19/05/09
8割の夫が貯蓄額を正確に知らない!? イマドキ夫婦の家計管理事情
住宅費や食費など、毎月決まって必要な支出以外にも、外出時の飲食代や交際費など、日々の支出もあると思います。これらのお金は夫婦どちらが出していますか?
夫婦の金銭事情は、どの家庭も抱えるナーバスな問題と思いきや、お互いの金銭事情を深く知らないけれど夫婦関係に満足しているカップルが多いという調査結果がありました。
家計管理に妻がかかわっているのが8割
2019年3月、ゲンナイ製薬株式会社が「夫婦の収入と貯蓄額に関するアンケート調査」を実施。既婚女性1917名から回答を得ました。
それによると、「夫婦の家計管理は主にどなたが行っていますか?」との質問に、「妻」と答えたのは45.2%、「共同」は38.8%、「夫」と答えたのは16.0%でした。
「妻」「共同」を合わせると84%となり、ほとんどの夫婦の場合、妻が家計管理にかかわっていることがわかります。
夫の収入、妻の収入を知っているのはそれぞれ約7割
「ご主人の収入を正確にご存知ですか?あなたの収入をご主人はご存知ですか?」との質問では、どちらも約7割が「知っている」と回答しました。
お互いにいくらの稼ぎがあるか、お金の話をする機会があるからこそ、正確に収入額を知っているのでしょう。
一方、「知らない」と答えたのは約3割という結果になりました。
8割の夫が貯蓄額を正確に知らない
「夫婦の貯蓄額をご主人は把握していますか?」との質問に対し、「完璧に把握している」と答えたのは19.8%、「なんとなく把握している」は45.9%、「あまり把握していない」は22.5%、「まったく把握していない」は11.9%いました。
貯蓄はあるようだけど、正確な金額は知らないという夫がほとんどのようです。
「完璧に把握している」以外の方1538名に、「貯蓄額をご主人が完璧に把握していない理由を教えてください」という質問もしています。
「貯蓄額に興味がないから」が30.2%、「知られたくないから」は18.8%、「細々したことに使ってしまうから」は16.0%、「大きな買い物に使ってしまうから」は5.1%、「お小遣いアップを要求されそうだから」は1.9%という結果になりました。
さらに、1538名に夫婦の満足度を5段階評価(1が満足度低)の質問に対し、「1」は1.2%、「2」は3.5%、「3」17.7%、「4」38.8%、「5」38.8%という結果になりました。「3」以上の評価が95.3%となり、ほとんどの人が夫婦関係に不満はないという回答を得ました。
つまり、少し極端にいえば、夫婦のお金のことをあまり把握していなくても、夫婦仲には関係ないということなのです。
夫婦関係は良好でも……どちらが出すかで争うことも?
夫婦仲がいいことは喜ばしいことですが、お金の話をしないでおくのは、あまり賢明ではありません。
夫婦共通の飲食費や交際費をどちらが出すかで争ったことがある方は多いと思います。これが度重なると、お金が原因で夫婦仲が悪くなってしまうことにもなりかねません。
また、マイホームやマイカーなどの大きな買い物をするときや、お金を貯めていかなければならないときなどに、計画を立てることもできなくなってしまいます。
これを防ぐために、夫婦共通の出費がどれほどあるか、夫婦で把握することをおすすめします。夫婦のお金が何に使われているか共有できていれば、今後の計画も立てやすくなります。
夫婦となった以上、お互いに助け合って生きていく共同体でもあります。よりよい夫婦生活を送るうえで、お金は大切でしょう。夫婦でよく話し合い、もっと幸せな家庭を築いてみてはいかがでしょうか。
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山田 香織 中小企業診断士、 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
FP歴10年。会計事務所で11年間、経営・税務相談業務を経験した後、FP事務所を開業。
個人から中小企業者まで経営に関する相談実績がある。現在は、会計・税務の経験を活かして、家計・経営相談を受ける。執筆活動も積極的に行う。
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