24/08/03
お金を増やしたいけど、投資は怖い人におすすめの投資先4選
「最近、身近で投資をしている人が増えてきた」と感じることはありませんか?2024年に新NISAがスタートしたことをきっかけに、周囲で投資をはじめた方も多いのではないでしょうか。
周りの人が投資をはじめたという話や、投資でお金が増えたという話を聞くと「わたしも投資をはじめたほうがいいのでは」と思いますよね。しかし、その一方で「投資はよくわからなくて怖い」とためらう気持ちもあるでしょう。
投資が怖いのは、元本が減る可能性があることです。そこで今回は「お金を増やしたい気持ちはあるものの投資は怖い」という方向けに、元本が減らないお金の預け先を4つ紹介します。
※本記事で紹介しているのは、すべて2024年7月22日時点の情報です。最新の金利や金融商品の情報は、公式サイトにてご確認ください。
お金の預け先1:ネット銀行の普通預金
店舗や自行ATMを持たないネット銀行は、実店舗があるメガバンクや地方銀行と比べて普通預金の金利が高い傾向にあります。いくつか例を紹介しましょう。
●メガバンク・地方銀行の普通預金金利例
・三井住友銀行 年利0.02%
・三菱UFJ銀行 年利0.02%
・みずほ銀行 年利0.02%
・横浜銀行 年利0.02%
・千葉銀行 年利0.02%
●ネット銀行の普通預金金利例
・あおぞら銀行BANK 年利0.2%
・SBI新生銀行(SBI新生コネクトへの登録が必須)年利0.15%
・楽天銀行(楽天証券との口座連携「マネーブリッジ」が必須)年利0.1%※
※預金残高300万円超の部分は年利0.04%
実店舗がある銀行の普通預金と同様、ネット銀行の普通預金も1円から預金できるものが多く、コンビニや提携のATMを使っていつでも出入金が可能です。
生活費など近いうちに使う予定のあるお金は、必要なときに引き出しやすくて金利も高いネット銀行の普通預金に預けておくとよいでしょう。
お金の預け先2:ネット銀行の定期預金
ネット銀行の普通預金は金利が高いと説明しましたが、ネット銀行の定期預金もメガバンクや地方銀行より高い金利で預けることができます。
例えば、オリックス銀行のインターネット取引専用の預金「eダイレクト預金」(預入金額100万円以上)の場合、
・預入期間1年:年利0.30%
・預入期間3年:年利0.35%
・預入期間5年:年利0.50%
・預入期間7年:年利0.60%
となっています。
預ける期間が長く、金額が大きいほど金利が高くなる傾向にあるため、しばらく使う予定のないまとまったお金はネット銀行の定期預金に預けるとよいでしょう。直近で使うわけではないものの、使い道が決まっているお金は1年定期預金、5年は使う予定がないお金は5年定期預金など、お金を分けて預けるのも効果的です。
なお、定期預金は満期前に途中で解約することが可能です。途中解約すると利率は下がってしまいますが、元本割れすることはありません。
お金の預け先3:財形貯蓄
住宅購入資金や老後資金を貯めたいと考えている方には、財形貯蓄という選択肢もあります。財形貯蓄は、給与から決めた金額が直接天引きされ積み立てられる制度です。
財形貯蓄には、一般財形貯蓄、財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄の3種類があります。そのうち住宅購入費用に使える財形住宅貯蓄と、年金として使える財形年金貯蓄は、合わせて550万円まで非課税で運用できます。
給与から自動で天引きされ、もらえる利息に税金がかからないため、自分で預金するよりも財形貯蓄を利用したほうがお金を増やしやすいでしょう。また、財形貯蓄をしている方は、低金利で長期融資の住宅ローン「財形持家融資制度」を利用できるというメリットもあります。
ただし、財形貯蓄を利用できるのは、財形貯蓄を導入している会社の従業員に限られます。お勤めの会社に財形貯蓄の制度がないか、一度確認してみてください。
お金の預け先4:個人向け国債
個人向け国債は、国が発行している債券です。個人向け国債を持っている間は、半年ごとに利子を受け取ることができます。元本が保証されており、満期になるとそのままの金額が戻ってくるため、安心して購入できます。
個人向け国債には、固定金利型3年満期(固定3年)、固定金利型5年満期(固定5年)、変動金利型10年満期(変動10年)があります。2024年8月発行分のそれぞれの金利(税引前の適用利率)は下記の通りです。
・固定金利型3年満期(固定3年) 年利0.38%
・固定金利型5年満期(固定5年) 年利0.61%
・変動金利型10年満期(変動10年) 年利0.72%
変動金利型は半年ごとに金利が見直されます。3年や5年と比べて金利が高く、金利上昇時にはもらえる金利が増えるため、変動金利型10年満期の購入がおすすめです。経済状況の変化等でもし金利が下がっても、年利0.05%を下回ることがないよう、最低金利が保証されています。
個人向け国債は1万円から購入できるので、老後の資金など今後10年は使う予定のないお金が少しでもあれば、変動10年の個人向け国債に預けておくとよいでしょう。万が一中途換金が必要になった場合、発行から1年間は中途換金できませんが、以後は換金ができます。このとき、直近2回の利息相当分が差し引かれますが、元本割れすることはありません。
元本保証で安心してお金を増やしつつ、リスクのある投資も検討しよう
投資が怖いと感じる方向けに、元本が保証されていてお金が減らない預け先を紹介してきました。使い道や使うタイミングごとにお金を色分けし、それぞれを適切な先に預けましょう。
なお、今回紹介してきた元本保証の投資先は、元本が減るリスクがある投資先と比べると、利率が低く、お金が増えにくい傾向にあります。
一般的に、元本割れなどのリスクが高い投資先ほど、大きいリターンを受け取れる可能性も高くなります。そのため「お金を増やしたい」と思うのであれば、多少のリスクを取ることも必要でしょう。
本記事で紹介した元本保証での資産形成に慣れたら、次のステップとして、リスクがある投資に少額からチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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木下七夏 Webライター
大学卒業後金融機関に勤め、個人のお客さま向けの営業を担当。退職後にFP2級を取得し、フリーライターに。FPで学んだ知識や金融機関勤めの経験を生かして、生活にまつわるお金の疑問を分かりやすく噛み砕いて解説する記事を作成している。
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