26/07/02
眠ったままの隠れ財産「未支給年金」を掘り起こす方法

家族が亡くなったとき、役所へ死亡届を提出するほか、葬儀の手配や準確定申告、相続税の申告など、期限内にやらなければいけないことが山積みです。このとき見落とされやすい手続きがあります。それは「未支給年金」の請求手続きです。亡くなった家族が受け取るはずだった年金のうち未払いのものは遺族が受け取れる場合があることをご存じですか?遺族が請求しなければ眠ったままになってしまいます。今回は、未支給年金の概要や受け取る方法、注意点などをわかりやすく解説します。
未支給年金とは?
未支給献金とは、亡くなった人が本来受け取れるはずだった年金のことで、まだ支払われていない分を指します。亡くなった月の分までは、生計を同じくしていた遺族が受け取れます。
通常、年金は偶数月の 15日に、前月分と前々月分が支払われます。6月に支給される年金は4月分と5月分です。後払いのしくみになっているため、亡くなった時点で未支給の年金が発生します。たとえば、6月3日に亡くなった人の場合、亡くなった月の6月分までは受け取れる権利があります。このとき、6月15日に振り込まれる予定の年金がまだ振り込まれていなければ、4月分、5月分、6月分の年金は未支給年金となり遺族が受け取れます。仮に6月20日に亡くなった場合、6月15日に4月分、5月分はすでに振り込まれているので、未支給年金となるのは6月分の年金のみです。
また、未支給年金は相続税の対象にはなりません。受け取った遺族の一時所得になります。受け取れる金額は亡くなった月にもよりますが、年金の受給額によっては数万円から数十万円に及ぶこともあります。
未支給年金をもらえる人の範囲と受け取り方法
未支給年金をもらえるのは、生計を同じくしていた3親等以内の遺族で、受け取れる順位は下記のように決まっています。
(1) 配偶者
(2) 子
(3)父母
(4)孫
(5) 祖父母
(6)兄弟姉妹
(7) (1) から(6)以外の3親等以内の親族
また、同順位の遺族が複数いるときは、そのうちの1名が代表で受け取ります。
●未支給年金を受け取る手順で
未支給年金があるとき、請求しなければその年金は眠ったままになってしまいます。残された遺族の先順位にあたる人は、以下の手順で忘れず手続きをしましょう。
(1) 受け取る遺族が年金事務所へ以下の書類を提出(郵送または窓口へ)
・年金受給権者死亡届(報告書)兼未支給年金・未支払給付金請求書
・亡くなった人の年金証書
・マイナンバーカード(郵送するときは表裏のコピー)または、個人番号が確認できる書類と身元確認書類のいずれか
・戸籍謄(抄)本、または、法定相続情報一覧表のいずれか
・亡くなった人の住民票の除票
・請求する人の世帯全員の住民票の写し(マイナンバーを記入すれば省略可能)
・亡くなった人と別住所の人が請求するときは、生計同一関係に関する申立書
・受け取る人の通帳等の写し(公金受取口座を利用する場合は不要)
(2)日本年金機構から概ね3~4カ月後に「未支給【年金・保険給付】決定通知書」が届く
(3)通知書が届いてから概ね50日程度経ってから未支給年金を受給
提出書類の戸籍謄(抄)本や住民票の写しは、亡くなった日より後に交付されたものを提出しましょう。また、年金受給権者死亡届(報告書)兼未支給年金・未支払給付金請求書などの用紙は、日本年金機構のホームページからダウンロードできます。ただし、未支給年金はマイナポータルからの電子申請には対応していません。
未支給年金で注意すべきことは?
未支給年金があるときは、亡くなってから5年以内に請求しましょう。なぜなら、年金には時効があるからです。年金を受ける権利が発生してから5年経過すると、時効により年金が消滅するので、未支給年金があるときは早めに申請することをおすすめします。
また、未支給年金は相続税の課税対象ではありませんが、受け取った人の一時所得になります。一時所得には最高50万円の特別控除額があるため、その年の一時所得が50万円を超えるときは確定申告をしましょう。
未支給年金の請求をお忘れなく
家族が亡くなった場合、生計を同じくしていた3親等以内の親族は未支給年金を受け取れます。ただ、受給には優先順位があり、受け取れるのは先順位の人になります。←また、未支給年金は自動的にもらえるものではなく、受給するには年金事務所へ必要書類を揃えて請求する必要があります。また、年金には時効があり、5年を経過すると年金が消滅してしまいます。未支給年金があるかどうかを確認し、受給できるときはできるだけ早く申請しましょう。
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前佛 朋子 ファイナンシャル・プランナー(CFP®)・1級ファイナンシャル・プランニング技能士
2006年よりライターとして活動。節約関連のメルマガ執筆を担当した際、お金の使い方を整える大切さに気付き、ファイナンシャル・プランナーとなる。マネー関連記事を執筆するかたわら、不安を安心に変えるサポートを行うため、家計見直し、お金の整理、ライフプラン、遠距離介護などの相談を受けている。
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