23/01/31
水道代はどう決まる?水回り別の節約テクニックを一挙紹介
値上げラッシュにより消費者の節約意識が高まる昨今。ダイキン工業株式会社が実施した「節約・節電に関する実態調査」によると、家計の中で節約したい費用として「電気代/ガス代/水道代」が全体の62.6%と「食費」を抑えて1位になっています。特に電気代の高騰が注目されていますが、水道も日常生活で欠かせないライフライン。水を使えばその分水道代も高くなってしまうため、出来るだけ節約を心掛けたいものです。
そこで今回は水道代の決まり方について解説したうえで、お風呂・キッチン・洗濯・トイレといった水回りでの節約テクニックを紹介します。水道代を節約して生活費を抑えたい人はぜひ参考にしてみてください。
水道代の決まり方
水道代は水道メーターの口径の大きさに応じて決まる「基本料金」と、使用水量の増減に応じて決まる「従量料金」から成ります。基本料金は使用水量にかかわらずかかる固定的な料金、従量料金は使用水量に応じて変動する料金と覚えておきましょう。なお、基本料金と従量料金は自治体によって金額や単価が異なります。
水道メーターの口径とは、各家庭に引き込まれる給水管の大きさのことです。水道メーターの口径は工事業者が最大使用水量などを算出して決めています。水道メーターの口径を変更して基本料金を下げることは可能ですが、所轄の上下水道事務所への申請や工事が必要です。そのため、手続きの手間や費用面を考えると、水道代の節約は使用水量を減らして従量料金を下げる方法が現実的といえるでしょう。
【水回り別】水道代の節約テクニック
ここでは家庭でよく水が使われる水回り4か所の節約テクニックを見ていきましょう。
●水道代の節約テクニック1:お風呂
お風呂で使われる水は家庭の中でも大きな割合を占めます。特にシャワーの水の出しっぱなしは水道代が高くなる原因となります。資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」によると、シャワーを流す時間を1分短縮した場合、年間で約1140円の水道代の節約に。さらにガス代の節約効果もあり、45℃のお湯なら年間約2070円が節約可能です。
毎回意識するのが難しければ、節水機能付きのシャワーヘッドに交換するのも一案ですよ。
●水道代の節約テクニック2:キッチン
キッチンも水を無駄づかいしてしまいがちな水回りの一つです。TOTOのウェブサイトによると、食器を洗う際に流水ではなくため洗いするだけでも、1回あたり約90リットル、家族4人なら1ヵ月で約5400リットルの節水が期待できるそうです。水道代に換算すると年間で約1万5552円の節約となります。
またキッチンの蛇口を節水機能のあるシャワーヘッドに交換するのも手軽にできる節約テクニックです。1000円~2000円程度で購入できるものも多いため、それほどコストをかけずに対応できます。
洗い物の量が多い家庭なら、食器洗い乾燥機を使うのも効果的です。食器洗い乾燥機を使うと電気代がかかりますが、その分水道代とガス代は抑えられます。資源エネルギー庁によると、手洗いするのと比較して水道光熱費の合計で年間約6470円の節約効果が見込めるとのこと。ただし初期コストがかかるため、長期的な視点で節約できそうか考えてみましょう。
●水道代の節約テクニック3:洗濯
お風呂の残り湯を洗濯に活用することでも水道代を節約できます。TOTOによると1回あたり約90リットルの節水になり、年間で約7800円※の節約が見込めます。洗濯物に雑菌やニオイが残るのが気になる方もいるかもしれませんが、洗いの工程だけ残り湯を使う、除菌・抗菌効果のある漂白剤を使う、などの方法で対策可能です。
洗濯物をまとめて洗って、洗濯機を回す回数を減らすのも節約テクニックとして有効です。また洗濯機を買い替える予定があるなら、縦型よりドラム式を選ぶことで節水効果は高くなります。
●水道代の節約テクニック4:トイレ
トイレの水は、大小の洗浄レバーを使い分けることで節約できます。こちらも、TOTOによると大と小では1回の洗浄で最大2リットルの違いがあります。家族4人なら、1ヵ月で約720リットルの節水に。水道代に換算すると、年間で約2074円※の節約効果が期待できます。
またリフォームや戸建て住宅の購入予定がある場合は、節水機能のあるトイレを選ぶという方法もあります。初期コストはかかりますが、長期的に見て節約できる可能性があるので検討してみましょう。
※紹介した水道代はあくまでも一般的な目安です。
まとめ
水道代は水道メーターの口径と使用水量によって決まりますが、すぐに節約できる方法としては水回りの節水が有効です。特にお風呂・キッチン・洗濯・トイレは家庭で使う水の大半を占めるので、節水効果も高くなります。
毎回の使用時に意識して節約するのが望ましいですが、難しい場合は節水シャワーヘッドに交換する、食器洗い乾燥機を利用するなど、節水機能のある家電や機器を選ぶのも一案です。ライフスタイルや家族構成に応じて、できるところから水道代の節約を始めてみませんか?
【関連記事もチェック】
・【2023年度から改定】残業代の「割増率」が変わる 金額の影響はいくら?
・年金受給者「確定申告不要制度」でも住民税の申告が必要なのは本当か
・親を扶養に入れるといくら節税できる?扶養に入れる条件、注意点、手続きをプロが解説
・宝くじ「高額当せん」に要注意!? 驚くほど税金がかかるケースあり
・「お金持ち夫婦」と「貧乏夫婦」を分ける、決定的な違い5選
鈴木靖子 ファイナンシャルプランナー(AFP)、2級DCプランナー(企業年金総合プランナー)
銀行の財務企画や金融機関向けコンサルティングサービスに10年以上従事。企業のお金に関する業務に携わるなか、その経験を個人の生活にも活かしたいという思いからFP資格を取得。現在は金融商品を売らない独立系FPとして執筆や相談業務を中心に活動中。
HP:https://yacco-labo.com
この記事が気に入ったら
いいね!しよう