23/12/19
新NISAでやってはいけない4つのこと
2024年1月からスタートする新NISAは、これまでのNISAより使いやすくパワーアップするため、投資を始めるなら誰でもぜひ使っていただきたい制度です。しかし、新NISAは万能ではなく、使うにあたって気をつけて頂きたいポイントがあります。今回は、新NISAでやってはいけない4つのことを紹介します。
新NISAの制度を簡単におさらい
NISAは、投資で得た利益にかかる20.315%の税金が非課税になる制度です。
2024年からの新NISAでは、積立投資専用のつみたて投資枠と一括投資もできる成長投資枠の2つの投資枠を使って投資をすることができます。これまでのNISAにあった非課税期間がなくなり、生涯非課税で資産運用が可能。非課税で投資できる金額も年間360万円、生涯にわたる投資枠(生涯投資枠)が元本ベースで1800万円とこれまでよりも増えました。しかも、売却した分の枠は翌年に復活します。
新NISAではやってはいけないこともある
新NISAは初心者でも気軽に始められる投資として注目されています。しかし、新NISAは上手に活用しないと資産が増えるどころか、自分を苦しめることになりかねません。新NISAであっても、次のようなことはやらないほうがいいでしょう。
●新NISAでやってはいけないこと1:無理な金額を投資に使う
新NISAのつみたて投資枠では年120万円、成長投資枠では年240万円まで投資ができます。しかし、年間合計360万円の枠を埋めようと、必要以上の資金を投資してはいけません。新NISAを頑張るあまり、生活がままならなくなると本末転倒です。
投資は余剰資金で行うのが鉄則です。今の自分の収支を確認し、投資に使える金額を把握しましょう。
●新NISAでやってはいけないこと2:投資商品をなんとなく選ぶ
新NISAのつみたて投資枠では、金融庁の基準を満たした投資信託やETF、成長投資枠では株・投資信託・ETF・REITに投資ができます(つみたて投資枠の商品にも投資可能)。
たくさんあって選び方がわからないからといって、よくわからない商品をなんとなく選ぶのはおすすめできません。
たとえば投資信託の場合、保有中の管理コストである信託報酬が高いものや、たいしたリターンが見込めないものなどを選んでしまうと、お金が堅実に増やせなくなってしまいます。
今はインターネットや書籍、YouTubeなど、情報を仕入れるツールがたくさんあります。投資商品はきちんと自分で調べ、納得してから買うようにしましょう。
●新NISAでやってはいけないこと3:投資商品を短い期間で売る
投資は何年~何十年単位の長期間で運用するのが基本です。短い期間ですぐに売ってしまうのはやめましょう。
特に、価格が暴落すると動揺して売りたくなってしまう気持ちもわかります。しかし長い目で見たら、いつかまた価格が上がるタイミングがあるはずです。投資商品を購入したらほったらかしにするくらいの余裕を持って、長期保有しましょう。新NISAは非課税期間が無期限ですから、回復を待つことはできるはずです。
●新NISAでやってはいけないこと4:新NISA口座を開設前に課税口座で買ってしまう
まだNISA口座を開設していない場合は、課税口座(特定口座または一般口座)で株や投資信託を先に買ってしまわないように気をつけてください。
課税口座で購入した株や投資信託はNISA口座に移管できません。新NISAで非課税になるのは、NISA口座を開設し、そこで買ったもののみです。新NISAの恩恵にあずかるために、必ずNISA口座で投資しましょう。
新NISAで失敗しないための3つのコツ
新NISAを失敗せずに上手に活用するために、次の点を押さえておきましょう。
●新NISAで失敗しないコツ1:投資の目的を持つ
新NISAはメリットの多い制度ですが、「なんとなくよさそうだから」と新NISAを始めるのはNG。「何のために投資をするのか」目的を持ちましょう。
結婚資金、子どもの教育費、老後資金などと目的を決めると、いつまでにいくら貯めるべきか目標金額が見えてきます。また、そのためには毎月いくらずつ、どの程度の利回りで運用すればいいのかもわかってきます。新NISAで何のために資産運用したいのか、考えてみてください。
●新NISAで失敗しないコツ2:なるべく早く始める
投資は長期間運用することが重要なので、なるべく早く始めましょう。長期間運用すればするほど、複利効果(投資で得られた利益を再び投資に回すことで新たな利益を生み出すこと)が得られ、お金を加速度的に増やす期待ができます。
新NISAを知った今が始めどきです。口座を開くのには時間がかかるので、まずは早めに取りかかりましょう。
●新NISAで失敗しないコツ3:新NISAだけに頼りきらない
新NISAは税制優遇を受けられる魅力的な制度です。しかし、だからといって自分の資産を全て新NISAに投資するのはおすすめしません。新NISAは投資なのでリターンが期待できますが、もちろん損する可能性もあります。
投資は余剰資金で行うのが鉄則です。大きくは増えないが金融機関に貯金する、いつでも使えるようにいくらかは手元に置いておくなど、新NISA以外でも資産は確保しておきましょう。
新NISAを正しく使ってお金を増やそう
新NISAは税制優遇を受けられるお得な投資制度です。しかし、新NISAは万能な投資制度ではありません。使い方を誤れば、損してしまうことも考えられます。今回紹介した「やってはいけないこと」を踏まえて新NISAを活用し、お金を増やしていきましょう。
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あや FP2級のワーママライター
フルタイムワーママとして、日々仕事・家事・娘の育児に奮闘中。家計のやりくりや資産運用、女性のキャリアなど、自身の悩みや経験を、記事を通して等身大でお届けする。お金の勉強をしたいと思い、2級ファイナンシャル・プランニング技能士資格を取得。趣味はテニスと旅行。
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