18/07/17
100年時代には欠かせない、『一生医者いらずの菌活のはじめ方』
皆さん、「菌活(キンカツ)」していますか?
就活、婚活、妊活などいろいろな言葉がありますが、菌活とは、発酵食品やきのこなどに含まれる身体に良い菌を取り入れて、腸内環境を整えることです。私たちの腸に何百兆個もある腸内細菌の中でも、乳酸菌やビフィズス菌といった「善玉菌」を元気に活性化させるための活動が、菌活になります。
今回は『一生医者いらずの菌活のはじめ方』のブックレビューです。
100年時代には欠かせない、菌活のすすめ
菌活をすると腸内環境が整えられ、美肌やダイエット効果のほかにアレルギー症状やコレステロール値の改善が見込まれますが、さらにがんや高血圧も予防できるそう。美容と健康に効果的な菌が、さらに病気まで遠ざけてくれるのだとしたら、こんないい話はありません。
私たちの体は毎日の食事で成り立っており、体に良いとされる食べ物を摂ることで健康でいられる確率は高まります。体の免疫力を決める腸内細菌は、食事の中身で変わるため、私たちは自分の体の腸内細菌を食でコントロールできることになります。健康は食事と密接につながっているのです。
現代の日本人の食生活は肉中心に偏りがち。一人当たり年間50キロ近い肉を食べており、その量は50年前の5倍になるそうです。そんなにたくさん食べている気はしませんが、過剰な肉食生活を続けると「悪玉菌」が増え、病気にかかるリスクが高まります。
さらに、腸内細菌は加齢に伴って変化し、年齢を重ねるとビフィズス菌が減って悪玉菌が増える傾向にあります。健康を保つために、善玉菌を増やす食材を毎日摂取することが大切です。
さまざまな善玉菌を効果的に取り込む法
善玉菌を増やす食材は体に良い食べ物。「効果別菌一覧表」には、便秘や肌あれ解消、免疫力アップといった効能ごとに、効果がみこまれる腸内細菌を含む食材が紹介されています。リストにあるのは納豆、めかぶ、オクラといった食物繊維やネバネバ系のプロバイオティックス。
「プロバイオティクス」と「プレバイオティクス」という、よく似た二つの言葉があります。「プロバイオティクス」は、乳酸菌やビフィズス菌など、生きたまま腸に届く菌やヨーグルト、乳酸菌飲料など。また「プレバイオティクス」は、ビフィズス菌のえさになる、食物繊維やオリゴ糖などがあてはまります。
著者はヨーグルトをバナナやはちみつと一緒に食べたり、豆乳・乳酸菌飲料とヨーグルトをミキサーにかけて飲んだりしているのだそう。プロバイオティクスとプレバイオティクスを合わせて、効率よく菌活しています。
腸内フローラでハッピーに
疲れやすく風邪をひきやすい人は、免疫力が低下しています。腸内細菌の塊である「腸内フローラ」を整えると菌が増え、体内の免疫が強化されて健康状態を保てるようになります。無菌状態のマウスは雑菌を持つ通常のマウスより1.5倍長生きしますが、免疫力がないため自然の中では生きていけません。
これは、現実社会にも当てはめることができます。ひとたび世の中に出ると、嫌なことはたくさんあり、心が折れそうになりますが、そこから逃げて引きこもっていては、いつまでも社会に出られないまま。面倒なことから逃げずにいると、社会への免疫力や対応力が付き、次第に慣れて打たれ強くなれるものです。雑草根性をもって臨むと、どんどんタフになれますね。
さらに最近の研究で、腸内フローラが正常に機能すると、幸せを感じる「セロトニン」が生成されることがわかりました。
つまり腸を整えると、ハッピーで前向きな気持ちになれるのです。
身体だけでなく心にも影響を及ぼす力があるなんて、ますます腸内細菌のパワーは無視できません。
この夏は、善玉菌を増やしてキレイでヘルシーな体づくりを目指してみてはどうでしょう。気軽に始められる菌活で、病気知らずの健康な体を手に入れましょう。
【読書ブロガー小野寺理香のブックレビュー】記事
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小野寺 理香 おのでら りか
読書ブロガー。好きなジャンルは文学、歴史、アート。ふとしたきっかけで出会い、好きになったら長くつきあう……本との巡り合いは人と同じ。時に味わう〝がっかり〟も、読書のおもしろさのひとつです。ここでは、よりすぐりのすてきな本をお届けします。
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