26/07/16
老齢年金、障害年金、遺族年金、加給年金、寡婦年金、死亡一時金…年金がもらえない人はどんな人?

老後に受け取る老齢年金はよく知られていますが、公的年金には障害年金や遺族年金、加給年金、寡婦年金、死亡一時金などもあります。それぞれの年金を受給するには、加入期間や保険料の納付状況、家族構成などの条件が定められています。今回は、公的年金の種類ごとに「もらえない人」の例を紹介します。
老齢年金がもらえない人とは?
老齢年金には、国民年金(老齢基礎年金)と厚生年金(老齢厚生年金)の2種類があります。国民年金は日本に住む20歳以上60歳未満の人が加入する公的年金です。一方、厚生年金は会社員や公務員などが加入します。
厚生年金の加入歴がある人は、老齢基礎年金に上乗せして老齢厚生年金も受け取れます。ただし、受給には条件があります。
老齢基礎年金を受給するには、受給資格期間(保険料納付済期間や保険料免除期間を合算したもの)が10年以上必要です。そのうえで、厚生年金の加入期間が1か月以上あれば、老齢厚生年金も受け取れます。
【老齢年金をもらえない人の例】
・受給資格期間(保険料納付済期間や免除期間など)が10年に満たない人
障害年金がもらえない人とは?
障害年金は病気やケガによって生活や仕事が制限されるようになった場合に受けられる年金で、障害基礎年金と障害厚生年金があります。
障害年金を受給するには、原則として、障害の原因となった病気やケガの初診日に公的年金制度(国民年金または厚生年金)に加入していることが条件になります。
保険料納付要件もあり、原則として初診日の前々月までの加入期間の3分の2以上で保険料を納めていることが必要ですが、特例として直近1年間に未納がなければ受給できます。なお、法令で定める障害等級に該当することも必要です。
【障害年金がもらえない人の例】
・初診日が証明できない人
・保険料納付要件を満たしていない人
・障害認定基準に該当しない人
遺族年金がもらえない人とは?
遺族年金は、家計を支えていた人が亡くなった場合に、残された家族に支給される年金です。遺族基礎年金と遺族厚生年金があります。
遺族基礎年金は、「18歳到達年度末までの子(障害がある場合は20歳未満)がいる配偶者」または「子」が対象となります。亡くなった人の保険料納付済期間(保険料免除期間を含む)が国民年金加入期間の3分の2以上あることが原則として必要ですが、特例により直近1年以内に未納がなければ受給できます。
遺族厚生年金は、亡くなった人に生計を維持されていた配偶者や子、父母など一定の遺族のうち、優先順位が最も高い人が受け取れます。
【遺族年金がもらえない人の例】
・亡くなった人に生計を維持されていなかった人
・亡くなった人が保険料納付要件を満たしていなかった場合
・遺族基礎年金について、18歳到達年度末までの子がいない配偶者
(※遺族厚生年金は別途受給できる場合があります)
加給年金・寡婦年金・死亡一時金がもらえない人とは?
公的年金には、老齢年金や障害年金、遺族年金以外にも、一定の条件を満たした場合に受け取れる給付があります。代表的なものが、加給年金、寡婦年金、死亡一時金です。それぞれについて、主な要件ともらえない人の例を説明します。
●加給年金
加給年金は、厚生年金の加入期間が原則20年以上ある人が老齢厚生年金を受け取る際に、65歳未満の配偶者や18歳到達年度末までの子(障害がある場合は20歳未満)がいれば加算される年金です。
【加給年金がもらえない人の例】
・厚生年金に加入したことがない人または厚生年金加入期間20年未満の人
・配偶者や子の年収が850万円以上で、生計維持関係が認められない場合
・配偶者が65歳以上の人
●寡婦年金
寡婦年金は、国民年金第1号被保険者として保険料納付済期間と免除期間を合わせて10年以上ある夫が、老齢基礎年金や障害基礎年金を受け取ることなく亡くなった場合に、妻が60歳から65歳になるまで受け取れる年金です。
【寡婦年金がもらえない人の例】
・婚姻期間が10年未満の人
・夫が老齢基礎年金などを受給していた場合
・妻が再婚した場合
●死亡一時金
死亡一時金は、国民年金保険料を36ヶ月(3年以上)納めた人が、老齢基礎年金や障害基礎年金を受け取らないまま亡くなった場合に、遺族へ一時金として支給される制度です。
【死亡一時金がもらえない人の例】
・国民年金保険料の納付済期間が36か月未満の人
・老齢基礎年金または障害基礎年金を受給していた人
・遺族基礎年金を受け取れる遺族
自分や家族が対象になる年金を確認しておこう
公的年金には、老齢年金以外にもさまざまな給付があります。ただし、それぞれ受給条件が異なるため、誰でももらえるわけではありません。いざというときに備え、自分や家族がどの年金の対象になるのか確認しておきましょう。
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森本 由紀 ファイナンシャルプランナー(AFP)・行政書士・離婚カウンセラー
Yurako Office(行政書士ゆらこ事務所)代表。法律事務所でパラリーガルとして経験を積んだ後、2012年に独立。メイン業務の離婚カウンセリングでは、自らの離婚・シングルマザー経験を活かし、離婚してもお金に困らないマインド作りや生活設計のアドバイスに力を入れている。
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