23/05/24
貧乏人にありがちな、お金持ちは絶対しない”投資”
世界中で「二極化」が加速しているといわれています。「お金持ちと貧乏な人」は、その典型例です。しかし、お金持ちは、はじめから多くの資産を持っていた人ばかりではなく、ゼロから自分で築いた人もいます。お金を手に入れたいと思うのならば、お金が貯まる人の考え方や行動から、人生を豊かにするコツを学んでいく必要があります。
今回は、お金持ちの行動から、人生の価値を最大化するポイントを探っていきます。
お金持ちは「お金に変わる学び」を重視する
コロナ禍の影響で、テレワーク導入が進み、働き方が変わりました。将来が不透明で不安なので、何か資格を取っておこうか、と思う人もいるでしょう。こうした自己投資において、1億円貯まるようなお金持ちとお金が貯まらない人とでは、スタンスや考え方が異なります。
お金が貯まらない人は、具体的にどうしていいかわからず、とりあえずスキルやテクニックといった枝葉の部分に投資しがちです。また他人からの評価がものさしになっている場合も多いものです。勉強においては、「いつか」または「いずれ」必要だからという心構えなので、がんばったものの達成感が得られず、お金に結びついていないことが見受けられます。資格をとったものの生かすことができない資格難民は、スタンスの違いから生まれています。
一方、お金持ちは、お金に変わる学びかどうかを重視します。まずは自分の専門領域を勉強し、自分の強みを強化します。その上で学んでどう行動するか、どう生かしていくかを考え、欲しい結果をイメージして、今必要なことに取り組みます。やみくもな努力はせず、目標に向かう意識や行動を点検しながら進んでいます。そうした学びは、自分の心に満足感や幸福感が得られます。また、せっかくお金や時間、エネルギーを投資するのですから、投資に見合うだけの成果が得られるように意識や行動も変えていきます。そして、楽しみながら前向きに学んでいくので、収入アップなどの好循環が生まれます。学びの投資が回収できなければ、学んだところで意味がありません。お金持ちは、「お金に変わる学び」かどうか、成果とお金のことを真剣に考えて行動をします。
お金持ちは健康への投資を怠らない
自己投資は、資格取得だけでなく、健康など他の面にも及びます。いくらお金を積んでも、健康はお金では買えません。日々の生活や生活習慣において健康を維持できるように、意識して運動など実践していくように心がけなくてはなりません、特に質の高い生活や仕事をするためには、心身ともに健康であることが基盤になります。ですから日々の食生活や運動などは、小さな差が大差につながります。特に成人病などは、「食べているもので病気が作られる」といわれています。
また、お金が貯まらない人は、コロナ禍で通勤が減ったために、太ったという話を耳にします。また食品は、節約の観点から健康よりも価格の安いものや手軽なものに目が行きがちです。時間に余裕がないと、ついつい冷凍食品やジャンクフードに食事が偏ります。病気については、予防に重きを置かないので、病気になってから受診し、入院や治療でお金がかかることになります。
一方お金持ちは、高級なものを口にするのではなく、低農薬や安全な食材にこだわることが多く、価格が安いからという理由を食品購入の判断基準にしていません。運動においても、日常に早朝の散歩を取り入れたり、出社の頻度が減ったおかげで増えた時間を運動にあてたりするなど、健康への投資を怠りません。また、病気になる前に検診を受け、予防に力を入れています。
お金持ちは時間を浪費しない
時間はお金があろうとなかろうと、誰にでも平等に1日24時間与えられています。自己投資のための時間は、限られています。お金が貯まらない人は、仕事もダラダラ、時間があってもダラダラしてしまい、自己投資にかける時間を確保できないものです。
その点、お金持ちたちは、「時間=命」と考えます。時間を守れない人や遅刻する人は信用できない。遅刻する人は、相手の命を奪っていることに気づいてないといいます。時間と信用はお金以上に尊いとお金持ちは考えるのです。お金持ちは睡眠時間を確保し、休暇を上手にとって、体調を維持しています。そのために、時間を浪費することなく仕事をこなすのです。
特にお金持ちは、時間を有効活用するために、朝早く起きることを習慣にしている人が多いものです。自分の時間管理だけではなく、時間を有効に使うために、優先順位を決め、できないことや苦手なことをムリしてやらず、他人に任せます。すべてを自分でやらず、何をやらないかを明確にしています。また仕事は集中して行い、すき間時間をムダにしないように意識しています。一日の時間も集中すれば多くのことがこなせますが、そうでなければ時間の浪費によって、いっそう短いものになります。お金持ちは常に時間の浪費を防ぐ行動をとっているのです。一日の生活の中で、「重要ではない予定」に時間を奪われていないか振り返ってみましょう。
