20/05/06
コロナ破綻を防ぐ固定費の見直し10のポイント
新型コロナウイルスの被害が深刻です。健康の面だけでなく、家計の面にも大きな影響を与えています。減った収入を増やすことはもちろん大切なのですが、それがすぐにはできない今、コロナ家計破綻に至るその前にすべきなのは、固定費の見直しです。
そこで今回は、節約の効果が大きい固定費に注目して、コロナ家計破綻を防ぐ固定費の見直し10のポイントを紹介します。
固定費の見直し効果はずっと続く!
家庭の支出は大きく分けて変動費(流動費)と固定費に分けられます。
変動費はやりくりすることで増えたり減ったりする費用です。食費や日用品費などがイメージしやすいでしょう。日々の生活・支出に関わるので意識することで支出を抑えることができますが、それほど大きな見直し効果は得られません。
いっぽう、固定費は毎月・毎年など定期的に出ていく支出です。固定費は口座引き落としなどで自動的に引かれていることが多いので、一度手続きするとほったらかしになりがちです。しかし、固定費を見直すとその後ずっと支出を軽減できるので、家計を抜本的に改革することができるのです。
新型コロナウイルスが、図らずも家計を見直すきっかけになった方も多いと思います。コロナ貧乏を防ぐために、見直し効果が大きい固定費を確認していきましょう。
固定費の見直しポイント1:通信費
通信費は、ひと昔前まで固定電話で月数千円程度でした。しかし今は一人一台スマホ・携帯を持つのは当たり前。通信費がひと月数万円の家庭も珍しくありません。格安スマホに切り替えたり、不要なサービスを外したりすると月に数千円安くなるケースも。自宅のネットプロバイダー料金とセットにすると割引になることもあるので、めんどうがらずに比較検討しましょう。
固定費の見直しポイント2:有料の受信料
NHK受信料は2カ月で2520円(地上契約・口座振替またはクレジットカード継続払)ですが、年払いにすると13990円になり1年あたり1130円お得になります。WOWOWやスカパー!など、その他の衛星放送は支払う受信料と見合うだけ視聴しているかを見極めましょう。
固定費の見直しポイント3:生命保険
なんとなく入っているから安心、担当者にまかせている、予算に合う保険を選んだ、この3つのどれかに当てはまれば要注意。必要のない保障や特約を付けている可能性があります。保険は、自分にもしもの不安があったときに、預金でまかなえない部分を補うものです。保険証券で自分の保障内容を確認し、同じ保障が他の保険会社でより安く受けられないか、比較しましょう。
固定費の見直しポイント4:電気代
電気代を最寄りの電力会社で何となく支払っているならば、安くできる余地があるかもしれません。電力自由化により、複数の電力会社を選べるようになっているからです。
電力会社によって異なりますが、よく利用する曜日・時間帯の料金が安くなるプランや、ガスやスマホなどとセットで契約すると安くなるプランがあります。こうしたプランを利用すれば、節約につながるでしょう。なお、電力会社を変更する際、当月の利用料金を日割り計算できない電力会社もあるようなので、手続きの前に契約条件をしっかり確認するのもお忘れなく。
固定費の見直しポイント5:住居費
家賃や住宅ローンは住居費です。支出の中でもかなりの割合を占めるでしょう。地域によりますが手取りの15%~30%に抑えましょう。住居費の負担が大きい場合、家賃負担の少ないところに引っ越したり、住宅ローンを見直したりすることで、固定費を削減できるでしょう。
固定費の見直しポイント6:自分の趣味・習い事
体力づくりのためにスポーツジムやホットヨガ、自己研鑽のために英会話教室などに通うのは素晴らしいことです。しかしあまり行かないまま何カ月も放置していると、その費用がまるまる無駄になってしまいます。思い切って退会するか、割安な金額設定の公共施設のジム・スポーツ教室で費用を抑えてもよいでしょう。
固定費の見直しポイント7:子どもの習い事
家計相談をしていると「聖域なのかしら」と思えるほど削ることをためらう人が多いのが子どもの習い事にかかる費用です。自分が小さい時にやりたかったこと、子どもがやりたいことは叶えてあげたいなど親としての想いがあると思いますが、やはり限度があります。多くても3つ程度までに絞りましょう。
固定費の見直しポイント8:車関係の費用
自動車は所有しているだけで駐車場代、車検代、保険料、車税、ガソリン代などの維持費がかかります。年間の維持費を1か月あたりで割り戻すと2~5万円になることも。いっそのこと車を手放して、公共の交通機関を利用した方が割安になるケースもあります。家族の利用状況をふまえて考えてみましょう。乗用車を軽自動車にする、燃費のいい車種に乗り換えるなど維持費を軽減する方法もあります。
固定費の見直しポイント9:クレジットカードの年会費
ホームセンターやデパートなどの店頭で、初年度年会費無料のクレジットカードが作れるキャンペーンがよく行われています。確かに特典は魅力で、あちこちで作る機会があります。しかし、2年目以降は年会費がかかります。1年目できちんと解約すればよいのですが、ほったらかしにして次年度手数料の請求がきてしまった…と、失敗した経験はありませんか?使わないクレジットカードは放置せず解約しておきましょう。
固定費の見直しポイント10:新聞・雑誌購読料
ネットの情報は興味のあるものしか閲覧しませんが、新聞や雑誌には幅広い情報が掲載されます。そこで新たに知らなかったことがわかる魅力は確かにあるでしょう。しかし、なんとなく習慣でとっていてほとんど読まなくなっているのでは無駄です。必要性を見直し、不要なら解約しましょう。
まとめ
ひとくちに固定費といってもこれだけ多くの項目があります。筆者が考える、特に効果が大きい項目はずばり、通信費と保険料です。コロナ破綻を防ぐために、まずはここからメスを入れるべきでしょう。
新型コロナウイルスで外出を自粛している今だからこそ、できることからひとつずつ見直して、コロナ貧乏を防いでください。
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稲村 優貴子 ファイナンシャルプランナー(CFP︎︎®︎)、心理カウンセラー、ジュニア野菜ソムリエ
大手損害保険会社に事務職で入社後、お客様に直接会って人生にかかわるお金のサポートをする仕事がしたいとの想いから2002年にFP資格を取得し、独立。現在FP For You代表として相談・講演・執筆活動を行っている。日経ウーマン、北海道新聞などへの記事提供、テレビへの取材協力など各メディアでも活躍中。著書『年収の2割が勝手に貯まる家計整え術』河出書房新社。趣味は、旅行・ホットヨガ・食べ歩き・お得情報収集。FP Cafe登録パートナー
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