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21/12/27

家計・ライフ

2022年4月から成人年齢が18歳に引き下げ! 国民年金は18歳から加入するの?

民法改正により2022年4月1日から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられます。成人年齢が引き下げられたことで、18歳や19歳の方でもこれまでよりできることが増えます。では、20歳から加入が義務付けられている国民年金の加入はどうなのでしょうか。今回は、成人年齢の引き下げが、日常生活にどのような影響を与えるのか、お金の面を中心に紹介します。

成人年齢の引き下げにより国民年金の加入はどうなるの?

2022年4月1日から、18歳や19歳の人も成人になります。これまで日本では「成人」は20歳とされてきました。しかし、最近では選挙権や国民投票の投票権が18歳から与えられるようになってきました。民法でも18歳以上の人を大人として取り扱うのが適当…ということで、成人年齢を18歳に引き下げることになったのです。世界的にも、成人年齢は18歳とされていることが多いそうです。

国民年金は現行では20歳になった時点で強制加入しなければなりません。成人年齢が引き下げられた結果、国民年金保険料の加入時期も18歳以上からになるのでしょうか?結論をいえば、成人年齢が引き下げられても国民年金の加入時期はこれまで通り20歳以上です。高校3年生のときに18歳になって、いきなり国民年金保険料を請求されるということはありませんのでご安心ください。

また学生納付特例制度も引き続き適用されるため、大学生や高校生、専門学校生などは収入要件を満たせば国民年金の納付の猶予を受けられます。なお20歳未満であっても、厚生年金の適用を受ける会社に勤務している場合は、厚生年金に加入しなければなりません。

したがって、成人年齢が引き下げられても年金の運用はこれまで通り維持されると考えて問題ないでしょう。

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成人年齢の引き下げにより変わる2つのこと

成人年齢の引き上げにより、これまで20歳にならなければできなかったことも可能になります。お金の面では、主に次の2つが変わります。

●成人年齢の引き下げで変わること1:契約を親の同意なしで行えるようになる

これまでの成人年齢は20歳だったため、たとえ高校を卒業した後でも、自由に契約を結べませんでした。たとえば、一人暮らしをはじめる際にアパートの賃貸契約をしようとしても、親の同意が必要です。

しかし、成人年齢の引き下げにより18歳になった人は成人として扱われます。これまで親の同意がなければ締結できなかった契約手続きを自分の意思で結べるようになります。たとえば
・アパートの賃貸契約
・スマホの契約
・クレジットカードの契約
を自分1人でできるようになります。
そのため、これまでよりも契約の自由度が大きく広がります。

ただし、18歳・19歳の方が自らの意思で結んだ契約も有効になるため、詐欺や悪徳商法などのトラブルに巻き込まれる可能性があります。契約を自由にできる分、詐欺などのトラブルに遭う可能性もある、というわけです。

もうすぐ18歳になる子どもがいる場合は、トラブルに巻き込まれないように指導しておいた方がよいかもしれません。万が一、消費者トラブルに巻き込まれた際は、消費者ホットライン188や日本司法支援センターに相談しましょう。

●成人年齢の引き下げで変わること2:.NISAが利用できるようになる

現行では20歳にならなければ、NISA口座の開設や運用ができません。20歳未満の方は、両親や祖父母などの同意のもとで開設するジュニアNISAで保護者の管理を受けながら運用するしかありません。しかし、成人年齢の引き下げにより、2023年1月1日時点で18歳以上であればNISA口座の開設が自分でできるようになりました。

一般NISAとジュニアNISAでは年間の非課税額が40万円も違うため、より利益を手元に残しやすくなります。また、ジュニアNISAは2023年末で廃止されるのに対し、つみたてNISAでは2042年まで毎年40万円ずつ投資できるため、長期の資産形成に役立ちます。

また、ジュニアNISAとは違い本人が運用管理を行い、自由に払い出しができます。そのため、資産運用に興味のある方にとっては大きなメリットといえるでしょう。

成人年齢が18歳に引き下げられても変わらない3つのこと

国民年金以外にも、成人年齢が引き下げられても変わらないことがあります。

●成人年齢の引き下げでも変わらないこと1:競馬や競艇など公営競技

競馬や競艇などの公営競技については、これまで通り20歳にならなければできないので注意してください。なお、パチンコのように公営競技ではないギャンブルは、18歳以上であれば可能(高校生不可)です。

●成人年齢の引き下げでも変わらないこと2:特別児童扶養手当の支給年齢

20歳未満で障害のある子どもを養育している、所得が一定の以下の人には、特別児童扶養手当が支給されます。成人年齢が引き下げられても、20歳になるまで支給を受けられます。

●成人年齢の引き下げでも変わらないこと3:養育費の支払い期間

養育費の支払い義務についても、20歳まで継続されます。なぜなら、子供が成年に達するまで養育費を支払う取り決めがされた時点では、成人年齢を20歳としていたからです。
また、そもそも養育費は子どもが未成熟であり経済的に自立ができない場合に支払われます。そのため、子どもが18歳以上でも大学に行くなどの理由で働いていない場合は、引き続き支払いの義務は残るでしょう。

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まとめ

成人年齢が引き下げられても国民年金の加入時期はこれまでと同じく20歳です。そのため国民年金保険料の支払いも必要ありません。また特別児童扶養手当や養育費の支払いなどについても、これまでと同様です。とはいえ、18歳や19歳の方でも親の同意なしにさまざまな契約ができるようになります。詐欺や悪徳商法など消費者トラブルに遭う可能性もあるので注意してください。

小栗健吾 現役のFXトレーダー及びWEBライター

地方の大学を卒業後、会社員を経て、WEBライターとして活動中。FXや仮想通貨の取引経験(FXは8年以上)があり、現役トレーダーの目線で記事を多数執筆している。また、現在はFXだけでなく、「キャッシング」「副業」「節税」などマネー系の記事も多く執筆している。

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