26/03/12
固定資産税どれくらいかかる?計算方法、シミュレーション例、今後の改正点を一挙解説

住宅を購入する場合には、住宅ローンにばかり目が行きがちですが、不動産を所有すると毎年「固定資産税」がかかることも忘れてはいけません。住宅の購入を検討している人にとって、固定資産税がどれくらいになるのかは気になるところです。固定資産税は、おおまかな金額を自分で計算することができます。
今回は、固定資産税の税額の計算方法やシミュレーションを解説します。
そもそも固定資産税とは?
住宅や土地を購入すると、固定資産税の納付が必要になります。固定資産税は、地方税の一つで、土地や家屋、減価償却される事業用の資産(土地及び家屋以外)に課せられる税金のことをいいます。
固定資産税は、その土地や家屋がある市町村に納付します。東京23区の場合には、東京都に納付します。毎年1月1日時点の所有者に対して固定資産税が課され、4~5月ごろに納税通知書が納税者に送付されます。
固定資産税は原則として年4期に分けて納付しますが、納税者が希望すれば一括で納付することもできます。納付方法は、納付書での現金払いや口座振替以外にもクレジット決済、スマートフォン決済、ペイジー決済など自治体ごとに利用可能な支払い方法が異なります。
また、都市計画法の市街化区域内(市街化を促進するエリア)の土地や建物の所有者には、固定資産税と合わせて都市計画税(課税標準額の0.3%)も納めます。ここでは、都市計画税については考慮せずに解説していきます。
固定資産税の計算方法
土地や家屋にかかる固定資産税は、固定資産の評価額(課税標準額)に税率(標準税率1.4%)を掛けて税額を求めます。税率は必要に応じて自治体の条例で異なる税率を定めることもできます。固定資産の評価額は、土地については、売買実例価額を基準として評価する方法が採られ、家屋については再建築費(価格)を基準として評価する方法が採られています。
●税額の算定方法
固定資産税は、次の計算方法で納税額が決まります。
課税標準額×税率(標準税率1.4%)=税額
固定資産の評価は、毎年度評価をして課税するのが理想ですが、土地や家屋については実務的には3年ごとに価格を見直す制度がとられています。評価額を見直す年度を「基準年度」といい、基準年度に価格を見直すことを「評価替え」といいます。
固定資産税の特例や減額措置
固定資産税の課税標準額は、通常、固定資産税の評価額と同じですが、特例や減額措置がある場合には、課税標準額が低くなります。
●住宅用地の特例
住宅用の土地については、税負担を軽減するために固定資産税の課税標準額が住宅用地で200㎡以下の部分は評価額の6分の1に、200㎡を超える部分は評価額の3分の1に減額されています。
<固定資産税の課税標準額>

筆者作成
●新築住宅の減額措置
新築した住宅においては、新築して一定の期間、建物の種別に応じて固定資産税の税額が減額されます。内容は、居住部分の床面積120㎡までの固定資産税が2分の1に減額されるというものです。
一般の住宅は3年間、一般の住宅で認定長期優良住宅は5年間固定資産税が減額されます。また、マンション(3階建て以上の耐火構造・準耐火構造の住宅)は5年間、マンションが認定長期優良住宅である場合には7年間減額されます。
<一般住宅分>

<長期優良住宅分>

総務省「固定資産税」をもとに筆者作成
対象要件については、次のとおりです。
(1)新築であること
(2)居住部分の床面積:50㎡以上280㎡以下(2026年3月31日まで)
(3)店舗や事務所との併用住宅は、居住部分の割合が全体の2分の1以上
なお、2026年度税制改正大綱により、居住部分の床面積は、40㎡以上240㎡以下に見直し、期間が2031年3月31日まで延長される見通しです。
ただし、東京都の特定都市再生緊急整備地域は、床面積の下限は50㎡以上に据え置かれます。また、災害ハザードエリアにおける開発等の抑制から、災害危険区域内等の場合には固定資産税の軽減措置は適用されません。
新築住宅の固定資産税をシミュレーション
それでは、新築住宅の場合の固定資産税をシミュレーションしてみましょう。ここでは、都市計画税は考慮しません。
<事例>
土地:3000万円 住宅:2000万円
2026年4月新築(課税床面積は120㎡)
税率:1.4%
・土地の固定資産税(住宅用地)
課税標準額=土地の評価額×6分の1
3000万円×6分の1=500万円(課税標準額)
課税標準額×税率=固定資産税
500万円×1.4%=7万円
・住宅の固定資産税
課税台帳に登録されている価格×1.4%
2000万円×1.4%×2分の1(減額)=14万円
土地と住宅(家屋)を合わせた固定資産税は、合計21万円になります。
上記のように、大まかな固定資産税は自分で計算することができます。前もって自分がどのくらい固定資産税を支払わなければならないか把握しておくと安心です。固定資産税の税負担は、土地や住宅の評価額や住宅の種類などで特例や減税の内容が変わってきます。また、都市計画税がかかるエリアでは、別途都市計画税がかかることにも注意しましょう。
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池田 幸代 株式会社ブリエ 代表取締役 本気の家計プロ®
証券会社に勤務後、結婚。長年の土地問題を解決したいという思いから、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)を取得。不動産賃貸業経営。「お客様の夢と希望とともに」をキャッチフレーズに2016年に会社設立。福岡を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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