16/11/06
税制メリット満載の確定拠出年金でお金を増やす
2017年1月から制度が改正され、すべての会社員、公務員、専業主婦、自営業やフリーランス、フリーターと、20歳以上の方なら誰でも加入できるようになります。
9月16日には、個人型確定拠出年金の愛称が「iDeCo <イデコ>」に決まったと厚生労働省から発表されました。確定拠出を意味する英語の頭文字の「DC <Defined Contribution plan>」に、個人で運用する制度の特徴を踏まえ「i」を組み合わせたとのこと。
マイナス金利突入と、お金を増やすのが困難なこの時代、税制メリット満載の確定拠出年金でお金を増やすのは、必須です!
確定拠出年金ってなに?
確定拠出年金は、企業年金の一種で国の法律で定められた制度です。
これまでの企業の年金制度といえば、将来の受取額があらかじめ決められている「確定給付年金」が主流でしたが、時代の流れとともに、多くの企業が「確定拠出年金」を導入するようになっています。確定拠出年金の特徴は、加入者自身が運用商品を選択し、その運用成績次第で将来の受け取り額が変わるところ。
公的年金も従来の企業年金である確定給付年金も将来の受け取り額はある程度確定していますが、確定拠出年金の場合、確定しているのは毎月の掛金のみ。将来の年金の受け取り額は自分が選んだ商品の運用成果にかかっています。つまり、自分がリスクを負うことを意味します。
確定拠出年金は運用成績がよければ将来の受け取り額が増えるほか、転職時に年金資産を移管できたり、掛け金が全額所得控除となるため節税効果が期待できたり、投資商品で運用した場合、積立期間中は利益がでても税金がかからなかったり、受け取り時も税制優遇があったりとさまざまなメリットがあります。
メリットは掛け金が全額所得控除となること
確定拠出年金には「企業型」と「個人型」の2つの種類があります。
それぞれ加入できる人も特性も異なります。
企業型でも個人型でも個人が拠出した掛け金については、その全額が所得控除できるのが大きなメリットです。「所得控除」とは、本人や家族の状況、災害や病気といった個人の事情によって、税の負担を軽くする制度であり、所得税を計算する元となる所得額から減額できることを言います。
所得控除は増えるほど節税効果が高い!
所得控除が増えるほど、支払う所得税が減るので、この制度を利用すると大きな節税が可能となります。
掛け金の上限は、自営業者、フリーランスなどは月6万8000円、会社員が月2万3000円となります。
2017年1月からは、専業主婦や公務員も加入できるようになり、掛け金の上限はそれぞれ、2万3000円、1万2000円です。
いずれも5000円からスタートすることができます。
例えば、所得が年400万円程度の会社員が個人型確定拠出年金(iDeCo <イデコ>)に加入し、毎月上限の2万3000円を拠出した場合、年間の掛け金の合計金額は27万6000円になります。そして、この27万6,000円はその年の所得から減額できるので、仮に所得税率が20%の人なら、所得税が約5万5200円節税になりますし、住民税(一律10%)と合わせると8万2800円の節税になります。
「節税分だけ確実に利益が得られる」と考えると確定拠出年金はとてもお得な制度ですよね。
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高山 一恵 ファイナンシャルプランナー
(株)Money&You取締役。一般社団法人不動産投資コンサルティング協会理事。慶應義塾大学卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち、現職へ。女性向けWebメディア『FP Cafe』『Mocha(モカ)』や登録者1万9000人超のYouTubeチャンネル『Money&YouTV』を運営すると同時に、全国で講演活動、執筆活動、相談業務を行ない、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。明るく親しみやすい性格を活かした解説や講演には定評がある。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『マンガと図解 定年前後のお金の教科書』(宝島社)、『11歳から親子で考えるお金の教科書』(日経BP)など書籍100冊、累計170万部超。ファイナンシャルプランナー(CFP®)。1級FP技能士。X(旧Twitter)→@takayamakazue
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