17/11/13
節約しているつもりが逆に損!? 勘違いの節約術3つ
家計管理の基本は、支出の無駄をなくして節約すること。節約して支出がスリムになったら、貯蓄にまわすお金を増やせます。
しかし、節約しているはずなのに、家計が改善しないケースが少なくありません。これは節約方法が間違っているのかもしれません。
今回は、勘違いしやすい節約術を3つピックアップしてご紹介します。
エアコンのスイッチをこまめにONとOFFをくりかえす
テレビや照明など、使わないときの電気製品のスイッチは、切っておくのは間違っていません。しかし、エアコンだけはちょっと事情が違います。
エアコンは、スイッチを入れた起動時が最も電力を消費します。そのため、部屋からいったん出るからといって、スイッチのONとOFFをたびたびくりかえすより、自動モードや省エネモードでつけっぱなしにしておくほうが節電になる場合があります。30分くらいの留守なら、エアコンのスイッチはONにしたままで大丈夫です。
ちなみに電気ストーブや赤外線ヒーターは、エアコンよりもコストが高くなります。暖房のメインはエアコンにして、電気ストーブやヒーターは着替えの時などに短時間だけ使うようにしましょう。
まとめ買いや定期購入を続けて消費しきれない
ミネラルウォーターや、サプリメント、洗剤など、まとめ買いをしたり定期購入にしたりすることでおトクに買えるものがあります。まとめ買いは送料が無料になることもあり、定期購入は在庫を気にしなくてよいので、便利に使っている人も多いでしょう。
しかし、なんとなく買い続けているうちに、かえって損になってしまうことがあります。消費するペースがゆっくりになる時にも、いつも通りに買い続けていては、たまる一方になってしまいます。いくら日もちのする品物であっても、たまれば場所をとりますし、場所もただではありません。使い切れないほど買い込まないように気をつけましょう。
また、「いつも買っているお店だから」という理由で買い続けるのも、損していることがあります。もちろん、いつも安く売っているお店なのでリピーターになっているのですが、別のお店や業者から、さらに安く売り出されていることがあるのです。そういう激安販売を見逃したら損。インターネットショッピングなら、検索をするのはほんのひと手間です。注文前には別業者もしっかりチェックをしましょう。
割引セールの長蛇の列に並ぶ
せっかくなら少しでも安く買いたい、と思うのは誰でも同じ。そのため、割引セールには長い列ができることも珍しくありません。でも、安くなる金額と待ち時間のバランスはなかなかの難問です。たとえば10円安く買うために30分待つのはおトクなのでしょうか。
考え方のバリエーションはたくさんあるので、答えはひとつではありませんが、「時給で考えてみる」という方法があります。10円のために30分並ぶ、ということは1時間で20円=時給20円です。「私は時給1000円」と思うなら、500円以上の割引がなければ30分待つ価値はないと考えられます。ちなみに、東京都の最低賃金は時給958円です。(2017年10月1日発効、厚生労働省)
さて、列の最後尾に「待ち時間30分」と書いてあればいいのですが、そんな行列ばかりではありません。こういう時には、まず1分間だけ並んでみましょう。1分間に自分の後ろに並んだ人数と、自分の前に並んでいる人数がわかれば、およその待ち時間が計算できます。
計算式は、次の通り。
待ち時間=(自分の前の人数)÷(1分間で自分の後ろに並んだ人数)
たとえば、すでに20人並んでいる行列に並んだところ、1分間に自分の後ろに5人並んだとします。その場合は、待ち時間が約4分だと予想できます。
20人÷5人=4分
この計算方法は、「リトルの法則」と言い、行列の管理などに使われています。1分間、自分の後ろの人数を数えながら、何分までなら待つ価値があるのか見極めて、損をしないようにしたいですね。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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