19/01/31
モノを捨てるとお金が増える? 家賃をばっさりカットする「捨てる節約術」
部屋を片づけている時に「捨てたい、でも捨てられない! これらが、キレイさっぱり消えてくれたらどんなにかスッキリするのに…」と、たくさんのモノを前に悩む方は多いでしょう。そんな方に提案するのが今回ご紹介する「捨てる節約術」です。
捨てるのに節約なんて、違和感があるかもしれません。ですが、実はほとんどの方は、「家の中にあるすべてのモノのうち、約2~3割しか使わずに生活している」と言われています。大半の方は、「捨てる」=「もったいないこと」「損」と考え、モノを大事にしまいすぎているのです。
もし、家の中の半分以上を使わないモノが占めているとすると、それを手放すことができれば、現在の家賃を15万円から12万円に下げるといった毎月の固定費の大幅な節約も実現可能です。
「家賃が高くてなかなかお金が貯まらない」とあきらめている方は必読です。
畳2枚ほどのクローゼットのスペースに毎月8275円を払っている現実!
ここで具体的な金額を出してみます。
60平方メートルで家賃15万円の場合、1坪あたりの賃貸料は8275円です。畳2枚分くらいのスペースのクローゼットをイメージしてください。「1坪=約2畳=約3.31平方メートル」です。そこにめったに使う機会のない衣類などが入っているとすれば、これらの使わないモノの保管に毎月8275円を払っていることになります。敷金などを含めて考えるとおそらく9000円くらいにはなる計算です。
そればかりではありません。モノがあれば、ついたホコリをとるなどのメンテナンス管理に時間と労力も浪費してしまうのです。
「捨てる=一時的にモノを手放す」という考え方
「いつか使うかもしれない」
捨てる上での最大の悩みはこれです。「捨ててしまった後、使うことがあったらどうしよう。また買うのはもったいないし、損…」という考えが頭をよぎります。
しかし、先の「いつか」の心配をするより、今、快適に暮らすことを考えることを優先しましょう。使うか使わないかわからないモノのために今の生活を不快にすることはありません。本当に必要になったときに買えばいいのです。
ですから、「捨てる=一時的にモノを手放す」と考えて、思い切って捨ててしまいましょう。そして、必要なモノだけで生活できる家に引っ越し、毎月の家賃をカットするのです。
捨ててしまって大丈夫? と心配になる気持ちはわかりますが、案外何とかなるものです。
例えば、浮いた家賃分で毎月3万円を貯金できれば、「いつか使うかもしれない」モノを捨てたとしても、万が一使うときが来たらたいてい買うことができます。
また、レンタルサービスを利用する方法もあります。使う頻度が少なく、場所をとるもの、使う期間やシーズンが限定的なもの、道具のメンテナンスに手間がかかるもの(例:スノーボードなどのレジャー品、ベビーベッドなどの育児用品)はレンタルサービスを積極的に活用しましょう。
最近では、結婚式披露宴に出席するパーティードレスや高級ブランドバックなどを1週間~1か月単位で定額レンタルできるサービスも若い女性の間で人気です。例えば月額約5000円程度でとっかえひっかえ、使い放題のようなプランもあります。
「だいぶ昔に買った高級ブランドバッグをもったいないからとクローゼットにしまっておいたけれど、使おうと思った時には保存状態が悪くてカビが生えていた!」というケースも少なくないようです。レンタルでしたら常に最新のモデルを良い状態で使えますね。
自然に捨てられるまで7年かかった筆者のケース
「捨てる=節約」の理由がお分かりいただけたでしょうか。
とはいえ、「捨てるメリットがあることは頭ではわかった。でもなかなか行動に移せなくて」と悩む方は少なくありません。筆者もその一人でした。
筆者の場合、なかなか捨てられなかったモノの代表はある資格の通信教材(数万円)でした。勉強するぞと意気込んだのも束の間、初めての子供を出産した直後で少し手を付けただけの状態で見事にお蔵入りしました。育児の最中、ちらちらと教材を眺めてみては「また使うことがあるかもしれない」「高いお金を出して買ったものだからもったいない」と何度も捨てることをためらっていました。そして、気が付いたら7年も経ってしまいました。
いよいよその気になった最大の理由は、やりたいことが見つかったからです。上の子どもが小学生になったときから始めた仕事が面白く、ライフワークにしたいと思うようになりました。大げさなようですが、わたしなりに「生きる道」が決まった気がしたのです。つまりこれまでの興味より面白いこと、夢中になることが見つかったので、この教材はもう使わない、と決断できたのです。
教材を捨てたことで、教材が視界に入るたびに感じていた罪悪感もなくなりました。その資格はお金を払ってもまた絶対に取りたいと思える時期が来るまでおあずけです。
他にも筆者が捨てたモノは数知れず。洋服のサイズを13号から5号にダウンするくらいの気持ちで、モノを捨てていったのです。その上で、以前よりも勤務先に近いところに引っ越しました。
その結果、家賃は3万5000円の大幅カットに成功しました。自転車通勤しても以前より通勤時間が短いため、健康維持とゆとりの時間の確保にも役立っています。
思い切ってモノを捨てたり、狭い家に引っ越したりするのは、勇気がいるかもしれません。しかし筆者の場合、捨てる節約術のおかげで、生活が明らかに豊かになりました。
もしたくさんのモノに囲まれている方がいるならば、ぜひモノを捨てるところから試してみてください!
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KIWI ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士
長年、金融機関に在籍していた経験を活かし、個人のキャリアプラン、ライフプランありきのお金の相談を得意とする。プライベートでは2児の母。地域の子どもたちに「おかねの役割」や「はたらく意義」を伝える職育アドバイザー活動を行っている。
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