18/04/01
20代、30代の平均貯蓄額っていくらなの?
雑誌やスマートフォンのニュースアプリなどで、自分と同年代の貯蓄の平均額について掲載されていると、思わず目を引かれて読み込んでしまう人も多いのではないでしょうか。自分の貯蓄額と比較して多いのか少ないのか、と気になる人も多いでしょう。そこで今回は気になる20代・30代の貯蓄額と、その年代の貯蓄方法について説明していきます。
他人の貯蓄額は誰もが気になること
ざっくばらんになんでも話す友人関係であっても、貯蓄額となると本当のことは話しにくいものです。貯蓄をしているからといって下手にお金を持っていると思われるのも困る、というのが主な理由でしょう。「全然貯金できてないよ」「私も」という会話があったとしても、それが本当かどうかはわかりません。実際に貯金ができていない人もいれば、実はしっかり貯金を積み重ねている人もいるのです。
総務省統計局の「平成26年全国消費実態調査」によると、40歳未満の単身者の平均貯蓄額は男性が373万円、女性が264万円という結果でした。この金額を見て、こんなに多いのかと焦った人もいれば、この額なら貯蓄できているとホッとした人もいるでしょう。
男性の方が女性よりも貯蓄額が多いのは、その分、収入が多いためです(下記の図参照)。注意したいのが、この額はあくまで「平均」だということです。仮に1,000万円の貯金がある人と、10万円の貯蓄がある人の平均値を出すと505万円になります。このことからもわかるように、この額は1つの目安としてとらえておくといいでしょう。
40歳未満の貯蓄現在高及び年間収入(単身世帯)※1
※1 貯蓄を保有していない世帯を含む平均
※2 年間収入に対する貯蓄現在高の比率
出典:平成26年全国消費実態調査
独身時代は人生における「貯蓄に最適な時期」
平均貯蓄額を超えていた人は安心かというと、そうとも言い切れません。40歳未満の場合にはこれから結婚や出産、住宅購入といった大きなライフイベントを迎えるため、それまでにできるだけお金を蓄えておきたいところです。
独身であれば、給料はほとんど自分のために使えるはずです。独身時代はお金のコントロールがしやすく、貯蓄もしやすい時期といえます。しかし、結婚したり子どもが生まれたりすれば、稼いだお金は、自分だけでなく家族のためにも使うことになります。自分だけの工夫では貯蓄が難しい場面もあるでしょう。だからこそ、独身のうちにお金をためる“クセ”をつけることが大切なのです。
お金をためる第一歩として、まず自分の1ヵ月の収支を洗い出すことをおすすめします。帰宅途中に何げなく立ち寄るコンビニでの買い物や、シーズンごとに買っている洋服など、意識をしないでいるとお金はどんどん減っています。
給料が入ってもすべて使ってしまうという人は、1ヵ月だけでもレシートを取っておいて、自分が何にいくら使っているのかを手帳などに書き出してみましょう。その後、振り返ってみて「これは必要なかったな」と思うものがあれば、来月からはそういった出費を減らすように意識しましょう。
毎月の積み立てが基本。投資に積極的にチャレンジするのも◎
何より大切なことは、余ったお金で貯金をするのではなく、先取りで貯金をすることです。例えば1年間に100万円を貯金したいと思ったら、毎月5万円、夏と冬のボーナスで20万円ずつ貯金できれば達成できるなど、具体的な金額とスケジュールを決めます。
あとはその額を、給料が振り込まれたらすぐに別口座に移して積み立てていきましょう。忘れやすいという方は、銀行の自動積み立てサービスを利用するという方法もあります。そして貯金したお金は最初からないものとして扱い、生活費や趣味、美容に使うお金などを回していけば、堅実にお金がたまっていきます。
とはいえ、低金利の今、銀行に預けているだけではお金は増えません。ある程度、貯蓄がたまってきたら、投資にチャレンジすることも考えたいところです。投資対象として株や投資信託などが知られていますが、お金が目減りするリスクも当然あるため、必要最低限のことを勉強してから始めることが肝心です。
ライフイベント向けのお金とは別に、老後のための貯蓄も早めに始めたいものです。その時に検討したいのが個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」です。国からの年金とは別に「自分用の年金」を運用しながら積み立てていく仕組みで、節税メリットも大きいのが特徴です。原則60歳まで引き出すことができないため、別の用途に使ってしまう心配もなく、老後資金をしっかりためることができます。
貯蓄は継続していくことが大切
20代、30代とまだ若いうちにお金をためておくことは、将来の自分の家計を助けることにつながります。平均貯蓄額は1つの目安と考えて、それより少なくても多くても、意識してコツコツと貯蓄することが大切です。先取り貯蓄や投資を早くから始めることで、より貯蓄額を増やすことができるでしょう。
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