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21/05/08

家計・ライフ

1000万円貯めている人が、決してやらない5つの節約

1000万円貯めている人が、決してやらない5つの節約

1000万円以上の貯蓄がある人の割合は、20代で4.0%(金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](2020年)」)。働き始めて間もなかったり、結婚や出産などがあったりする時期は、なかなか貯蓄が増えていきにくいものです。

しかし、同調査によれば、30代で20.4%、40代32.7%、50代42.0%が1000万円以上の貯蓄を保有しています。年齢を重ねるにしたがい、貯蓄高も増えています。
貯蓄をするには、ふだんから節約をすることは大切ですが、1000万円もの貯蓄をしている人は、何でもかんでも節約をしているわけではありません。むしろ、決してやらない節約も。
では、どのような節約をしないのか見ていきましょう。

1000万円貯めている人は、セールだからといって買物しない

いつもよりも安くなっているなら買わなきゃ損、と思う人は、なかなかお金を貯めるのは難しいでしょう。なぜなら、いつもどこかで安売りセールはしているので、安いからとあれもこれも買っていては、モノばかりたまって、お金は出ていく一方になってしまうからです。

スーパーやドラッグストア、家電量販店のセール情報はスマートフォンに届くようにしておくと便利ですが、いらないものまで買ってしまうようならセール情報は見ないほうがいいでしょう。
セールは、安い目玉商品を目当てにしたお客さまに来てもらい、その他のモノも買ってもらう販売促進のテクニック。リアル店舗でも、インターネット通販でも、基本は同じです。

1000万円貯める人の節約は、情報に踊らされてするものではありません。
自分が欲しいモノ、必要なモノを見失わずにいることで、さまざまな情報を取捨選択できます。いつでも冷静な判断を心掛けたいですね。

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1000万円貯めている人は、まとめ買いはしない

1個150円のトマトが、3個400円だったらおトクに思えます。しかし、安く買っても食べ切れなければかえって損。2個は食べたけれど、1個はダメにして捨ててしまったら、1個あたり200円の計算です。これでは、1個150円で2個買ったほうが安かったことになります。

通信販売でも、まとめ買いで割引になったり、送料が無料になったりする商品があります。重いものやかさばるものなど、通信販売を利用すると大変便利に買物ができますが、目先のおトク感にまどわされて買いすぎてしまっては損をします。
保存がきくものだと、「いつか使うものだから」と思ってつい買ってしまいがちですが、ペットボトルの水や缶詰、洗剤でも使っていい期限はあります。棚の奥にしまっておいて結局使わずじまいになったら、わざわざゴミを買っているようなものです。

つまり、まとめ買いは買いすぎてしまうことがいけないのです。1000万円もの貯蓄が出来る人は、自分が必要な量を把握しているのでまとめ買いのワナにはだまされません。

1000万円貯めている人は、光熱・水道代は毎日気をつけない

電気・ガス・水道は毎日使うものなので、少しずつでも節約すれば効果はしっかり出ます。
部屋を出る時には照明を消す、ガスでお湯を沸かしっぱなしにしない、歯磨きの時に水を流したままにしない、などは生活の基本。ムダづかいをしていては、お金はたまりません。

しかし、待機電力を節約するために出かける時に家電のコンセントを抜いてまわったり、水道代の節約でお風呂ではシャワーを使わずかけ湯ですませたり、細かいことを毎日のように頑張るのは、面倒でストレスフルなわりに効果はそれほど大きくありません。
1000万円貯蓄をする人の節約は、頑張らなくても効果のある方法を取り入れています。

電気代であれば、節電できる新しい家電に買い換えたり、LED電球を使ったりすることで、暮らし方を変えずに節約します。
ガス代は、大きすぎる鍋や土鍋はなるべく使いません。料理をする時に鍋を火にかければ、まず鍋があたたまり、それから食材に火が通っていきます。あたたまりにくい鍋はそれだけロスをしてしまうので、鍋のサイズや材質にも気を配りましょう。
水道代は、お風呂のシャワーヘッドを変えるのも効果的。水圧が落ちずに節水ができるので、ストレスなく節約ができます。

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1000万円貯めている人は、時間がかかる節約はしない

節約だと思って頑張っていても、おトクになっていないことは意外とあるものです。
時間のかかる節約もそのひとつ。
自宅で食事をするのに、テイクアウトやデリバリーは便利ですが、「高いから節約して自炊を頑張る」と考えるのは本当に節約になっているのでしょうか。

