19/11/10
大手コンビニ3社、消費増税後はどのペイが一番お得? スマホ決済比較まとめ
2019年10月の消費税増税に伴い、キャッシュレス決済に対するポイント還元制度(以降、キャッシュレス還元)が始まりました。対象のお店は中小事業者とフランチャイズチェーンの店舗で、それぞれ5%と2%が還元されます。コンビニはフランチャイズチェーンに該当するため、キャッシュレス決済によって2%の還元を受けることができるのです。
キャッシュレス決済のメリットは、キャッシュレス還元に加えてそのサービス自体のポイント還元も受けられる点にあります。
その中でも「スマホ決済」はスマホ一つで手軽に支払いできる方法として注目されています。
今回はセブンイレブン、ファミリーマート、ローソンの大手コンビニで利用できる主要スマホ決済をピックアップ。時期や条件に応じて一番お得に利用できるスマホ決済をご紹介します。
大手コンビニ3社で利用できるスマホ決済は8サービスを徹底比較
どのコンビニで利用できるかはスマホ決済を選ぶうえで大切なポイントの一つです。セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンの3社で利用できる主要なスマホ決済は、現時点ではPayPay、楽天ペイ、LINE Pay、d払い、メルペイの5サービスです。メルペイは電子マネー「iD」での支払いであれば3社とも利用できますが、コード払いに対応しているのはセブンイレブンとローソンのみとなります。
また大手コンビニのうち一部のみで利用できるスマホ決済もあります。au Payはセブンイレブンとローソンのみ利用可能。Origami Payはローソンのみ利用できます。ファミリーマートが提供するファミペイは、ファミリーマートのみ利用できます。
スマホ決済各社は随時加盟店を拡大中なので、今は利用できないコンビニでも今後利用可能になる可能性はあります。最新情報をチェックしましょう。
どのスマホ決済を利用するのがお得になるかは、キャンペーンの有無によって大きく異なります。下表はセブンイレブン、ファミリーマート、ローソンで利用できるスマホ決済8サービスの、キャンペーン時と通常時のポイント還元率をまとめたものです。
キャンペーンでお得なスマホ決済は「楽天ペイ」と「Origami Pay」
本稿執筆 (2019年11月8日) 時点で開催中のキャンペーンで、コンビニ決済が最もお得になるのは楽天ペイです。楽天ペイでは全ての実店舗で、キャッシュレス還元分とキャンペーン分を合わせて5%が還元されるキャンペーンを開催中(2019年10月1日0:00~2019年12月2日9:59)。コンビニでのスマホ決済では、キャッシュレス還元2%に加えてキャンペーン分として3%還元、合計5%のポイントが還元されます。大手コンビニ3社すべてで利用できるのもうれしいですね。
ローソンをよく利用する人ならOrigami Payのキャンペーンもお得。金融機関口座からの支払いで3%が決済金額から即時割引されるキャンペーンが開催されています(10月1日〜1月31日)。楽天ペイ同様、キャッシュレス還元2%と合わせると合計5%の還元率となります。ポイント還元より割引を受けたい、という人にはおすすめです。
auユーザーなら、条件次第でau Payがお得になる場合も。au Payでは10・11月の三太郎の日(3、13、23日)の利用でお得になるキャンペーンを開催中。au WALLET クレジットカードを設定したApple Payでの対象期間中(10月1日~11月30日)の支払い回数に応じて、三太郎の日の支払い金額に対して3%・5%・10%いずれかのポイント還元が受けられます。たとえば対象期間中のau Payでの支払いが1回でも三太郎の日の還元率が3%アップするので、通常の還元率と合わせると3.5%。キャッシュレス還元分と合わせて5.5%が還元されます。
ファミペイはポイント還元率がアップするキャンペーンは開催されていませんが、新規会員登録やアプリでスタンプをためるとクーポンや対象商品がもらえるキャンペーンを開催中。メルペイでは決済によってポイント還元されるサービスが代わりにお得度の高いクーポンが定期的に発行されていますが、現在はコンビニで使えるクーポンはありません。
その他のスマホ決済では、現時点でコンビニでのスマホ決済が対象となるキャンペーンは開催されていません。
通常時の利用でいつでもお得なのは「PayPay」
キャンペーン期間以外のコンビニ利用で最もお得なのはPayPayです。PayPayの通常時の還元率は実店舗での支払いで1.5%。コンビニ利用では、キャッシュレス還元2%と合わせて3.5%です。PayPay残高またはPayPayカードでの支払いが対象となります。大手コンビニならどこでも利用できるので、普段からよくコンビニを利用する人にはおすすめのスマホ決済といえるでしょう。
条件によってお得になるスマホ決済
d払いは通常の還元率に加えて、ドコモの対象サービスの利用状況に応じて翌月の還元率が1~7%アップするポイントプログラムがあります。キャッシュレス還元分と合わせて最大9.5%のポイント還元を受けることができます。たとえばdカードでのドコモ利用料金の支払いで1%アップ、ドコモのコンテンツサービス「dマーケット」の利用で2%アップなどです。dマーケットは月額サービスの利用だけでなく都度課金でも対象となるので、電子書籍の購入やフード宅配を利用した場合でも翌月の還元率が2%アップ。d払いの利用ポイントが2.5%となり、キャッシュレス還元分2%と合わせると4.5%の還元率となります。dポイントクラブ会員限定のポイントプログラムですが、ドコモユーザーでなくても会員登録できます。
月10万円以上の利用があるならLINE Payもお得です。LINE Payは当月の決済金額に応じて翌月の還元率(0.5~2%)が決まる仕組み。もっとも高い2%の還元を受けるには、月10万円以上のLINE Payの利用が必要です。この条件に当てはまればキャッシュレス還元2%と合わせて合計4%となるなので、通常時の還元率が3.5%のPayPayよりお得になります。金額的にはハードルが高く感じますが、家電や旅行の代金をLINE Payで支払ったというような場合は翌月の還元率がお得になるかもしれません。
またauが提供するコンテンツサービス「auスマートパスプレミアム」の会員なら還元率が常時1.5%に。PayPay同様、キャッシュレス還元2%と合わせて3.5%の還元率になります。auスマートパスプレミアムは、現在のところauユーザー限定のサービスです。
まとめ
筆者はdマーケットのサービスをよく利用しているため、普段コンビニでスマホ決済をする際はd払いを利用することが多いのですが、今はキャンペーン開催中の楽天ペイを利用しています。人によってコンビニ利用で一番お得なスマホ決済は異なるので、キャンペーン期間と通常時で、それぞれ自分にとってどのスマホ決済がお得になるのかをチェックしてみるのもいいですね。スマホ決済を賢く利用して、増税後もコンビニでのお買い物をお得にしましょう。
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鈴木靖子 ファイナンシャルプランナー(AFP)、2級DCプランナー(企業年金総合プランナー)
銀行の財務企画や金融機関向けコンサルティングサービスに10年以上従事。企業のお金に関する業務に携わるなか、その経験を個人の生活にも活かしたいという思いからFP資格を取得。現在は金融商品を売らない独立系FPとして執筆や相談業務を中心に活動中。
HP:https://yacco-labo.com
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