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23/02/25

家計・ライフ

60代単身世帯の貯蓄額と年金額の実態から考える、おひとりさま老後の注意点

60代「単身世帯」の貯蓄と年金実態から考える、おひとりさま老後の注意点

50歳までに一度も結婚したことのない人の割合は、男性が28.25%、女性が17.81%(2020年)となっています。結婚に縛られない生き方を選ぶ一方、高齢になれば、健康面や経済面での不安を感じることも多くなるのではないでしょうか。

おひとりさまの老後を考えるとき、まず備えたいのは十分な老後資金が準備できているかどうか。今回は、「家計の金融行動に関する世論調査」や「厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、60代単身世帯の貯蓄・年金の平均データを紹介したうえで、独身で老後を迎える場合に特に注意したいことについてまとめます。

60代のおひとりさまの資産はどのくらい持っている?

これから老後生活を迎える60代のおひとりさま。おひとりさまは子どもへの教育資金という大きな支出がないため、資金的な余裕があるイメージがあります。しかし、お金の使い方はいろいろで、実際の資産保有額は人それぞれです。まずは、60代の単身世帯の方が、どのくらいの資産を持っているのか確認してみましょう。

●60代の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)

金融中央広報委員会「家計の金融行動に関する世論調査」(2022年)を参考に筆者作成

グラフは60代の単身世帯の方が保有する金融資産保有額を一覧にしたものです。この中で一番多くを占めているのが「金融資産非保有」の28.5%、2番目は「3000万円以上」の16.9%です。老後の蓄えがある人・ない人が2極化している現状がうかがえます。

以前、「老後資金は2000万円不足する」などと話題になりましたが、実際に資産2000万円以上用意できている単身世帯は6.8%+16.9%=23.7%いることがわかります。さらに1500万円以上の3.6%を含めると27.3%となり、金融資産非保有の割合と同水準になります。この結果に至るには、さまざまな事情があるかもしれませんが、老後の蓄えがないというのは、生活不安を招く大きな原因になります。

おひとりさまの国民年金と厚生年金の平均受給額と支出

厚生労働省の「2021年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金受給者の男性の平均年金月額は16万3380円、女性の平均年金月額は10万4686円(いずれも老齢基礎年金込み)となっています。

また、老齢基礎年金のみの男性の平均年金月額は5万9013円、女性の平均年金月額は5万4346円です。現役時代に、会社員や公務員だった人、自営業だった人によっても、もらう年金額が大きく違うことがわかります。

それに対して、老後の支出(65歳以上単身世帯)の支出は次のようになっています。

●65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の家計収支(2021年)

総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2021年」より

上のグラフから各費用の金額をざっと計算すると、
・食費:27.4%=3万6298円
・住居費:9.9%=1万3115円
・水道光熱費:9.5%=1万2585円
・教養娯楽:9.5%=1万2585円
・その他消費費用:5万7893円
となり、1か月の消費支出は13万2476円になります。

ただし、賃貸に住んでいる場合、住居費が約1万3000円ということはまずありません。持ち家で家賃のかからない人が多くいるうえ、住宅ローンを返済している人は住居費に含まれていないため、住居費は少なくなっています。賃貸住まいの場合は、さらに費用が加算となり、毎月必要となる金額が多くなると考えられます。

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おひとりさまで老後を迎える場合に特に注意したいこと

独りの老後を安心して暮らすには、いろんな準備が必要です。ここでは、特に注意したいことを3つ紹介します。

●独身者の老後に向けての注意点1:健康な身体を維持する

高齢になってくると「万が一、病気やケガなどあったらどうしよう?」「認知症になったら?」という健康に対する不安を感じるものです。日常の生活でも、若いうちは、高い場所の掃除や重い荷物の移動などは、問題なく行えますが、足腰が弱ってくる高齢期になると、思うようにできなくなります。

一人暮らしだと、同居している人に助けてもらうことができませんので、日頃から運動する習慣をつけ、筋力・体力を維持できるようメンテナンスする必要があります。また、食事も自分の好きなものに偏りがちにならないよう、栄養バランスが取れた食事を心がけましょう。さらに、認知症や病気などの異変を早めに気づくためには、定期的な健康診断も欠かせません。日々、健康を心掛け、無理をしないよう過ごしましょう。

●独身者の老後に向けての注意点2:年金以外の収入を確保する

前述の男女別年金収入と65歳以上の単身家計費を参考にすると、老後の一人暮らしでは、男性よりも女性のおひとりさま、厚生年金に加入していない自営業の方などに資金の不足が発生しそうです。不足額を補う方法としては、早いうちから私的年金を準備する、長く働いて収入を得るなど、複数の方法を考えておくと安心です。
私的年金の準備としては、誰もが利用できるものに、iDeCo(個人型確定拠出年金)があります。さらに、自営業の方は、小規模企業共済や国民年金基金、付加年金への加入も検討しましょう。どれも、所得控除の対象になるため、節税しながら老後資金の準備ができます。

また、定年後の働き方は、再雇用制度を利用したり、自分の好きな新たな仕事に取り組んだりしながら、確実に収入を得るようにしましょう。そうすることで、老後に感じる経済的な不安を払拭できるはずです。

●独身者の老後に向けての注意点3:老後の住まいを確保する

おひとりさまの老後を考えたとき、住む場所をどうするかを早めに決めておきましょう。すでに持ち家があるのであれば、高齢になっても住み続けられるよう、必要な個所をリフォームしておけばよいだけかもしれません。しかし、現在、賃貸に住んでいる方であれば、老後も現在の家賃を負担し続けていけるかどうか考える必要があります。

もし、安い物件に引っ越すのであれば、早いうちに探しておきたいものですが、おひとりさまシニアの場合、通常よりも入居できる物件が少ないのが現状です。大家さんや不動産業者が「一人暮らしのシニアに貸したくない理由」には、孤独死が挙げられます。万が一のことがあったとき、警察への通報、特殊清掃、次の賃貸人への告知義務などの諸々の手続きがあるためです。そのような状況下で、少しでも有利に物件を探すときは、親戚・友人などに「緊急連絡先」になってもらうなどの準備が必要になります。

まとめ

おひとりさまの場合、老後に起こる様々な事柄を自分一人で解決していくことになります。自分の心がけで解決できることもあれば、周囲の人に相談しないと解決できないこともあるでしょう。しかし、準備ができていれば、孤立を深めることもなく、安心な老後を過ごせるでしょう。早いうちから、対策を立てておきましょう。

舟本美子 ファイナンシャルプランナー

「大事なお金の価値観を見つけるサポーター」
会計事務所で10年、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として14年働いたのち、FPとして独立。あなたに合ったお金との付き合い方を伝え、心豊かに暮らすための情報を発信します。3匹の保護猫と暮らしています。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。FP Cafe登録パートナー

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