23/07/26
円安は狙い目?円安で値上がりする金融資産6選
為替が円安方向に進んでいる今日この頃。この状況を生かして投資をする場合、どんな金融資産を選べば利益が出やすいのでしょうか。本記事では、円安になると値上がりする、狙い目の金融資産について解説していきます。
そもそも円安とは
円安とは「外国の通貨に対して円の価値が低くなる」こと。逆に「円に対して外国の通貨の価値が高くなること」とも言えます。例えば、1ドルを円に交換する際に100円で交換できていたのが、円安が進むと120円かかるようになる、といったイメージです。
円安が進むと日本からの輸出品価格が安くなるためよく売れるようになりますが、逆に国内に入ってくる輸入品の値段は高くなってしまいます。日本は、さまざまなものを輸入に頼っているため、円安が進むと食料品や光熱費などが値上がりします。これを補うには、円安で値上がりする金融資産を持っていればいい、というわけです。
円安で値上がりする金融資産
ここからは、円安で値上がりする狙い目の金融資産について見ていきましょう。
●円安で値上がりする金融資産1:輸出関連企業の株式
円安になると円の価値が下がり、海外へ輸出したものを現地で安い価格で販売できるため、よく売れるようになります。また、現地で得た外貨を日本円に変える際にも多くの利益が望めます。
つまり、円安が進んでいる時には日本から海外へものを輸出する企業が儲かるということ。自動車や電機、精密機械など、輸出によって多くの利益を得ている会社に投資することで、株価の上昇が期待できるでしょう。
●円安で値上がりする金融資産2:インバウンド関連の企業株式
インバウンド関連企業とは、家電、ホテル、旅行会社など、外国人観光客が日本で購入する商品や体験するサービスを取り扱っている会社のこと。円安時には少ない外貨を多くの日本円に両替できるため、外国人観光客の消費活動が活発になります。
コロナ禍で一時は低下したインバウンド需要が回復してきていることもあり、株価の値上がりがますます期待できる業界と考えられるでしょう。
●円安で値上がりする金融資産3:外国株式
外国株式に投資するというのは、海外資産を持つということ。円安時には円の価値が下がるため、相対的に外貨の価値が上がります。つまり、円安が進めば、持っている外国株式の為替における価値はどんどん上がっていくということです。
また、外国株式に投資すると、為替による利益だけでなく、株価上昇による利益を受けられる可能性も。外国株式の場合、円安の時は輸入関連企業の株価が上昇しやすいと考えられます。
●円安で値上がりする金融資産4:米国株式や世界株式の投資信託
「外国株式をいきなり買うのはハードルが高い」と思う方は、米国株式や世界株式などの外国株式が含まれる投資信託を購入してはいかがでしょうか。
投資信託であれば、少額で複数の銘柄に投資することができます。また、投資の専門家があなたに代わって運用を行うため、日々の情報収集や分析に時間をかける必要もありません。
●円安で値上がりする金融資産5:外貨預金
外貨預金とはその名の通り、外国の通貨で預金すること。円安が進むと円の価値が下がり外貨の価値が上がるため、これからも円安が進むと考えられる場合は外貨を持っておくとよいでしょう。
また、外貨預金の金利は円預金と比べて高くなることが多いのも、嬉しいポイントです。
●円安で値上がりする金融資産6:日本企業の割安株
業績が良く安定しているにもかかわらず、それに見合った評価をされていない株式のことを割安株と呼びます。円安になると海外の投資家から日本の割安株が注目されて価値が高まりやすくなるため、その前にチェックしておくのがおすすめ。
本来の水準よりも安い株式を見つけてすぐ飛びつくのではなく、なぜ安いのか理由を考えた上で、割安と思われるものを選びましょう。
資産を分散してリスクを抑えよう
円安が進むことで値上がりが期待できる金融資産を紹介してきました。
ただ、いくら円安だからといって「手持ちの資産のほとんどを米国株式にする」「預金をすべて外貨預金に変える」といった極端な手段を取ることはおすすめできません。為替相場は何らかの理由で急に変動することがあり、もし円安から円高に大きく動いた場合、資産の価値が急激に下がってしまうリスクがあるためです。
「円と外貨の両方で預金する」「日本株式の投資信託と米国株式の投資信託を両方積み立てる」など、複数の金融資産を分散して持つことで、リスクを抑えた資産形成を行いましょう。
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木下七夏 Webライター
大学卒業後金融機関に勤め、個人のお客さま向けの営業を担当。退職後にFP2級を取得し、フリーライターに。FPで学んだ知識や金融機関勤めの経験を生かして、生活にまつわるお金の疑問を分かりやすく噛み砕いて解説する記事を作成している。
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