18/12/10
「休眠預金」で最低限知っておきたい3つのこと
10年以上入金や出金がないほったらかしの預金口座は「休眠預金」に。
来年から凍結されるとか没収される聞いたことはありませんか? 実際は没収されるのではなく出金する手続きが面倒になってしまったり、管理手数料がとられてしまったりするようになる可能性がでてきます。
休眠預金で最低限知っておきたいことを3つ、Q&A形式で解説します。
Q1.10年以上ほったらかし預金はなぜ注目されているの?
2018年1月に「休眠預金等活用法」が施行され、10年以上取引のない預金を「休眠預金」として民間公益活動の促進に活用できるようになりました。毎年1,200 億円程度(平成 26~28 年度)発生している「休眠預金」を困っている人のために利用できるようにすることがこの法律の背景です。
対象になるのが2019年1月からとカウントダウンが始まっているため、「休眠預金」となる「10年以上ほったらかし預金」がここ最近注目されているのです。
没収されるのではなく出金する手続きが面倒になってしまったり、管理手数料がとられてしまったりするようになる可能性がでてきます。
Q2.没収されないならそのまま放置してていいの?
自分の休眠預金が、実際に民間公益活動に使われたとしても請求すれば出金できますが、手続きのために本人確認書類が必要になったり、ATMが使えなくなったりする可能性もあります。2019年になる前にほったらかしにしている口座を解約して整理しておきましょう。引っ越し、結婚・離婚、学生時代に親元を離れていた経験がある場合は休眠預金を持っている可能性大です。
ただし、ゆうちょ銀行は例外があります。郵政民営化になった2007年10月1日の前日である9月30日以前に預け入れた郵便貯金(定額・定期・積立)については、満期後20年2か月を経過し払い戻し請求がない場合、払い戻しできなくなるので要注意です。
Q3. 自分の口座が休眠預金に該当するのか連絡はくるの?
預金残高が1万円以上ある場合、金融機関に登録してある住所やメールアドレスに連絡がきます。残高が1万円未満の場合や、金融機関に住所変更等をしていなければ連絡は届きません。最終的には自分でほったらかしの口座がないか確認しなければいけないことになります。
あまり使っていない普通預金の場合、管理手数料を徴収する金融機関も
現在は、休眠預金をほったらかしにしておいても口座管理料はほとんどの銀行でかかりませんが、今年できたローソン銀行では「未使用口座管理手数料1296円」がHP上で明記されており(最後の預入れまたは払戻しから2年以上、一度も預入れまたは払戻しがない場合、未使用口座としてお取扱いします:ローソン銀行HPから抜粋)あまり使っていない普通預金の場合、管理手数料を徴収する金融機関もでてきました。
預金をほったらかしにしておくと知らぬ間に払い出ししにくくなったり、手数料がかかっていたりすることになりかねません。
2018年のうちに自分の資産や通帳の確認をしてほったらかし預金は解約してしまいましょう。
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稲村 優貴子 ファイナンシャルプランナー(CFP︎︎®︎)、心理カウンセラー、ジュニア野菜ソムリエ
大手損害保険会社に事務職で入社後、お客様に直接会って人生にかかわるお金のサポートをする仕事がしたいとの想いから2002年にFP資格を取得し、独立。現在FP For You代表として相談・講演・執筆活動を行っている。日経ウーマン、北海道新聞などへの記事提供、テレビへの取材協力など各メディアでも活躍中。著書『年収の2割が勝手に貯まる家計整え術』河出書房新社。趣味は、旅行・ホットヨガ・食べ歩き・お得情報収集。FP Cafe登録パートナー
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