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22/10/21

相続・税金・年金

親のタンス預金に相続税はかかる? 税務署にバレたらどうなるのか

親のタンス預金に相続税はかかる? 税務署にバレたらどうなるのか

まとまった額の現金を金融機関に預けずに自宅に保管するタンス預金。銀行に預けても利息はほとんど付きませんし、資金移動の記録を残したくないといった理由からタンス預金をしている人もいるのではないでしょうか。では、そんなタンス預金が「親が亡くなったあとに見つかった!」という場合、タンス預金に相続税はかかるのでしょうか。税務署にバレたらどうなるのかと合わせて解説します。

親のタンス預金に相続税がかかるのか

相続税は、亡くなった親などから、お金や土地などの財産を受け継いだ(相続した)場合に、その受け取った財産にかかる税金です。相続財産が一定額を超える場合は税務署に申告書を提出して相続税を納めなければなりません。

相続財産はどこに保管されているかを問わないため、タンス預金も相続税の計算対象となります。「自宅に現金を保管していれば、税務署に見つからずに相続税対策になるのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、タンス預金はバレる可能性が高く、バレたときのリスクが大きいです。本来申告すべきタンス預金を申告しないのは脱税行為にもなります。

タンス預金はなぜ税務署にバレるのか

タンス預金はなぜ税務署に見つかってしまうのでしょうか。

●死亡届の情報は税務署に通知される

人が亡くなると、市区町村役場に死亡届を提出します。その死亡届の内容は税務署に通知されます。
税務署は過去の申告内容などから、亡くなった人(被相続人)の資産をおおまかに把握しているので、財産を受け継いだ人(相続人)が相続税の申告をしなかったり、申告額が少なかったりすると税務調査の対象となるのです。

●税務署は口座名義人や家族の同意なしで口座履歴を調査できる

税務署には銀行や生命保険会社、証券会社などあらゆる金融機関に対し、強力な調査権限があります。口座名義人や相続人の同意なしに、被相続人の口座はもちろん家族の口座も調査できるのです。入出金履歴はすべてチェックされ、不審な点があれば、自宅に訪問して財産がないかどうか調べられることもあります。

●怪しいと思われたら税務調査が入る

相続税の申告に疑いがある場合は、税務署職員が被相続人や相続人の自宅などを訪問して税務調査をすることがあります。税務調査では、通帳や印鑑などはもちろん、タンスや引き出し、仏壇の中、洋服のポケットなど徹底的に確認されます。年賀状、日記帳、香典帳なども被相続人の交友関係をチェックするために調べられます。
こうした、自宅を訪問しての税務調査のほか、反面調査というものもあります。反面調査は調査対象の本人ではなく、取引銀行、証券会社、生命保険会社などに対して、どのようなお金の流れがあったのかを確認するものです。
なお、税務調査は申告しなかった場合だけでなく、申告していても税額が少ない「過少申告」の場合でも調査の対象となる場合があります。

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タンス預金が税務署にバレるとどんなペナルティがあるのか

本来であれば申告しなければならないタンス預金が税務署に知られると、ペナルティとして本来の税額に追加してさまざまな税金がかかります。また、悪質な場合には、脱税行為として懲役・罰金といった刑事罰が科されることもあります。

●本来の税額に追加してかかる税金

・延滞税
相続税の納付期限は、相続開始を知った日の翌日から10か月以内です。10か月を経過したのに相続税を納めなかった場合に延滞税が課せられます。
延滞税は、納付期限の翌日から納付した日までの日数に応じて、利息に相当する金額となります。

・無申告加算税
相続税が発生しているにも関わらず申告を行わなかった場合、延滞税に加え、無申告加算税が課せられます。
税率は、申告期限後自主的に申告した場合と税務調査により申告書を提出した場合で異なります。申告期限後に自主的に申告書を提出した場合は5%(1か月以内に提出ならかからない)ですが、税務調査を受けてから提出した場合は15%(50万円を超える部分は20%)となります。

・過少申告加算税
過少申告加算税は、申告はしたものの、申告した税額が少なかった場合にペナルティとして課せられる税です。延滞税に加え、過少だった税額について5%~15%の割合で課税されます。ただし、税務署に指摘される前に自主的に修正申告をした場合、過少申告加算税は課されません。

・重加算税
重加算税は、相続財産を意図的に隠したり偽ったりしたなど強い悪意があるとみなされた場合に、延滞税に加えて課されます。申告書を提出していた場合は35%、申告書を提出していなかった場合は40%と非常に高い税率です。

●悪質だとみなされたときは刑事罰になる可能性もある

相続税を偽って不正に申告し、適正な税金を納めないのは、犯罪行為にあたります。悪質だとみなされた場合には、上記のような加算税や延滞税が課せられるだけでなく「刑事罰」になるリスクもあります。
相続税法違反で告訴され裁判で有罪が確定すると、脱税の意思があり申告しなかった場合は懲役5年以下または500万円以下の罰金、脱税の意思はなかった場合でも懲役1年以下または50万円以下の罰金となる可能性があるのです。

生活費のへそくりにも相続税がかかる場合がある

タンス預金と同様に、亡くなった夫からもらった生活費をへそくりとしていた場合などにも相続税がかかることがあります。
生活費の一部をへそくりとして貯めること自体は問題ありませんが、相続税の申告をする際は、へそくりをどのように扱うか気をつけなければいけません。
専業主婦やパートで本来預貯金が高額にはなりにくい主婦などに多額の預貯金があった場合、夫が稼いだお金を妻がへそくりとして貯めていたと税務署に指摘される可能性があります。
夫が亡くなったときの専業主婦のへそくりは、夫の財産を妻が相続したとして、相続税の計算対象になりうるので、タンス預金同様に注意しましょう。

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まとめ

タンス預金は相続税の対象となるため申告しなくてはならないものです。
相続したタンス預金やへそくりを申告しなかったり、少なく申告したりすると、加算税がかかるなど大きなリスクを背負うことになります。
税務署は徹底的に調査を行いますので、相続税の申告が必要であれば漏れなく適正に申告しましょう。

目黒 桂 ファイナンシャルプランナー

税理士事務所勤務後、企業にて経理・経営企画業務に従事。その後、出版社に転職し雑誌編集に携わる。金融・税務関連の執筆を中心に雑誌やWEB媒体でも活動中。

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