18/07/14
年収400万円の37歳独身女性が選ぶ分かれ道。キャリアチェンジかキャリアアップか
FP Cafe「みんなのマネー相談」
今回、FP Cafe「みんなのマネー相談」に投稿された相談は、「今の仕事を続けるべきか、転職すべきか、社会人大学院などに通ってキャリアアップをすべきか」というもの。
ファイナンシャルプランナーの中村芳子さん、小野みゆきさんがアドバイスしています。一緒に相談内容を見ていきましょう。
※ FP Cafeとは、あなたの思いに共感し、理想とする人生を実現するまで、共に歩んでくれる「伴走者」が見つかるサービスです。数十名の女性ファイナンシャルプランナーが在籍しています。
▼相談者プロフィール
年齢:37歳
職業:正社員(営業)
住居:実家暮らし
貯金:700万円(投資信託)
年収:400万円
今回の相談内容(大阪府30代さんからの投稿)
●キャリアチェンジするか今の仕事を続けながら大学院に行くか
現在の仕事を続けるべきか悩んでいます。
今の仕事は7年ほど続けておりますが、最近営業成績の目標が課されるようになりました。
前職では財務などの事務系の仕事をしておりますが、リーマンショック時にやむなく退社したためそちらのキャリアは2年半くらいしかありません。当時は求人が少なく、とりあえず入った会社で営業を始め、会社では営業以外の仕事をできるチャンスはなさそうです。
年収も伸び悩んでおり、このままこの会社を続けるべきか、転職するか、社会人大学院などに通ってキャリアアップをするか悩んでいます。
転職するかの判断、大学院など行くか、現職を続けるべきかの判断の上で必要な事をマネープラン、ライフプランの観点からアドバイスいただきたいです。
学校に行く場合は仕事をやめるとやっていけないので、仕事を続けながら行くつもりです。その場合は、投資信託を解約してその資金にあてる予定で300万円ほどを想定しています。 転職については転職回数が3回でかなり厳しいことは予想されます。
ファイナンシャルプランナー中村芳子さんのアドバイス
●自分がしたい仕事に就いて、長く働き続けること
こんにちは、ファイナンシャルプランナーの中村芳子です。
質問です。これからどんな暮らし方、生き方、働き方をしたいですか?人生、あと50年60年くらいあります。
中村流のマネー・ライフプランの視点からは、人生の満足度を高めるには、自分がしたい仕事に就いて、長く働き続けることです。年収300万円で、毎日8時間自分の好きなこと(仕事)ができて、それを65歳70歳75歳まで続けられたらとても素敵だと思います。
年収2000万円で、毎日8時間嫌いなことをしなくてはいけないなら、仕事以外の時間をどんなにぜいたくに過ごしても、その人生はとてもつまらない、人生を無駄にしていると私は思います。
今の仕事が自分に合っていない、仕事の時間=我慢して働く時間と感じていたら、転職を考えたらいいと思います。その際の仕事選びの第1の基準は、その仕事をして楽しいか、幸せだと感じられるか。次に待遇や収入や将来性を考えます。好きな仕事をするために勉強が必要なら、大学院に通うといいでしょう。
こんなことを言うと非現実的だと思うかもしれませんが、私が利用しているシェアオフィスの会員さんたちは皆、自分の好きなことを仕事にしています。
「好きな仕事」=「楽な仕事」では、決してありません。たくさん稼いでいる人もいれば、そうでない人もいます。将来の保証はありません。でも「みんな、充実してるな、いい顔してるな」と感じます。
「このままこの会社を続けるべきか、転職するか、社会人大学院などに通ってキャリアアップをするか」と書いておられますが、「会社を続けたいか、転職したいか、大学院に通ってキャリアアップしたいか」と質問を置き換えてみましょう。
「何をすべきか」ではなくて「何をしたいか」です。それが見えたら、それを実現するための作戦を考え、お金も試算します。
●実家から出て、一人暮らしを始める
それから、もうひとつ提案です。実家暮らしということですが、独立して生活してみませんか。年収 400万円なら十分それができます。将来、親が高齢になったら、再び同居することになるかもしれませんが。人生へのひとつの「投資」の形だと思います。今までと違う何か、ものさんの人生を豊かにしてくれる何かがが見えてくるかもしれません。
ファイナンシャルプランナー小野みゆきさんのアドバイス
●目の前の仕事に本気で向き合う。学歴より経験が重視される世の中に
レディゴ社会保険労務士・FP事務所の小野みゆきです。
営業を7年していて、数字目標を課されるようになったのが最近なんですね。私も長年営業をしていたのですが、営業というお仕事には数字がつきものです。でも、営業は、仕事量が数字に直接反映されるので、ある意味、頑張れば頑張るほど素直にその努力が報われるとも思います。
今、これといってしたい仕事がないのに、学びたいこともないのに、大学院に行くことは私はお勧めしません。大学院卒という学歴だけのために行くのは、あまり意味がないと感じます。個人的には、学歴より、経験が重視される世の中になっていくと思うからです。
今のお仕事を、数字目標達成にこだわって、工夫に工夫を重ねて、続けてみませんか? がむしゃらに頑張っているうちにきっとやりたい仕事が見つかると思います。頑張っている姿を見ている人が、あなたが行く方向を導いてくれることもあります。
やりたいこと、行きたい方向が決まったら、その達成のためにどうすればいいかのライフプラン、マネープランについて具体的な相談にのります。そのときを待っています。
提供:FP Cafe
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中村 芳子 (有)アルファアンドアソシエイツ代表
日本の女性ファイナンシャルプランナーの第1号。お金の著書20冊以上。むずかしいお金のことをやさしく解説するのが得意。辛口だが優しいアドバイスに定評がある。現在は、女性とカップル、外国人のお金の相談に力を入れている。証券会社、銀行などのアドバイザーもつとめる。著書は「いま、働く女子がやっておくべきお金のこと」(青春出版社)「結婚したら、やっておくべきお金のこと」「20代のいま、やっておくべきお金のこと」(ダイヤモンド社)、「いま、働く女子がやっておくべきお金のこと」(青春出版社)など多数。FP Cafe登録パートナー
小野 みゆき 中高年女性のお金のホームドクター
社会保険労務士・CFP®・1級DCプランナー
企業で労務、健康・厚生年金保険手続き業務を経験した後、司法書士事務所で不動産・法人・相続登記業務を経験。生命保険・損害保険の代理店と保険会社を経て2014年にレディゴ社会保険労務士・FP事務所を開業。セミナー講師、執筆などを中心に活躍中。
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