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24/02/28

相続・税金・年金

50代の「ねんきん定期便」は必ず確認しないと損するかも!3つのチェックポイント

50代の「ねんきん定期便」は必ず確認しないと損するかも?3つのチェックポイント

毎年、誕生日の月になると日本年金機構から「ねんきん定期便」が送られてきます。あなたはねんきん定期便の記載内容を確認していますか?ある会社が行ったアンケート調査によると、50代の約6割はねんきん定期便が届いているのにもかかわらず、年金額を把握していないそうです。
ねんきん定期便は、私たちの老後の生活費に関わる大事な情報が記載されています。そこで今回は、50代のねんきん定期便で必ずチェックすべき3つのポイントをご紹介します。

50歳以上の人が受け取る「ねんきん定期便」の記載内容

ねんきん定期便は、50歳未満と50歳以上では記載内容が若干異なります。
共通している内容は、保険料納付額、月別状況(直近13月)、年金加入期間です。異なる内容は記載された年金額で、50歳未満の場合はこれまでの加入実績に応じた年金額が記載されています。しかし50歳以上の場合、現在加入中の年金に60歳まで加入すると仮定した場合に65歳から受け取れる年金見込額が記載されます。
つまり、50歳以上になると年金収入の目安がわかるので、ねんきん定期便の記載内容を必ずチェックする必要があるのです。

50代のねんきん定期便で必ずチェックしたいポイントは次の3つです。

<ねんきん定期便のイメージ>

(株)Money&You作成

ねんきん定期便で必ずチェックすべきポイント①:老齢年金の見込額

50歳以上の人が受け取るねんきん定期便には、今の年金に60歳まで加入した場合の「老齢年金の種類と見込額」が記載されています。見込額は年額なので、1か月に換算するといくらになるのかチェックしておきましょう。
その際、1か月の年金見込額と今の1か月の生活費を比較してみてください。比較することで、その年金額で生活していけるのか、今の生活水準を維持できるかどうかが見えてくると思います。生活していくのが厳しいようであれば、どうやって生活費を補てんするか、貯蓄や運用に頼るか、あるいは働く期間を延ばすか、できることを考えておきましょう。

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ねんきん定期便で必ずチェックすべきポイント②:年金の加入状況

ねんきん定期便には、「直近13月の加入状況」と「これまでの年金加入期間」が記載されています。また、59歳で受け取るねんきん定期便には、全期間の加入状況が記載されます。老齢基礎年金をもらうには、年金に10年以上(120月以上)加入する必要があります。ねんきん定期便では、「これまでの年金加入期間」にある「受給資格期間」をチェックしてみてください。ここが120月以上になっていれば老齢基礎年金をもらうことができます。

また、ねんきん定期便に記載されている「直近13月の加入状況」と「これまでの年金加入期間」を見て、漏れや誤りがないか確認しましょう。記載漏れや誤りがあると、もらえる年金額が減る可能性があります。特に、転職したことがある人、会社員から個人事業主になった人、結婚して専業主婦になった人など、国民年金と厚生年金の切り替えをしたことがある人は、切り替えのタイミングの加入状況をよくチェックしておきましょう。

自分の加入状況に応じた年金を確実に受け取るためにも、加入履歴はしっかりと確認しておくことが重要です。もし、記載内容に漏れや誤りがあったときは、日本年金機構のサイトから「年金加入記録回答票」をダウンロードし必要事項を記入して、最寄りの年金事務所へ提出しましょう。

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ねんきん定期便で必ずチェックすべきポイント③:保険料の納付額の累計

60歳になるまでは国民年金もしくは厚生年金に加入するので、ねんきん定期便に記載してある「これまでの保険料納付額(累計)」は、毎年増えていくはずです。それなのに、前年分に記載してある納付額(累計)よりも金額が増えていない場合、誤りなど何か問題が起きていることになります。ねんきん定期便を受け取るたびに、これまでの保険料納付額(累計)に記載された金額が毎年増えているか確認しましょう。

年金見込額に不安を感じたときの対策

老齢年金の見込額を見て「生活するには少ないかも」と感じる場合があるかもしれません。そんなときは、できるだけ早く対策をしておきたいです。

通常、年金は65歳から受給できますが、受給開始年齢を66歳から75歳までの間に遅らせる「繰り下げ受給」も可能です。ねんきん定期便にも70歳、75歳まで受給を繰り下げた場合の年金額が記載されています。

繰り下げ受給は、年金の受給開始を1か月遅らせるごとに0.7%年金が増額される制度です。66歳や67歳など、75歳までなら自分の希望するタイミングまで繰り下げることができます。繰り下げ受給をしてもらえる年金額を増やすのも1つの方法ですが、受給開始までの生活費を準備する必要があることと、年金額を増やすことで天引きされる税金や社会保険料が増えることは留意する必要があります。安易に繰り下げ受給を選ぶのではなく、生活費の準備や年金の手取り額などを考慮したうえで選択しましょう。

また、貯蓄や運用による老後資金の準備も重要です。年金収入だけでは不足する分を確認し、現在の貯蓄額やライフプランを考慮したうえで、NISAやiDeCoの利用、月々の貯蓄などで生活費の補てん分を蓄えていきましょう。また、長く働くことで生活費を補てんする方法もあるでしょう。老後生活に向けて、自分にあった生活費の補てん方法を考えておくことをおすすめします。

前佛 朋子 ファイナンシャル・プランナー(CFP®)・1級ファイナンシャル・プランニング技能士

2006年よりライターとして活動。節約関連のメルマガ執筆を担当した際、お金の使い方を整える大切さに気付き、ファイナンシャル・プランナーとなる。マネー関連記事を執筆するかたわら、不安を安心に変えるサポートを行うため、家計見直し、お金の整理、ライフプラン、遠距離介護などの相談を受けている。

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