21/05/09
【2021年版】ダントツで高収入の職業は? 職業別平均年収ランキング
いつの時代もお金の不安は尽きません。自分や他人の年収への関心が高い人もいるのではないでしょうか? ただ、「いったいいくら稼いでいるの?」と年収について直接聞くのははばかられるもの。気になってもなかなか触れられない人も多いでしょう。
そこで今回は、厚生労働省の統計より年収の高い職業ランキングトップ10を発表します。
もっとも年収の高い職業は?
年収は職業によって大きく異なります。職業別の平均年収は、厚生労働省が毎年発表している賃金構造基本統計調査のデータからわかります。2020年のデータをもとに年収が高い職業トップ10を見ていきましょう。
●職種別年収ランキングトップ10
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(2020年)より筆者作成
このランキングは、賃金構造基本統計調査の「きまって支給する現金給与額」を12倍し、「年間賞与その他特別給与額」を加えたものを「年収」として作成したものです。
もっとも年収が高い職業は航空機操縦士(パイロット)でした。きまって支給する現金給与額は122万8000円、年間賞与その他特別給与額は251万6400円となっています。
パイロットには専門的な知識が必要なことに加え、厳しい訓練を突破した限られた人しかなれません。また、技術が高いパイロットは航空会社で奪い合いになり、年収がさらに高くなる傾向があります。
2位に入ったのは医師でした。きまって支給する現金給与額は110万2300円、年間賞与その他特別給与額は117万5600円となっています。医師といえば年収が高いイメージもあると思います。パイロット同様、専門的な知識が必要なことに加え、患者の命を預かる重要な職業です。大学に行き国家試験にも唸らなければ従事できない職業なので納得の結果ではないでしょうか。
3位に入ったのは大学教授(高専含む)でした。きまって支給する現金給与額は65万4400円、年間賞与その他特別給与額は288万5600円となっています。給与は上位2職種より少ないものの、賞与は多くなっています。大学教授もまた専門的な知識が必要な職業です。また、大学からの収入だけでなく、テレビ出演や講演、本の出版などからも収入を得られます。
データ上、平均年収が1000万円を超えたのは3位まで。とはいえ、4位以下も、公認会計士や法務従事者(裁判官・検察官・弁護士など)のように、難関の国家資格が必要な職業が大半です。そのため、学力も高くなければ従事するのは難しいといえます。また、従事できる人数が限られている職種もあり、競争が激しい分野です。
給与所得者の平均給与は436万円
国税庁「民間給与実態統計調査」(2019年)によると、2019年12月31日現在の給与所得者数は5990万人、平均給与は436.4万円となっています。男女別にみると、男性539.7万円、女性295.5万円でした。正規雇用者に限ると男性561.4万円、女性388.9万円ですが、非正規雇用者は男性225.6万円、女性152.2万円となっており、格差が浮き彫りになっています。
●平均給与の推移
国税庁「民間給与実態統計調査」(2019年)より
2019年の平均給与は、7年ぶりにマイナスに転じました。とはいえ、ここには2020年の新型コロナウイルスの影響はまだ含まれていません。2020年の平均給与は、おそらくもっと下がることになるでしょう。
先の「賃金構造基本統計調査」のランキングで、年収が436万円以上になった職業には、おおよそ次のような特徴があります。
・技術者
・医療関係の仕事
・士業
・学校の教授や教職員
・営業職
・特別な資格が必要な職業
上位同様、何らかの技術が必要な職業や、専門的な知識が必要な職業ほど平均年収が高い傾向があります。また、営業職も、機械・情報通信システムや金融といった、知識や経験が必要なものは平均年収が高めでした。
したがって、何らかの資格をとり、専門的な職業をめざすことで、年収がアップする可能性があるといえるでしょう。
なお、賃金構造基本統計調査には管理職の年収も載っています。平均年収は860万9700円。きまって支給する現金給与額は53万5600円、年間賞与その他特別給与額は210万3300円と、上のランキングに当てはめると第7位に匹敵する高級取りです。資格を取るのが難しければ、成果を出して管理職になるのが年収アップの近道かもしれません。
まとめ
2020年時点で、年収が高い職業はパイロット、医師、大学教授です。また、トップ10の顔ぶれはいずれも国家資格や専門的な知識が必要な職業となっています。さらに平均年収を超える職業にも、知識や技術が必要なものが多いことがわかります。新たなスキルを磨いたり、資格を取ったりして、年収アップを目指してみてはいかがでしょうか。
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小栗健吾 現役のFXトレーダー及びWEBライター
地方の大学を卒業後、会社員を経て、WEBライターとして活動中。FXや仮想通貨の取引経験(FXは8年以上)があり、現役トレーダーの目線で記事を多数執筆している。また、現在はFXだけでなく、「キャッシング」「副業」「節税」などマネー系の記事も多く執筆している。
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