21/09/13
2022年からゆうちょ銀行ATMが有料に? 3つの主な変更点と対策
全国の郵便局のネットワークを通じて金融サービスを行うゆうちょ銀行。このゆうちょ銀行が2022年1月17日から、一部商品・サービスの料金を新設・改定することを発表しました。そこで今回は、特に利用者への影響が予想される3つの主な変更点と、手数料を賢く節約する方法についてご紹介します。
ゆうちょ銀行の変更点1:郵便局外でのATMでの入出金が有料に
これまで、ゆうちょ銀行のATMでは、全曜日・時間帯、無料で現金の預け入れ・払い戻しができました。しかし、今回の改定で、駅・ショッピングセンター・ファミリーマートなどに設置しているゆうちょ銀行ATMでは、一部の曜日・時間帯に利用料金がかかるようになります。
●ゆうちょ銀行ATM利用料金(2022年1月17日〜)
【ゆうちょ銀行ATM利用料金無料】
・ 平日:8:45~18:00
・ 土曜日:9:00~14:00
【ゆうちょ銀行ATM利用料金有料】
・ 上記以外の時間帯
・ 休日の全時間帯(1月2日・3日を含む)
通常貯金・通常貯蓄貯金の入出金 1回110円
(定額・定期貯金への入金は無料)
また、コンビニなどに設置されているイーネットATMでも、これまでは所定の時間帯であれば入出金無料でしたが、改定後は手数料がかかるようになります。
●イーネットATM利用料金(2022年1月17日〜)
・平日8時~18時、土曜9時~14時 無料→220円
・上記以外(休日を含む) 220円→330円
なお、郵便局・ゆうちょ銀行のATMは、これまでどおり全時間帯で無料で利用できます。
ゆうちょ銀行の変更点2:硬貨取引に手数料がかかる!
ゆうちょ銀行では、新たに「硬貨預払料金」(ATM硬貨預払料金)が新設されます。硬貨預払料金は、ゆうちょ銀行の窓口(ATM)で入出金するときに硬貨を扱う場合にかかる手数料です。今まで無料だった硬貨取引が一部有料となります。
コツコツと貯金箱に貯めてきた小銭をまとめて預けようとしたら、手数料が1000円以上かかってしまった…ということが起きるかもしれません。
硬貨預払料金は、窓口かATMかによって金額が異なります。
●ゆうちょ銀行の硬貨預払料金(2022年1月17日〜)
【窓口での預け入れ・払い戻し】
1~50枚:無料
51~100枚:550円
101~500枚:825円
501~1000枚:1100円(以降500枚ごとに550円加算)
【ATMでの預け入れ】
1~25枚:110円
26~50枚:220円
51~100枚:330円
【ATMでの払い戻し】
1枚以上:110円
※注意点
・硬貨枚数を数えた後、手続き中止や金額変更を行った場合も料金がかかる
・同時に複数の手続きをする場合には、硬貨の枚数を合算して料金を判定する
・硬貨取扱料金は各種サービスの取扱料金とは別に、現金で支払う
・汚損硬貨や記念硬貨も手数料算定の対象
・店舗・郵便局の繁忙状況により、大量の硬貨の持ち込みは断られる場合がある
・義援金の払い込みのみの場合は請求の対象外
また、ATMでの硬貨の入出金ができる時間帯も平日の7時〜18時のみに。現状は平日7時〜21時、土日祝9時〜17時まで対応していますが、改定後は平日の取扱時間が短縮され、土日祝は利用できなくなってしまいます。
そのうえ、窓口で貯金の払戻しなどの手続きをした際、硬貨や紙幣の種類・枚数を指定すると、合計枚数に応じた料金(金種指定料金)もかかるようになります。
●ゆうちょ銀行の金種指定料金(2022年1月17日〜)
1~50枚:無料
51~100枚:550円
101~500枚:825円
501~1000枚:1100円(以降500枚ごとに550円加算)
ゆうちょ銀行の変更点3:現金利用時に加算料金がかかる
窓口やATMで料金を支払う払込みサービス(通常払込み、ゆうちょ Pay-easy(ペイジー)サービス、電信払込み)を現金で利用する際、1件ごとに110円の加算料金がかかります。なお、通帳やキャッシュカードからの支払いの場合は変更ありません。
改定で損しないためにどうする?
今回のゆうちょ銀行の改定は、全体として手数料の負担がかかる(増える)ものが多く、残念なものだといえるでしょう。今までと同じ利用方法では負担が大きくなってしまいますよね。
手数料を節約し、改定後も損をしないためには、
・郵便局・ゆうちょ銀行内のATMを利用する
・硬貨の預け入れ・払い戻しは、窓口で50枚までを徹底する
・払込みの際に現金を利用しない
といったことを心がける必要があります。
しかし、正直面倒だと感じる方もいらっしゃるかと思います。
そのような方は、手数料の安いネット銀行がおすすめです。
ネット銀行は、取引状況に応じて入出金手数料を無料にしています。たとえば、ソニー銀行であれば、月4回までATMでの引き出しが無料に。住信SBIネット銀行でもランクに応じて月2〜20回まで入出金無料になります。
また、楽天銀行では取引状況によって月1〜7回入出金が無料になるほか、ゆうちょ銀行の口座と連携すれば、楽天銀行からゆうちょ銀行への入金手数料が無料になります。ゆうちょ銀行への入金手数料がかかる時間帯であっても、これなら利用しやすいですね。
まとめ
ゆうちょ銀行の一部商品・サービスの料金新設・改定についてご紹介しました。少額の手数料も「チリも積もれば山」となります。お金を貯めるには、できるだけ無駄な手数料を払わないことが大切。ネット銀行の活用も、ぜひ検討してください。
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城山ちょこ ライター
東京海上日動火災保険出身。慶応大学院SDM研究科修了。
2013年よりライターの道へ。執筆ジャンルは金融(保険)、働き方、子育て、結婚など女性のライフスタイル全般。2児の子育てと仕事の両立に日々奮闘中。丁寧でわかりやすい記事をモットーとしています!
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