お金持ちはバランスの取れたお金の使い方をする
お金持ちは、自分なりの判断基準を持ち、バランスの取れたお金の使い方をするのが特徴です。お金を貯めるために節約ばかりをするのではなく、必要だと思うものや好きなものには多少高価だとしても惜しみなくお金を使います。お金持ちは、お金は貯めるだけはなく、使って人の役に立つように循環させて、自分のところに大きくなって戻ってくるものだと考えています。ですから、お金は使っても減らないと感じられるのです。
その代わりに不要なものやムダだと感じることには、1円でもお金を使わないという徹底ぶりです。ムダ遣いを極力なくし、お金を蓄えて増やしていく方に進んでいきます。お金持ちほど、道に落ちている1円玉を拾うそうです。1円玉でも1万円札でも、同じお金です。本当の意味でお金を大切にするからこそ、お金持ちになったともいえます。
一方、お金が貯まらない人ほど、「安いから」「流行っているから」「期間限定」という理由で、ついつい買い物をしてしまいます。特にネットで簡単に注文でき、手元にすぐ物が届く通信販売が生活の中に浸透しています。お得なチャンスを取りこぼしたくないと感じて、罠にはまってしまった人は多いでしょう。しかしお金持ちは、こうした支出が無駄だと知っています。お金を貯めるには、お金の使い方のバランスを取ることが大切なのです。
お金持ちは高いコストの投資はしない
「貯蓄から投資へ」とよくいわれるようになりました。投資をするのなら、できるだけ儲かりそうな金融商品を購入したいと思う人も多いはずです。
しかし、有名な銀行や証券会社が「これがおすすめです」という商品は、値上がりが期待できる商品ではなく、金融機関が売りたい商品であることも多いのです。金融機関は、お客さんに買ってもらうのなら、売る側が儲けの多い商品ならいうことなしと考えています。
手軽に始められる投資信託では、販売する会社、運用する会社、資産を管理する会社にそれぞれ手数料がかかるしくみになっています。運用の中身を見ず、金融機関などの話を鵜呑みにして購入すると、手数料が高くコストばかりがかかるものを選んでいることもあります。そのような場合、投資しているつもりでも、蓋を開けてみると、手数料に持っていかれ、全然資産が増えていないという結果に陥ってしまいがちです。
お金持ちは、少しの手数料の差が、運用において大きな差になることを知っています。購入前に売買手数料や信託報酬を確認するのは当然です。ですから投資をするなら、できるだけコストがかからないものを選びます。
ユダヤ商人の格言に「甕(かめ)を見るな。中に入っているものを見よ」という言葉があります。外側はとても立派ですばらしい甕でも、中身が粗悪だったり、腐ったものだったりすることもあります。外見に惑わされず、中身を見なさいという意味です。
投資する際は、売るときに価値があるのか判断し、リセールバリューを見極めます。ときには足を運んで、実際に現物や投資物件を確かめることさえあるのです。買ったときが最高でも、売るときに価値が上がっていなければ投資になりません。
まとめ
お金持ちの自己投資の考え方、さらには時間やお金の使い方の違いを紹介してきました。もし、「こんなにがんばっているのに、どうしてダメなのだろう」と思っているなら、自分の今の意識と行動を振り返ってみましょう。
現実は、自らの思いの結果だといわれます。格差社会だからムリだとあきらめていては、現状が変わることはありません。お金持ちは、意思しだいで、どうにでも変えられると思っています。「ありたい姿」をイメージしていれば、チャンスもつかむことができるでしょう。お金持ちの考え方や行動をできるところから取り入れれば、きっと未来の可能性が広がっていくはずです。
【関連記事もチェック】
・お金持ちは買わないもの10選
・年金「211万円の壁」1万円でも超えると手取りが6万円減る
・「食べ放題でお店は潰れないのはなぜ?」と子供に聞かれたら?お金の学びになる答え方
・スポーツジムで医療費控除が受けられるための3つの条件
・生活費が高くなる「意味のない」節約5選
池田 幸代 株式会社ブリエ 代表取締役 本気の家計プロ®
証券会社に勤務後、結婚。長年の土地問題を解決したいという思いから、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)を取得。不動産賃貸業経営。「お客様の夢と希望とともに」をキャッチフレーズに2016年に会社設立。福岡を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
この記事が気に入ったら
いいね!しよう