connecting…

  • NISA
  • FIRE
  • Money&You TV
  • 確定拠出年金「iDeCo」「企業型」
  • マネラジ。
  • ふるさと納税
  • 届け出だけでお金がもらえる! 給付金制度を活用しよう
  • セミナーレポート
  • まとめ記事/チェックテスト
  • 歴女の投資ファイル
  • ズボラでも出来るシリーズ
  • 投資信託でプチリッチ!「投信ウーマン」
  • 投資女子への道
  • 恋株
  • ぽいきさんの幸せを呼び込むシリーズ
  • 大人女子を応援!家庭で出来る漢方の知恵
  • 読書ブロガー小野寺理香のブックレビュー
  • 駐在マダム、モラハラ夫からの逃亡記
  • “逆打ち”お遍路をご紹介

22/08/13

家計・ライフ

定年退職後の健康保険、保険料を最大限減らすベストな選択

定年退職後の健康保険、保険料を最大限減らすベストな選択

会社を退職すると、その会社の健康保険から脱退することになります。でも、日本は「国民皆保険」。すべての国民が何らかの健康保険に加入するする決まりになっています。
退職後の健康保険の選択肢は、大きく分けて4つあります。そして、どれを選ぶかによって負担する保険料が大きく変わります。今回は、退職後の健康保険の選択肢を紹介します。

会社員とフリーランスで健康保険料の支払い方が違う

日本の公的医療保険制度には、会社員のように勤め先を通じて加入する健康保険と、フリーランスなどが加入する国民健康保険があります(他に、75歳以上の方が加入する後期高齢者医療制度があります)。

会社員とフリーランスでは、保険料の負担の仕方が違います。

●健康保険と国民健康保険の保険料の負担の違い

(株)Money&You作成

会社員が加入する健康保険では、保険料を会社と折半して支払います(労使折半)。つまり、会社員(健康保険の加入者)本人が支払う保険料は、実際の半額です。その上、健康保険の加入者が扶養する家族も、同じように健康保険に加入できます。扶養する家族の健康保険料はかかりません。

一方、フリーランスが加入する国民健康保険の保険料は、全額自分で負担しなくてはなりません。しかも、国民健康保険には扶養がないので、家族がいる場合はその家族も国民健康保険に加入し、保険料を納める必要があります。

会社退職後の健康保険、4つの選択肢

健康保険と国民健康保険の保険料の違いを踏まえたうえで、会社退職後の健康保険の選択肢を確認していきましょう。
会社を退職した後の健康保険には、次の4つの選択肢があります。

著書「定年後ずっと困らないお金の話」より

①再雇用・再就職先の健康保険に加入する
退職後、転職・再雇用・再就職などを行い、会社に勤める場合には、勤め先の健康保険に加入できます。正社員はもちろん、短時間労働者でも加入条件をすべて満たす場合には勤め先の健康保険に加入できます。健康保険加入の手続きは再雇用・再就職先の会社で行います。
健康保険の保険料は、上でも解説したとおり会社と折半して支払います。また、給与が下がった場合にはその分、健康保険料も下がります。

②家族の健康保険に入る
配偶者や子など、健康保険に加入している家族が生計を維持しているならば、その家族に扶養してもらう(被扶養者になる)ことで、健康保険に加入できます。
健康保険に加入している家族に扶養してもらう場合は、その家族の会社での手続きが必要です。退職日から5日以内の申請が必要なので、家族にあらかじめ話しておきましょう。

著書「定年後ずっと困らないお金の話」より

③任意継続する
任意継続は、退職する前の会社の健康保険に引き続き加入できる制度です。ただし、任意継続の保険料は会社が負担しなくなるため、会社が負担していた保険料も自分で支払う必要があります。任意継続できるのは退職後2年間のみ。退職の翌日から20日以内に手続きすることが条件となっています。
任意継続では、家族を扶養に入れることができるため、国民健康保険よりは保険料を抑えられるケースが多くあります。また、雇用主が提供する健診などのサービスも継続利用できることがあります。

④国民健康保険に加入する
①〜③の保険に加入しない場合は、自営業者やフリーランス同様、国民健康保険に加入します。国民年金保険料の保険料は前年の所得によって決まります。そのため、退職してすぐに国民健康保険に加入すると、保険料が高くなってしまう可能性がある点には注意が必要です。

PayPay証券

定年退職後の健康保険、ベストな選択は?