確かに、食材費と調理のためのガス代や電気代だけを考えたら、自炊のほうが安くすみそうです。
しかし自炊にすると、作るにも後片付けにも時間がかかります。買物にも行く必要がありますね。その時間を、仕事や投資の情報収集に使った方が、もっとおトクにならないでしょうか。

自分で料理をするのが好きだったり、気分転換にできたりするなら、自炊を多くしたほうがいいでしょう。しかし、払う金額のことしか考えずに、テイクアウトやデリバリーはやめて自炊にするのは、大切な時間をムダ遣いしている可能性があります。

割引品を狙って遠いお店に買物に行く、交通費がもったいないから歩く、といったことも、お金の節約と引き換えに時間を浪費しています。
1000万円貯めている人は、今払うお金が多いか少ないかだけで判断しません。
もっと大きな視点で、トータルに損得を考えている習慣が身についています。

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1000万円貯めている人は、無料の情報だけで満足しない

さまざまな情報があふれるなか、ニュースなどはインターネットを利用し、無料で閲覧できるもので十分と考える人が少なくないようです。しかし、無料の情報は質の高いものばかりではありません。
また、インターネットでの情報収集は、自分からアクセスする必要があります。インターネットは調べたいことがある場合にはとても便利ですが、それだけでは情報がかたよってしまいがち。
新聞や雑誌、本などでは、それまで想像もしていなかったような情報を得られることが少なくありません。質の高い情報には、お金を払うという意識も必要です。

無料でできる情報収集には、各種セミナーもあります。確かに自分ではお金を払いませんが、セミナーの開催には、会場を準備したり講師をよんだりするために、お金がかかっています。
なぜ無料なのか、そこでの情報は信頼できるのかをしっかり見極めてから、賢く利用をしたいものですね。
そして、自分にとって本当に必要なものなら、お金を払ってでもしっかりと情報収集するべきでしょう。

1000万円の貯蓄が出来る人は、情報収集が上手です。
生活必需品を安く買えるお店、節約お料理レシビ、ポイントアップの日、銀行ATMの手数料が無料になる条件など、身の回りのおトク情報はもちろんですが、政治・経済の仕組みや情勢なども知っておきたい情報です。
野菜が高くなったり、ガソリンが安くなったりするのも、そのような情報から予測することもでき、先回りして準備しておくことも可能になるのではないでしょうか。

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1000万円貯めている人は、どこに貯める?

さて、1000万円も貯まったら、どこに貯めておくとよいのでしょうか。資金をプールしておくところは銀行預金だけではありません。株や投資信託、不動産など、様々に貯めておくところがあります。
家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](2020年)によれば、金融資産が1000万円以上の金融資産を持っている人と、1000万円未満の人では、傾向にあきらかな違いを見ることができます。

●今後の金融商品の保有希望

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](2020年)」より筆者作成

上の表は、今後、どのような金融商品を保有したいか質問した結果をまとめたものです。
金融資産に関わらず、預貯金が約半数を占めています。預貯金は元本保証で安全性が高く、入出金がしやすく使い勝手がいいので、人気が高いのもうなずけます。

ただし、金融資産が1000万円未満の人のほうが、1000万円以上よりも預貯金を希望していることがわかります。

また、金融資産が1000万円未満の人は、積立型保険や個人年金保険といった、保険商品を希望する人が多く見られます。
預貯金同様に保険もまた、元本保証で安心、といったイメージがあるからかもしれません。
しかし、契約によっては一概にそうとも言えないので、実は注意が必要な金融商品です。

それに対して、金融資産が1000万円以上の人は、国債・社債などの債券、株式、株式投資信託といった投資を希望している人が多いのです。その割合は、金融資産が1000万円未満の人のおおむね2倍〜3倍にのぼります。外貨建金融商品や不動産投資信託は、金融商品に詳しいからこそ、希望する人も多いのでしょう。
1000万円貯める人は、お金だけではなくお金の知識も豊富。そのため、投資を積極的に取り入れていることがわかります。

まとめ

1000万円貯めている人は、目先のおトクに踊らされません。
まとめ買いとか、無料とか、おトクなようでも自分に有益でなければ損になるだけ。自分が必要としているものを自覚して、必要な分を適正なお金を払って手に入れることが、ムダな出費をなくす本当の節約になるでしょう。
そして、1000万円貯めたら預貯金だけにこだわらず、投資も資産活用として取り入れて、より生きたお金のつかいかたをしてほしいと思います。

タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)

36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー

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