23/05/20
年金は「貯金」という誤解を捨てよ 全ての世代が知っておきたい「年金の常識」|マネラジ。#141
第141回は、全ての世代が知っておきたい「年金の常識」
日本の公的年金には、大きく分けて国民年金と厚生年金の2つがあります。
国民年金保険料や厚生年金保険料を支払う以上、将来いくら年金がもらえるか、元は取れるのかということが気になる人も多いでしょう。
中には将来年金がもらえなくなると悲観して「これまで納めた年金保険料を返して欲しい」「年金はどうせもらえないんだから、自分で運用して老後に備えたい」などという人もいます。
しかし、年金は「貯金」ではなく「保険」です。
厚生年金は正確には「厚生年金保険」といいますし、毎月納めるお金も「国民年金保険料」「厚生年金保険料」ですから、保険だとわかるのですが、それだけではありません。
年金制度は「賦課方式(ふかほうしき)」で成り立っています。
賦課方式とは、現在の現役世代が納めた保険料を都度、現在の高齢者の年金として支払う方式です。
現在の現役世代が老後を迎えたときの年金は、将来の現役世代の保険料でまかなわれます。いわば「世代間の助け合い」の仕組みで年金制度が運営されているのです。
もしも、自分たちの納めた年金保険料の範囲で将来自分がもらう「積立方式」ならば、年金は貯金だといえるかもしれません。しかし、そうはなっていません。積立方式では急激なインフレや給与水準の上昇があると、積み立てておいたお金の価値が大きく減ってしまうからです。こうなると、高齢者の生活を支える年金制度の役割が果たせなくなってしまう可能性があります。
その点、賦課方式は経済の変動に強く、そのときの物価や所得水準に応じた年金の価値を維持することができます。そのため、日本の年金制度は賦課方式を基本にしているのです。日本に限らず、多くの先進国でもかつては積立方式でしたが、のちに賦課方式に移行しています。
出演者の頼藤太希が、年金制度そのものの仕組み、何歳からもらうのが正解なのか、足りない分をどうすればいいのか、など年金にまつわる疑問や悩みを解消する書籍「人生に必要な年金の常識」(マイナビ出版)を5/25に発売します。
今回のマネラジ。では本書から
・年金制度ってそもそもなに?
・年金は「貯金」という誤解
・年金の全体像
・年金額はどう決まる?「年金不安」の正体
・国民年金保険料が払えない場合はどうする?
・国民年金保険料の支払いが40年に満たない場合はどうする?
・国民年金保険料を払っていないとどうなる?
を紹介しています。
出演:頼藤太希(よりふじ・たいき)、高山一恵(たかやま・かずえ)
制作:株式会社Money&You
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Youtubeからも配信しています。
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・ #141「年金は「貯金」という誤解を捨てよ 全ての世代が知っておきたい「年金の常識」」
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Money&You マネーアンドユー
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