定年後、再雇用・再就職する場合はその会社の健康保険に加入することになるので、選択の余地はありません。また、再雇用・再就職しない場合は、家族の健康保険に加入できるなら、保険料の負担をゼロにできるのでおすすめです。

再雇用・再就職もせず、家族の健康保険にも入れない場合は、任意継続と国民健康保険のどちらかを選ぶことになります。

おすすめは、「退職1年目は任意継続、2年目は国民健康保険」を検討することです。
特に現役時代の給与が多かった人は、退職1年目は任意継続を選ぶことで保険料を抑えることができます。また、扶養家族がいる場合、扶養家族の保険料負担が増えないのもメリットです。
また、退職2年目の国民健康保険の保険料は、退職1年目の所得で決まります。任意継続は2年目も1年目と同じ保険料ですが、退職2年目の国民年金保険の保険料は、退職1年目の所得が少なくなれば大きく減らせる可能性が高くなるのです。

なお、国民健康保険の保険料はお住まいの市区町村によっても異なります。どちらが得かはお住まいの自治体でご確認ください。

国民健康保険組合を利用すると保険料が安くなるケースも

フリーランス・個人事業主が加入する医療保険の加入先は、国民健康保険だけではありません。もうひとつ、「国民健康保険組合」という加入先もあります。国民健康保険組合は、特定の業種に就き、指定の組合員の場合に加入可能な組織です。

国民健康保険の保険料は年間の所得に応じて決まり、計算法は自治体により異なります。それに対して、国民健康保険組合の保険料は年間の所得にかかわらず、固定の保険料になっていることが多くあります。

●国民健康保険と国民健康保険組合

(株)Money&You作成

たとえば、30歳独身で所得300万円の場合、文京区の国民年金保険料の相場(2022年度)は年30万7348円です。それに対し、国民健康保険組合のひとつ、文芸美術国民健康保険組合に加入した場合の保険料は所得にかかわらず固定で年25万3200円(組合員1人月額2万1100円×12ヶ月)となります。

国民健康保険組合への加入は、あくまで、フリーランスや個人事業主で働いていて、加入できる国民健康保険組合がある場合の選択肢。今回ご紹介した文芸美術国民健康保険に加入できるのは、たとえばWebデザイナーやイラストレーターなどの方です。自分が加入できそうな国民健康保険組合を探していただき、もしあった場合は、国民健康保険に加入した場合と比較して、よりお得な方に加入するといいでしょう。

スマートプラス『STREAM』開設プロモーション

まとめ

退職後の健康保険の選び方、考え方をご紹介してきました。再雇用・再就職する場合は会社の健康保険に加入します。再雇用・再就職しない場合は、家族の健康保険に加入できれば保険料はゼロにできます。これらの選択肢が選べない場合は、退職1年目は任意継続、2年目は国民健康保険がおすすめです。支払う保険料がなるべく少なくなる方法を選んで、支出を抑えましょう。

今回の内容は動画でも紹介しています。ぜひご覧ください。

頼藤 太希 マネーコンサルタント

(株)Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に現会社を創業し現職へ。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」、書籍、講演などを通じて鮮度の高いお金の情報を日々発信している。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『マンガと図解 はじめての資産運用』(宝島社)、など書籍100冊、累計170万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。X(旧Twitter)→@yorifujitaiki

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

関連するみんなのマネー相談(FP Cafe)

育児休暇中の内職ってしてもいいの?

家計・ライフ京都府 いいね 4
2015/12/04

現在会社を育児休暇中の母です。私が今回質問したいのは、育児休暇中に内職をしてもよいか、ということです。
私は十分な貯金がないまま子供を出産したので、旦那の給料のみではいずれ家計が苦しくなること...

マネー相談の続きを見る

現在、公営住宅に住んでおります。
世帯収入が低いので月々のお家賃は駐車場込みで32000円ほどです。
3LDKで、まぁまぁ綺麗ですし住む事自体には満足ですが、度々入ってくる住宅販売の広告を見...

マネー相談の続きを見る

転勤族は何時まで付いていくべき?

家計・ライフ岡山県 いいね 0
2015/06/15

私は30代主婦なのですが、我が家には4歳、3歳、0歳の3人の子供がいます。
旦那は世に言う転勤族でして、全国何時何処に異動になるか分かりません。

何度か子供を保育園に預け、私自身も働いて...

マネー相談の続きを見る

閉じる
FP Cafe® お金の相談をするなら、一生涯の「お金の相談パートナー」へ