26/07/15
ゆうちょ銀行と普通の銀行の違いは?ゆうちょ銀行を持つメリット・注意点まとめ

ゆうちょ銀行の口座は持っているけれど、普通の銀行と何が違うのかよくわからない、という方は多いのではないでしょうか。普通の銀行同様お金を預けたり引き出したりできる一方、普通の銀行と違う仕組みもあって戸惑った経験のある方もいるかもしれません。
ゆうちょ銀行には、他の銀行にはないメリットがある一方で、知っておきたい注意点もあります。今回は、ゆうちょ銀行が他の銀行と違う理由から、メリット、注意点までをまとめてご紹介します。
ゆうちょ銀行が他の銀行と違うわけ
ゆうちょ銀行の成り立ちは、他の銀行とは大きく異なります。
かつて郵便・郵便貯金・簡易生命保険という郵政3事業は、日本郵政公社という国営の法人が担っていました。この日本郵政公社が2007年10月に民営化されたことで日本郵政グループが誕生し、郵便貯金の業務を引き継ぐ形で「株式会社ゆうちょ銀行」が生まれたのです。
そのため、ゆうちょ銀行の商品には郵便貯金時代のなごりがあります。普通預金にあたるものは「通常貯金」、定期預金にあたるものは「定期性貯金」と呼ばれ、それぞれ上限1300万円、合計2600万円までしか預け入れができません。また、都市銀行や地方銀行が住宅ローンなどの融資を行い、その利息で収益を得ているのに対し、ゆうちょ銀行は基本的に個人への融資を行っていません。住宅ローンについては提携する他の金融機関を紹介する形をとっています。
このように、生まれた経緯が郵便局にあるからこそ、他の銀行にはない独自の商品・ルールとサービスの両方をあわせ持つのが、ゆうちょ銀行の大きな特徴といえます。
ゆうちょ銀行のメリット
ゆうちょ銀行のメリットは、次のような点にあります。
●メリット1:店舗数・ATMが多い
まず挙げられるのが、圧倒的な店舗数とATM網です。全国約2万3300の郵便局・ゆうちょ銀行、約3万1100台のATM(2026年3月末時点)があり、他行の合計を大きく上回ります。
旅行先や引っ越し先でも見つけやすく、急な入出金にも困りにくいのが魅力です。
●メリット2:手数料無料の時間帯が長く、窓口の営業時間も長い
ゆうちょ銀行や郵便局内のATMなら、平日・土日祝日を問わず、朝から夜まで手数料無料で利用できる時間帯が広いこともメリットです。窓口の営業時間も平日16時までと、一般的な銀行より1時間長く設定されています。
●メリット3:通帳と暗証番号だけで入出金できる
見落とされがちですが、通帳と暗証番号があれば、キャッシュカードがなくてもATMで入出金の手続きができる点も大きなメリットです。財布からカードを出す手間がなく、万一カードを忘れた日でも困りません。
●メリット4:通帳の文字が大きく見やすい
あわせて、ゆうちょ銀行の通帳は文字が大きめに印字されているため、数字が見やすく、記帳内容を確認しやすいという声もよく聞かれます。この使いやすさから、高齢の方や、通帳で家計管理をしたい方にも選ばれやすい銀行です。
●メリット5:日常の手続きが便利
このほか、ゆうちょ銀行間の送金は「ゆうちょダイレクト」なら月5回まで無料、公共料金や税金の払込書もATMでそのまま読み取って支払えるなど、日常の細かな手続きが便利なのも、日常使いに適したポイントです。
ゆうちょ銀行を利用する時の注意点
一方で、ゆうちょ銀行を利用する時には、以下のような注意点があることも押さえておきましょう。
●注意点1:預入限度額が決まっている
ゆうちょ銀行に預け入れできる金額には上限があります。通常貯金1300万円と定期性貯金1300万円、合わせて2600万円までです。まとまった資産を管理する場合は、他の金融機関との併用を前提に考える必要があります。
●注意点2:振込・送金の手続きに独自ルール
振込の際に使う「記号・番号」という独自の口座表記も、慣れないうちは戸惑いやすいポイントです。他の銀行の「支店名・口座番号」の形式とは異なるため、振込元・振込先双方で確認や変換の手間が生じることがあります。届出書を書くときに、独特の表記に戸惑ったりした経験がある方もいるかもしれません。
また、口座から10万円を超える送金を行う際には、本人確認書類の提示などの「取引時確認」が必要になる場合があり、現金でのATM送金は上限10万円までとされています。
●注意点3:給与受取口座に指定できない場合も
勤務先によってはゆうちょ銀行の口座を給与受取口座に指定できないケースもあります。これは、給与振込のシステムが勤務先ごとに異なり、ゆうちょ銀行の「記号・番号」方式に対応していない場合があるためです。就職や転職のタイミングでは、事前に勤務先へ給与受取口座として利用できるかどうかを確認しておくと安心です。
●注意点4:ATMの手数料がかかる場合がある
日常使いのATMでも、駅やコンビニ設置のものは無料時間帯が限られているため、利用場所や時間帯によっては手数料がかかる点も覚えておきたいところです。
使い分けが大事
ゆうちょ銀行には、全国どこでも使える利便性、手数料無料の時間帯の広さ、通帳と暗証番号だけで入出金できる手軽さ、大きく見やすい通帳の文字など、他の銀行にはない魅力がたくさんあります。その一方で、預入限度額や振込方法の違い、給与受取口座に指定できない場合があるといった注意点も存在します。
大切なのは、「ゆうちょ銀行か、他の銀行か」を二択で考えるのではなく、それぞれの特徴を理解したうえで上手に使い分けることです。例えば、給与受取や日常の引き落としは使い慣れた銀行に任せ、ゆうちょ銀行は全国どこでも使える予備の口座や、親世代とのやり取りに便利な口座として活用する、といった組み合わせも一つの方法です。自分や家族の生活スタイルに合わせて、無理なく使いこなしていきましょう。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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