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25/08/26

家計・ライフ

インフレで損する人・得する人の明らかな4つの違い

インフレで損する人・得する人の明らかな4つの違い

近年、ニュース番組やSNSなどで物価上昇が話題となっています。普段の買い物でも、さまざまな商品の値札を見て物価上昇を実感する機会が増えたのではないでしょうか。
さまざまなものの値段が上昇していく状態のことを「インフレ」といいます。インフレは良い・悪いとは一概にはいえないもので、インフレによって損する人もいれば、得する人もいます。
今回は、インフレによって損する人はどんな人か紹介し、それを踏まえて、インフレで得するにはどうしたらいいのか解説します。

インフレで損する人1:資産の多くを預貯金に回している人

インフレになると、お金の価値が下がります。

例えば、1個100円のりんごがあったとしましょう。1000円持っている人は、そのりんごを10個買うことができます。その後インフレで物価が上昇し、りんごの値段が1個200円になりました。すると、1000円持っている人は、そのりんごを5個しか購入できなくなります。つまりインフレになると、額面は同じ1000円でも、その価値はりんご10個分からりんご5個分に下がってしまうのです。

資産を預貯金で持っていると、元本割れすることがないため安心です。しかし、インフレの状況下では、額面金額は変わっていなくてもお金の価値がどんどん下がってしまいます。「子どもの教育費や老後の生活を賄うために十分なお金を貯金しておいたつもりでも、インフレの影響でお金の価値が下がってしまい、まったく足りなかった」ということも起こりうるのです。

インフレで得したいのであれば、資産のすべてを預貯金として持っておくのではなく、インフレに強い資産に換えて持っておくことをおすすめします。具体的には、不動産や金などの価値が下がりにくい現物資産や、インフレに連動して価値が上がりやすい株式などに投資する方法が考えられます。

インフレで損する人2:債券を中心に投資している人

「インフレで得したいのであれば、不動産や金、株式に投資するのがおすすめ」と説明しましたが、債券投資はインフレ時代には向いていません。

インフレになるとお金の価値が下がるため、人々はお金をなるべくモノに換えようとします。そのため資金の需要が一時的に高まり、金利が上がります。金利と債券は反比例の関係にあり、金利が上がると、債券の価格は下がるといわれています。つまり「インフレになると債券価格が下がる」のです。

債券を満期まで持ち続ける場合は問題ありませんが、途中で売却しようとすると、購入時よりも低い価格でしか売れず、損してしまう可能性があります。

債券を持っていると、定期的に利息を受け取ることができます。しかし、債券の利率がインフレ率を上回らなかった場合、実質的には損することになってしまいます。例えば、年利1%の債券を持っていても、インフレ率が年2%であれば、損しているといえるでしょう。日本の個人向け国債のうち「変動10年」は変動金利です。変動10年はインフレ抑制のために金利が引き上げられることによって利息が増えることが見込めるので、比較的インフレに強いといえます。しかし、「固定3年」「固定5年」は固定金利で、金利が引き上げられても利息は増えませんので、インフレ率が上昇した場合に対応できません。

インフレで得したいのであれば、インフレ率を上回る運用ができる資産に投資することをおすすめします。

インフレで損する人3:年金で暮らしている人

年金生活の人は、毎月決まった金額を受け取って暮らしています。インフレが急激に進むと、受け取る額面金額は変わらないまま、お金の価値がどんどん下がっていく状態になるため、買えるものが少なくなり、生活が苦しくなってしまうでしょう。

この問題を解消するために、政府は消費者物価指数の変動に応じて翌年の年金額を調整する「物価スライド」という方法を採用しています。また、新しく年金を受け取る人(新規裁定者)については、現役世代の賃金の変動に応じて翌年の年金額を調整する「賃金スライド」という方法も採用されています。

ただし、これらによる年金額の上昇は、「マクロ経済スライド」によって抑えられます。マクロ経済スライドは、現役世代の負担が重くならないようにするしくみ。賃金や物価による改定率から、現役の被保険者の減少と平均余命の伸びを加味した「スライド調整率」を引いて年金の給付水準が調整されます。つまり、物価や賃金の伸びほどには年金額が増えないということです。
インフレが急激に進む状況下では、物価の上昇に年金額の改定が追いつかず、どうしても損してしまうでしょう。

インフレで損する人4:住宅ローンを繰り上げ返済・一括返済する人

家のような大きい買い物は、特にインフレの影響を大きく受けます。100円だったりんごが1年後150円になっても50円の差ですが、5000万円の家が1年後7500万円になると、なんと2500万円も負担額が増えてしまいます。

今後もインフレが続くと考えられる場合、なるべく早めに住宅を購入したほうがよいでしょう。住宅を購入する際には住宅ローンを利用しますが、インフレ時は急いで繰り上げ返済をするのではなく、住宅ローンを借り入れたままにしておいたほうがお得でしょう。

例えば、5000万円の家をローンで購入し、毎月少しずつ返済していくとします。15年後、インフレの影響でその家が6000万円に値上がりしました。その時点でローンの残高は2000万円でした。利息を考慮しない場合、15年間で3000万円支払ったことになります。このタイミングで家を売却すると、ローンの残高を差し引いて4000万円が手元に残ります。3000万円支払って4000万円手元に残るため、1000万円の利益が出る計算になります。

このように、今後もインフレが続くと考えられる時期は、早めに借り入れをしておくことで安いうちにものを購入できますし、ものの価値は上がっていくため、将来売却したときに利益を得ることができます。「借金は早めに返さないと損」と思うかもしれませんが、インフレの場合は、慌てて繰り上げて一括返済するほうが損といえるでしょう。

インフレ時代に得する行動を考えよう

日本では物価がほとんど上がらない時代が長く続いていたため、ここ数年のインフレに戸惑っている方もいるのではないでしょうか。本記事でご紹介した内容を参考に、インフレで損する人ではなく、得する人になれる行動を取るよう心がけてみてください。

木下七夏 Webライター

大学卒業後金融機関に勤め、個人のお客さま向けの営業を担当。退職後にFP2級を取得し、フリーライターに。FPで学んだ知識や金融機関勤めの経験を生かして、生活にまつわるお金の疑問を分かりやすく噛み砕いて解説する記事を作成している。

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