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26/03/14

相続・税金・年金

退職金・DB・DCの「手取り」を最大化する受け取り方

退職金・DB・DCの「手取り」を最大化する受け取り方

退職金や企業型DC、DB、iDeCoなど、老後に受け取るお金にはさまざまな種類があります。
実は、これらは「いつ」「どの順番で」受け取るかによって、手取り額が大きく変わることをご存じでしょうか。
特に、税金を左右する「退職所得控除」や「公的年金等控除」は仕組みが複雑で、受け取り方を間違えると、本来払わなくてよい税金が発生してしまうこともあります。
今回は、退職金・DC・DBをできるだけ有利に受け取るためのポイントを、具体例を交えながらわかりやすく整理してご紹介します。

退職金とDC(またはiDeCo)を同じ年に受け取ると控除が減ってしまう?

退職金は、通常、その支払を受けるときに所得税等や住民税が引かれます。この退職金は、長年の勤労に対する報償的給与として一時に支払われるものであることなどから、退職所得控除を設けたり、他の所得と分離して課税されるなど、税負担が軽くなるよう配慮されています。また、確定拠出型年金のiDeCo含むDCも一時金で受け取る場合は、退職所得控除の対象となります。

<退職所得控除額>

筆者作成

上記のように、退職金は「勤続年数」、DCは「加入年数(掛金拠出年数)」に応じて控除額が決まりますが、同じ期間が重なっていると、その分が相殺されてしまいます。つまり、退職金とDC(またはiDeCo)を同じ年に一時金で受け取ると、税金の優遇(退職所得控除)が減ってしまうことに注意が必要です。

●具体的な金額例

退職金3000万円・DC500万円の場合
・勤続30年 → 控除:1500万円
・DC加入20年 → 控除:800万円
→ 同じ年に受け取ると、20年分が重複し、控除が減る

本来なら控除は、単純にそれぞれの控除額を合計して1500万円 + 800万円 = 2300万円となるはずですが、20年分が重複するため退職所得控除が減ってしまいます。退職金3000万円+DC500万円=3500万円のうち、300〜400万円ほどが課税対象になると仮定すると、税率にもよりますが、手取りが30〜60万円ほど減ってしまう可能性もあります。
つまり、退職金とDC(またはiDeCo)を同じ年にまとめて受け取るのは損になりやすいということをしっかりと覚えておきましょう。

DC・iDeCoを先に受け取る場合は「10年」空けないと控除が使えない

2026年1月から、DCやiDeCoを先に受け取る場合のルールが厳しくなりました。

● DC・iDeCoを先に受け取る場合

10年(前年9年以前)空けないと、他の控除が使えない
(改正前は5年(前年4年以前))

● 退職金を先に受け取る場合

20年(前年19年以前)空けないと、他の控除が使えない

たとえば、60歳でDC500万円を受け取り、62歳で退職金3000万円を受け取る場合、間隔は2年ですが、本来必要なのは10年。そのため、退職金3000万円の控除が使えず、数百万円単位で課税される可能性があります。
10年・20年という長い期間を空けるのは現実的ではありません。そのため、「先に受け取って控除を分ける」という方法は、今はほぼ使えないと考えてよいでしょう。

退職金を先に受け取り、DC・iDeCoは翌年以降に一括で受け取るのが最適解

では、この例の場合どう受け取るのが良いのでしょうか。
もっとも現実的で税金が少なくなる方法は、退職金を受け取った翌年以降に、DC・iDeCoを一時金で受け取ることです。

退職金を受け取った翌年以降に、DC500万円を受け取った場合、DCの退職所得控除は80万円です(40万円 × 加入年数(最低80万円))退職所得は、500万円から80万円を引いた金額の2分の1ですので、(500万円−80万円)×1/2 = 210万円となります。

今回の例では、210万円に税率がかかりますので、完全に非課税というわけにはいきませんが、実際の税額は10〜20万円程度に収まるケースが多いです。同じ年に受け取った場合と比べると、手取りが30〜50万円ほど多くなることもあり、一時金で受け取る場合において手取りを最大化しやすい受け取り方といえます。

DB(確定給付企業年金)は「5年ルール」のまま

DC・iDeCoの受け取り方には前述のように厳しいルールがありますが、企業年金にはもう一つ「DB(確定給付企業年金)」という制度もあります。こちらはDCとは仕組みが異なり、受け取り時の扱いも別ルールになります。

● DBを先に受け取る場合

5年(前年4年以前)空けないと、他の控除が使えない

たとえば、DB加入期間20年で400万円を先に受け取る場合、退職所得控除800万円の範囲内なので、税金はゼロになります。ただし、5年(前年4年以前)空けずに退職金3000万円と同じ年に受け取ってしまうと控除が重複し、課税される可能性があります。

DB・DCを「年金」で受け取る場合は、公的年金等控除とのバランスが大事

DB・DCを一時金ではなく「年金」として受け取る場合は、以下の通り税金の扱いが変わるため、上手く活用することで税金を少なく抑える方法もあります。

●DB・DCを「年金」で受け取る場合

・退職所得ではなく雑所得扱い
・公的年金等控除が使える

たとえば、65歳以上の公的年金等控除は110万円です。
・DC年金:年間60万円
・DB年金:年間40万円
を受け取る場合、合計100万円ですので、公的年金等控除内に収まり、税金はゼロになります(ここでは説明を簡単にするため、公的年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)は含めず、企業年金部分のみで例示しています)。

もし年金受取額が150万円になると、控除を超えた40万円に税金がかかります。この場合、受取期間を長くして、1年あたりの受取額を抑えるのが節税につながる考え方のポイントとなります。

手取りを最大化する受け取り方

税金をできるだけ抑えるための受け取り方のポイントは、次のようになります。

【一時金で受け取る場合のポイント】

・退職金をまず先に一括で受け取る(メインの控除を確保)
・翌年以降にDC・iDeCoを一括受取(80万円控除+2分の1課税を活用)
・DBは5年以上空けて受け取る(可能なら)

【年金で受け取る場合】

・公的年金等控除の範囲に収まるよう、受取期間を長めに設定する

退職金・DC・DBの受け取り方は、税制の理解とタイミングの設計が欠かせません。
制度が複雑な分、判断を誤ると手取りに大きな差が生まれることもあります。
もし迷う点があれば、退職金制度や税制に詳しい専門家、ファイナンシャルプランナーに相談し、自分にとって最適な受け取り方を確認しておくと安心です。
老後資金を最大限に活かすためにも、早めの情報整理と準備が大切です。

KIWI ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士

長年、金融機関に在籍していた経験を活かし、個人のキャリアプラン、ライフプランありきのお金の相談を得意とする。プライベートでは2児の母。地域の子どもたちに「おかねの役割」や「はたらく意義」を伝える職育アドバイザー活動を行っている。

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