6月の賞与」で計算されます。12月に賞与がもらえる予定になっていてもその分は見込年収には入らない事、賞与は給与の平均を出すときに含まれない事を注意して下さい。
1つの銀行で審査に落ちてしまうと不安になると思いますが、銀行ごとに基準は違い、またフラットのように銀行以外が運営しているローンもありますので、ぜひ、焦らずいくつかの機関に審査を出してみて下さい。
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田中 麻依 ファイナンシャルプランナー
学習院大学経済学部卒業後、銀行にて住宅ローンや無担保ローン等、個人のローン取次業務に5年間従事。現在は、別会社にて勤務しながら、これまでの経験・知識を活かし、個人として活動中。FP技能士2級、日商簿記2級、証券外務員1種。趣味は、フルート、セルフネイル、旅行。
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