21/03/06
PayPayとLINE Payが統合! 今後スマホ決済はPayPay一択でOK?

スマホでかんたんに買い物ができるスマホ決済。みなさんもおそらく、何かしら利用しているでしょう。2021年3月、このスマホ決済の大手、PayPay(ペイペイ)とLINE Pay(ラインペイ)が統合されるというニュースが飛び込んできました。
今後PayPayとLINE Payはどうなっていくのでしょうか。紹介します。
LINE PayがPayPayに統合される予定
2021年3月1日、ソフトバンクの傘下でPayPayを擁するZホールディングスと、LINE Payを手がけるLINEの経営統合が完了したと発表されました。「Zホールディングス」にピンとこなくても、「Yahoo!JAPAN」を運営しているといえばおわかりでしょう。LINEはメッセージアプリのLINEの会社です。
両社が経営統合することは以前から発表されていました。しかし、PayPayとLINE Payの2つのスマホ決済は統合後にどうなるのかがわからず、注目されていました。
そんな折、同日のPayPayとLINE Payのプレスリリースでは「2022年4月にLINE Payの国内QR・バーコード決済事業をPayPayの事業へ統合することについて、協議を開始しました」と発表されました。つまり、LINE PayがPayPayに統合される方向だということがわかったのです。
「LINE Payがなくなる」わけではない
上のニュースだけ見ると「2022年4月にLINE Payがなくなってしまうのか!」と思ってしまいそうですが、そうではないようです。PayPayとLINE Payが統合するのは、あくまで「国内QR・バーコード決済事業」のみ。LINE Payは、買い物のときにQRコード・バーコードで決済できるだけではなく、送金や請求書払い、クレジットカード払いなどもできます。こういった機能については、現時点ではそのまま続く予定です。
国内QR・バーコード決済事業の統合に先立って、2021年4月下旬以降、PayPay加盟店のうち、QRコードを読み取るスキャン方式のお店で、LINE Payでの支払いができるようになる予定です。ひとつのQRコードでPayPay・LINE Payどちらでも使えるようになるので、特にLINE Payのユーザーは使えるお店が一気に広がることになります。
プレスリリースによると、2021年2月末時点のPayPayユーザーは3600万、LINE Payユーザーは約3900万もいるそうです。この2つのサービスが手を組んだら、一気に規模が大きくなりますね。
これから使うべきスマホ決済はどう選ぶ?
便利なスマホ決済ではありますが、あれもこれもと使ってしまうと、どのスマホ決済でお金をいくら使ったのかを管理するのが大変になってしまいます。また、スマホ決済で貯まるポイントも、あちこちのスマホ決済アプリに少しずつ貯まるような格好になって、使いにくくなってしまいます。ですから、スマホ決済は、多くても2つまでに絞るのがおすすめです。
これから使うべきスマホ決済は、次の3点を見て決めるのがおすすめです。
●①使える店が多いほど使いやすい!
スマホ決済が利用できる店舗はだいぶ増えてきましたが、それでもまだ「○○ペイなら使える」「△△ペイは使えない」といったことがあります。同じスマホ決済が使える店が多いほど、単純に便利ですから、主にどんな店で使えるのかを確認しましょう。大手のチェーン店だけでなく、個人経営の店などでも利用できるようなスマホ決済なら、ポイントも貯めやすいですね。現金決済の手間もなくなります。
●②生活圏で使えることが大切!
いくら使える店が多くても、肝心の自分が普段利用する店で利用できないのでは元も子もありません。特に前払いサービス(残高をチャージしてから使うサービス)の場合、使える店が少ないと、チャージしたお金が使い切れずに残ってしまうこともありますし、「残高を残すのはもったいないから」と無理に使うと、今度は無駄遣いになってしまう恐れもあります。ですから、自分がよく行く店や、よく利用するサービスで使えるのかも確認しましょう。
●③普段から貯めているポイントと相性が良ければなおよし!
スマホ決済を使うことで貯まるポイント。みなさんも何か貯めているのではないでしょうか。普段から貯めているポイントが貯まるスマホ決済を選ぶと、ポイントがより貯めやすくなります。ポイントも貯まれば結構な金額になります。効率よく貯めることが大切です。
以上3点を考慮すると、やはり本命はPayPayです。現段階でも使えるお店が多いうえに、個人商店などでも「PayPayだけは使えます」というところを見かけます。生活圏で使える可能性も高いのではないでしょうか。これまでスマホ決済各社はシェアを争ってきましたが、今回の統合で他社を一気に引き離すことになります。PayPay一択でもいいかもしれません。
とはいえ、LINE Payも上で紹介したとおり4月下旬には利用可能店舗が増えるので、利便性は高まりそうです。
また、各種ポイントを貯めているのであれば、そのポイントの貯まるスマホ決済をメインに使い、PayPayをサブで使うという選択肢もありでしょう。たとえばドコモユーザーでdポイントを貯めているならd払い、楽天会員で楽天ポイントを貯めているなら楽天ペイ、Pontaポイントを貯めているならau PAYを使うようにします。
買い物のときは基本的にこれらのスマホ決済を使うようにして、使えないお店ではPayPayを使うようにすれば、各種ポイントも貯まりますし、現金決済の回数も大きく減らせます。なによりお得ですね。
まとめ
LINE PayのQRコード・バーコード決済がPayPayに統合されるニュースについてご紹介しました。次に気になるのは、「統合されたあとにどのようにお得になるのか」ではないでしょうか。PayPayにはPayPayポイント、LINE PayにはLINEポイントがあります。これらがもらえる条件や還元率などがどうなるのか、続報を楽しみに待ちましょう。
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畠山 憲一 Mocha編集長
1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。

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