23/01/13
「健康こそお金持ちの近道」4つの理由
健康とお金は密接に結びついています。「健康はお金で買えない」とよく言いますが、「健康はお金持ちへの近道である」のもまた事実です。今回は、「健康こそお金持ちの近道」となる4つの理由についてご紹介します。
「健康こそお金持ち」の理由1:医療費を抑えられる
病気やケガになってしまった場合、当然のことながら医療費がかかります。
厚生労働省が発表した「2020年度 国民医療費の概況」によると、保険適用前の人口1人当たりの国民医療費は、65歳未満が18万3,500円、65歳以上が73万3,700円となっています。
重い病気にかかってしまうと入院費や手術費などで医療費はさらにかさみ、家計に大きな負担となります。
●健康な体作りで医療費を節約する
一般的には、病気やケガをしてかかる医療費よりも、健康維持や病気の早期発見にコストをかけた方が費用を抑えることができます。
例えば、毎月のスポーツジムや年に一度の人間ドックに費用をかけたとしても、その分健康でいられれば医療費はかかりません。また、病気で苦しい思いをするよりも、運動や食事に気を付けて健康な毎日を過ごすほうが、ずっと充実した生活を送ることができます。
病気にならない健康な体作りをすることは、医療費の節約につながるのです。
「健康こそお金持ち」の理由2:仕事がきちんとできるので収入が安定する
健康であれば仕事を休まずにきちんと働けるので、安定した収入を確保できます。
もし長期的な入院ともなると、毎月の給料だけでなく、ボーナスや昇進などに影響する恐れもあります。
また、歳をとっても健康な体を維持していれば、定年退職後に働き続けることもできます。会社の再雇用制度を利用する、パートタイムで働く、あるいは起業するなどして、少しでも収入を得られれば、老後資金にも余裕が生まれます。
「健康こそお金持ち」の理由3:長く働けるので年金が増える
健康な体を維持してなるべく長い期間働けば、その分、将来もらえる年金の額を増やすことができます。
●年金を繰り下げ受給で増やす
年金の受け取り開始時期は通常は65歳からですが、これを最大75歳まで延ばす「繰り下げ受給」を選ぶこともできます。繰り下げ受給すると、受け取りを1カ月遅らせるごとに0.7%ずつ増額されます。
たとえば、年金の受け取り開始を5年(60ヵ月)延ばした場合、年金額は「60ヵ月×0.7%=42%」増え、65歳からもらった場合と比較すると1.42倍になります。
働いていて月々の生活をまかなえるだけの一定の収入があれば、このように年金の受け取り開始時期を遅らせることもできます。
また、老齢年金は受け取りを開始したら亡くなるまでもらえます。つまり、長生きすればするほどもらえる年金総額が増えるというわけです。
●60歳以降も働いて厚生年金を増やす
年金は、年金保険料を払い込んだ期間に応じて、将来もらえる金額が変わります。払い込み期間が長ければ長いほど、もらえる年金額が増えるしくみです。
国民年金の保険料の払い込みは原則として60歳までですが、会社員などとして働き続けていれば、厚生年金は60歳以降最長70歳まで保険料を払い込むことができます。60歳以降も働き続け、厚生年金の保険料をより多く納めれば、将来もらえる厚生年金の額が増えるということです。
「健康こそお金持ち」の理由4:健康だと生命保険料が安くなる
もしものときの備えとして生命保険に入るにしても、毎月払う保険料はできるだけ抑えたいところです。しかし、生命保険は持病や病歴があると、加入を断られたり、保険料が高くなったりします。
一方で、健康を維持している人に対して保険料が安くなる「健康増進型保険」という種類の保険もあります。
健康増進型保険とは、健康状態や保険契約後の健康増進への取組みによって保険料の割引や還付金などがある保険です。契約後の毎年の健康診断結果で一定の基準を満たしていると還付金を受け取れるもの、健康増進活動(ランニングやウォーキングなど)に応じて保険料が割引されるものなどがあります。
健康増進型保険は現状では商品数がそれほど多くないのがネックですが、健康だと生命保険料も安く抑えることも可能だというわけです。
まとめ
健康な体を維持できれば、日々の生活が経済的にも精神的にも豊かになります。食事や運動に気を配り、定期的に検診を受けるようにしましょう。
【関連記事もチェック】
・「64歳で退職するとお得」は本当?失業給付は65歳退職といくら違うのか
・令和でも「昭和生まれの親」のお金の常識にとらわれる人の残念な末路
・「10月の給与が減った」と驚いたら必ず確認すべき給与明細の項目
・定年後に意外とかかる6つの「大きな出費」
・年金受給者でも確定申告でお金が戻る! 1月に届く「公的年金等の源泉徴収票」3つのチェックポイント
目黒 桂 ファイナンシャルプランナー
税理士事務所勤務後、企業にて経理・経営企画業務に従事。その後、出版社に転職し雑誌編集に携わる。金融・税務関連の執筆を中心に雑誌やWEB媒体でも活動中。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう