19/04/17
新社会人の「お金がない」が浮き彫りに。日ごろ気を付けるべきことは?
社会人になるにも、何かとお金がかかるもの。靴やスーツを新調したり、一人暮らしを始めたりすることで、出費が多くなりがちです。「どうしてもお金が足りない!」というときには、どうお金を工面しているのでしょうか。そうならないために日頃から気をつけるべきことと合わせて紹介します。
約9割の人が「お金が足りない!」と悩んでいる
2019年2月、株式会社カンムは「就職後1〜2年目の間にお金に困った経験」アンケートを実施。20歳から35歳の方から回答を得ました。
「新社会人のときにお金に関して困った経験(複数回答)」について、一番多かった回答は「靴やスーツなどの社会人に必要なグッズが高かった」で44%、次いで「家賃や初期費用が高かった」で32%でした。どちらも社会人生活には必要ですから仕方ないものの、大きな出費になってしまいます。
これに続いて、「初任給の振り込みが遅くて困った」が31%ありました。「当月末締め翌月末払い」だとお金が入ってくるのは2カ月後。入ってくる給料と、出ていく費用のタイムラグが、お金のピンチを招いてしまっているようです。
画像:株式会社カンム お知らせ「新社会人の84%が「お金の『困った』」に直面 ── 後払いサービスの「カンム」ユーザーアンケートを実施」
また、「新社会人の時に、「足りない」と感じたことのある金額は?(ひと月あたりの最高額)」という問いでは、約9割の人がお金が足りないと感じていたことがわかります。しかも、その約半数は2万円以上足りないとのこと。切実な懐事情があらわれています。
画像:株式会社カンム お知らせ「新社会人の84%が「お金の『困った』」に直面 ── 後払いサービスの「カンム」ユーザーアンケートを実施」
画像:株式会社カンム お知らせ「新社会人の84%が「お金の『困った』」に直面 ── 後払いサービスの「カンム」ユーザーアンケートを実施」
足りないお金はどうやって工面する?
では、お金がどうしても足りないときにはどうやって工面しているのでしょうか。アンケートでは、「「足りない」お金を準備したときにおこなった工夫は?(複数回答、全年齢)」も調査しています。
画像:株式会社カンム お知らせ「新社会人の84%が「お金の『困った』」に直面 ── 後払いサービスの「カンム」ユーザーアンケートを実施」
一番多いのは「家族や知人に借金・仕送り」(48%)。半数近くの人が、身近な人に借りているようです。一時的にお金に困ったら、家族や友人の顔が思い浮かぶのでしょう。
ただ、お金を借りることが頻繁になると、家族や友人との人間関係にもヒビが入ってしまうことも考えられます。身近な人だからこそ、お金を借りることには慎重になりましょう。
次に多いのが「貯金や保険の取り崩し」(37%)。学生時代の蓄えから持ち出している姿がうかがえます。
積み立て式の保険の場合、保険契約は継続したまま、蓄えの中からお金を借りるという方法もあります。加入している保険が積み立て式かどうか、保険証券などで確認してみましょう。
第3位は「カードローンやキャッシングサービス」(33%)。カンムによると、20代後半になると利用者が増加するのだそうです。同社は「バンドルカード」というVisaのプリペイドカード を発行しています。このカードには「ポチッとチャージ」というシステムがあり、お金がなくても最大5万円までは先にチャージができます(別途利用手数料が必要です)。どうしてもお金がないというときには便利かもしれません。
とはいえ、一般的にカードローンは金利が高いため、借りることが常態化してしまうと、返済するためにまた借りるといった負のサイクルにハマってしまいます。十分に注意しましょう。
お金がない!を回避できる社会人になろう
今回のように、社会人になったときに必要なものを買い揃える場合には、どうしても臨時的にお金が出てしまうのは仕方のないところです。
しかし、その時期を過ぎたら、まずは自分がお金を何に使っているかを把握しましょう。簡単でもよいので、家計簿をつけることをおすすめします。それが難しい場合は、レシートやクレジットカードの利用明細をとっておいて、家計簿にしてしまうのもアリだと思います。とにかく、支出面がどうなっているのかを知ることが第一歩です。収入が多くてもお金が貯められない人は、支出の管理ができていないことがほとんどなのです。
何に使っているか把握できれば、どこを工夫できるか気づくことができます。お金の意識が変わり、やりくり上手になっていくことでしょう。
お金が足りないからといって、安易に借りるのはNG。必要なもの以外の出費は抑えられるお金のコントロール方法を身につけていけると良いですね。
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山田 香織 中小企業診断士、 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
FP歴10年。会計事務所で11年間、経営・税務相談業務を経験した後、FP事務所を開業。
個人から中小企業者まで経営に関する相談実績がある。現在は、会計・税務の経験を活かして、家計・経営相談を受ける。執筆活動も積極的に行う。
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