20/03/30
なぜか宝くじに当たる人の特徴 データで見る高額当選者の実態
宝くじに当たったら何に使う、という話題になると皆さんあれこれ語り合い、話が尽きないものです。
「豪邸を建てる」「スポーツカーを買う」「海外に住む」「ブランドバックをたくさん」「趣味に没頭する」はたまた「仕事を辞める」などなど夢は大きく広がります。その反面、当たるわけないと思っていながら購入しているようです。
しかし、まさに万に一つの可能性ですが、当たる人がいるのも事実です。
いったいどんな人が当たって何に使っているのでしょう?宝くじ公式サイトの宝くじ当せん者アンケートデータから傾向を見ていきたいと思います。
1000万円以上の高額当選者ってどんな人?
宝くじ公式サイトの「宝くじ長者白書」(平成30年度)では、平成30年度の1年間に宝くじで1000万円以上の当せん金を受け取った人の性別、年代、血液型などのデータをまとめています(回答者996人)。
性別は男性が67.1%、女性32.9%。と、男性の方が多くなっています。しかし、次に紹介する年代別の割合で見ると男女の比率差はほとんどありませんので、アンケートの回答者に男性が多かったということでしょう。
年代別の割合は、
・ 〜29歳 男性5.8% 女性4.6% 全体5.4%
・30〜39歳 男性9.7% 女性10.7% 全体10.0%
・40〜49歳 男性18.6% 女性19.8% 全体19.0%
・50〜59歳 男性20.5% 女性19.2% 全体20.1%
・60歳〜 男性45.4% 女性45.7% 全体45.5%
となっています。
当せん者の半数近くが60歳以降、40代・50代の方も20%程度となっていて、全体の約85%が40代以上です。
また、血液型の割合は、
・A型 男性38.8% 女性42.1% 全体39.9%
・B型 男性22.5% 女性18.0% 全体21.0%
・AB型 男性7.6% 女性9.1% 全体8.1%
・O型 男性28.9% 女性29.6% 全体29.1%
となっています。
男性のA型が38.8%、女性のA型が42.1%と多いですね。全体でもA型は39.9%で、次いで多い29.1%のO型の人を圧倒的に引き離しています。
これらのデータを単純にとらえれば、男性でA型で60歳以上の人が当たりやすいということになります。
しかし、これらのデータでは、そもそも宝くじの購入者全体の性別や年齢、血液型の比率がわかりません。60歳以上のA型の男性が他と比べて本当に当たりやすいとはいえないのです。
強いていえば血液型でしょうか。日本人の血液型の比率はおおよそA型40%、O型30%、B型20%、AB型10%といわれています。この比率を全体の血液型の割合に当てはめると、わずかな差ではありますが、B型は当たりやすく、AB型は当たりにくいといえるかもしれません。
なお、職業は会社員45.5%、無職18.9%、主婦10.7%と続きます。60歳以降の会社員か年金生活者の当せん比率が多いと読み解くことができるかもしれません。
他にも、イニシャルの1位は男性がT.K、女性がM.S。星座は1位がおとめ座ですが、2位との差はほとんどありませんから、あまり関係ないともいえます。
意外と(?)堅実な当せん者のお金の使い道
アンケート回答者の当せん金額は、1000万円から3000万円未満が全体の78.5%、3000万円以上5000万円未満が7.8%、5000万円以上1億円未満が5.1%、そして1億円以上が8.5%です。このうち、約半分の47.5%の人が当選を知った日から一週間以内に換金しているようです。
そして、何より気になるのが1000万円以上の高額な当せん金の使い道です。パーッと使うのかと思いきや、1位は貯蓄と約半数の人(47.3%)が回答しています。次いで2位が車の購入(14.6%)、3位は土地・住宅の改築や購入(12.8%)、以下旅行、借入金の返済、家族サービス・親孝行、子供の教育・養育費などと続きます。
いきなり手に入れた大金を大盤振る舞いするのではなく、散財せずしっかり蓄えたり、教育費や借入金の返済にあてたりと、堅実な選択をしている人が多いようです。未来のために計画的に使おうと思っているように思えます。
「宝くじに当たると人生が狂う」などと言われます。しかし、実際はそのような人は少ないのではないでしょうか? 大金を手にしても支出のコントロールは失わない、ということは人生設計において重要なことです。
また、「家族のために使う」と答えた人が多いのも、日本人の優しい思いやり精神のあらわれではないかと思います。
当選した人の宝くじの買い方は?
もしかして当せんするには秘訣でもあるのかと思い、アンケートの他の質問から買い方のコツをまとめてみました。
・夢を持つために宝くじを購入
・購入枚数は10枚から30枚
・ジャンボのみを購入
・購入はいつも同じところ
・高額当選が出たことのある売り場
・連番・バラの割合にこだわる
・良いことがあったときに購入
・神棚や仏壇、または机の引き出しに宝くじを保管
意味があるかどうかはわかりませんが、そうやって大当たりを夢見て、10年以上継続して購入している人の当せん割合は66.5%。意外と高くなっています。
まとめ
宝くじの還元率は約45%。株式投資などの資産運用はもちろん、他のギャンブルと比べてもかなり分が悪いのですが、買わなければやはり当たりません。コツコツ続けて買っている人がやがて大当たりしているようです。60歳以上の人の当せんが多いのも、若いころから夢を追い続け、あきらめず買い続けた結果ということなのだと思います。
資産運用は宝くじとは別物ですが、コツコツ継続していく人が資産を増やせる可能性が大きい、という点は同じです。ぜひじっくりと取り組んでください。
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廣木 智代 ファイナンシャルプランナー(CFP)
結婚後、家業のスナックで手伝いをしていたが母の引退と共に廃業。家計の苦しさを埋めるための我が家の保険の見直しをきっかけに、お金に賢くなるお手伝いをするべくCFP資格を取得。心と体とお金の健康バランスを軸に、個別相談、セミナー、執筆を展開中。最近はラジオCRT栃木放送にて「賢くなる座談会」を放送中。FP Cafe登録パートナー
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