21/07/29
将来もらえる年金額は「ねんきんネット」で確認しよう! 見方を徹底解説
少子高齢化が進み、公的年金の財源となる国民年金保険料を負担する世代の割合が少なくなっている昨今の日本。老後2000万円問題とも言われるように、将来もらえる年金額について不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
今回は将来もらえる年金額が知りたい方のために、ねんきんネットの概要と使い方をご紹介します。老後資金について具体的な対策を立てたい方は、ぜひチェックしてみてください。
ねんきんネットとは?
ねんきんネットは日本年金機構が提供する年金情報サービスです。ねんきんネットに登録することで、以下の内容が確認できます。
・ご自身の年金記録の確認
・将来の年金見込額の確認
・電子版「ねんきん定期便」の閲覧
・日本年金機構から郵送された各種通知書の確認・・・など
引用:日本年金機構「ねんきんネット」
将来どのくらいの年金をもらえるかわからなければ、老後資金をどの程度準備すればよいか予想することは難しいでしょう。老後資金の準備を始めるためには、まず将来受け取れる年金額を知る必要があります。
ねんきんネットを利用できるのは「基礎年金番号」を持っている方です。基礎年金番号は青色の年金手帳や基礎年金番号通知書などに記載されている10桁の番号です。ねんきんネットの登録に必要なので、事前に確認しておくことをおすすめします。
ねんきんネットで将来もらえる年金額を調べる方法
ねんきんネットで年金額を調べるためには、ねんきんネットに登録してユーザIDを取得する必要があります(※)。はじめにユーザIDの取得方法を確認したうえで、ねんきんネットで年金額を調べる方法を見ていきましょう。
(※)マイナポータルからねんきんネットと連携している場合は、ユーザIDがなくてもねんきんネットにログインすることができます。マイナポータルとねんきんネットを連携済の方は下記の「2.ねんきんネットで年金額を確認する方法」からご参照ください。
●ねんきんネットのユーザID取得方法
ユーザIDの取得方法は、有効なアクセスキーがある場合とない場合で手順が異なります。
アクセスキーとは、毎年ご自身の誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」に記載されている17桁の番号です。アクセスキーを利用してねんきんネットに申込むことで、ねんきんネットのユーザIDが即時発行されます。
アクセスキーの有効期限は、ねんきん定期便の到着後3ヶ月までです。この有効期限を過ぎるとアクセスキーを利用したねんきんネットの登録はできません。
有効なアクセスキーがある場合、それぞれのユーザID取得方法を見ていきましょう。
〇ねんきんネットのユーザID取得方法:有効なアクセスキーがある場合
・STEP1:ねんきんネットのトップページより新規登録ボタンをクリック
日本年金機構の「ねんきんネット」トップページにアクセスして、新規登録ボタンをクリックします。
・STEP2:「有効なアクセスキーあり」を選択
ご利用登録のページに移動したら、赤枠の「有効なアクセスキーあり」を選択します。
・STEP3:アクセスキーを入力
新規利用登録ページに移動したら、有効なアクセスキー17桁を入力します。
・STEP4:基礎年金番号を入力
次に基礎年金番号を求められるので、入力します。基礎年金番号は青色の年金手帳や基礎年金番号通知書などで確認できます。
・STEP5:必要情報を入力
さらに氏名や生年月日などの必要情報が求められるので入力します。
・STEP6:ユーザIDの発行を申し込む
確認画面にSTEP3~5で入力した内容が表示されます。入力内容に誤りがなければ、右下の「ユーザIDの発行を申し込む」ボタンをクリックしましょう。
・STEP7:ユーザIDの受領(Web上で確認)
STEP5で登録したメールアドレスにユーザIDが確認できるURLが届きます。こちらにアクセスしてSTEP5で登録したパスワードを入力すると、ユーザIDを確認できます。
〇ねんきんネットのユーザID取得方法:有効なアクセスキーがない場合
・STEP1:ねんきんネットのトップページより新規登録ボタンをクリック
日本年金機構の「ねんきんネット」トップページにアクセスして、新規登録ボタンをクリックします。
・STEP2:「アクセスキーなし」を選択
ご利用登録のページに移動したら、赤枠の「アクセスキーなし」を選択します。
・STEP3:基礎年金番号を入力
次に基礎年金番号を求められるので、入力します。基礎年金番号は青色の年金手帳や基礎年金番号通知書などで確認できます。
・STEP4:必要情報を入力
さらに氏名や生年月日などの必要情報が求められるので入力します。
・STEP5:ユーザIDの発行を申し込む
確認画面でSTEP3,4の入力内容に誤りがないことを確認します。問題なければ右下の「ユーザIDの発行を申し込む」ボタンをクリックします。申し込みが完了すると「申請受付番号」が表示されます。利用登録について問い合わせたい場合はこの番号が必要になるので、ユーザIDを受け取るまでは大切に保管しましょう。
・STEP6:ユーザIDの受領(ハガキで確認)
申し込み後5営業日程度で、日本年金機構からユーザIDを知らせるハガキが届きます。
●ねんきんネットで年金額を確認する方法
ねんきんネットのユーザIDが取得できたら、ねんきんネットで年金額を確認しましょう。手順は以下のとおりです。
・STEP1:ねんきんネットにログイン
日本年金機構のねんきんネットのトップページにアクセスし、ログインボタンをクリック。
ユーザIDとパスワードを求められるので入力します。
・STEP2:年金記録の確認
ねんきんネットにログインしたら、赤枠の「年金記録を確認」を選択します。国民年金や厚生年金保険などの年金加入履歴を確認しましょう。年金加入履歴のほか、これまでの保険料納付額やこれまでの加入実績に応じた年金見込額なども確認できます。
「国年」とあれば国民年金、「厚年」とあれば厚生年金に加入していた時期を表します。また「未加」とある場合は、20歳〜60歳までの期間のうち、年金制度に未加入だったことを示しています。
・STEP3:かんたん試算を選択
年金記録に抜け漏れや誤りがないことを確認したら、ねんきんネットログイン後の最初のページに戻り、赤枠の「将来の年金額を試算する」を選択。続けて「かんたん試算」をクリックしましょう。かんたん試算では、60歳まで現在と同じ条件で年金に加入し続ける前提で将来の年金額が計算されます。
・STEP4:試算結果を確認する
試算条件が表示されるので、問題なければ「試算する」ボタンをクリック。表示される試算結果を確認しましょう。受給期間ごとの年金額や金額の内訳が確認できます。
・STEP5:試算条件の修正
今後の職業や収入が変わる場合は、試算画面下方の「試算条件を修正する」から試算条件を修正することができます。該当の方でより正確に将来の年金額を試算したい場合は、試算条件を修正してみましょう。
・STEP6:試算結果一覧の確認
一度試算した結果は「試算結果一覧」に保存されます。過去の検索結果を見たい場合はこちらで確認しましょう。また試算結果が複数ある場合は、グラフや表で年金額を比較することも可能。転職や独立によって将来の年金額がどの程度変わるのか見たい場合などに便利な機能です。
まとめ
ねんきんネットで将来もらえる年金額を知ることができれば、老後資金の準備計画も立てやすくなります。将来もらえる年金額は年金の加入状況や年収などに応じて変化するので、定期的にねんきんネットでチェックすることをおすすめします。
まずはねんきんネットに登録して、将来どのくらいの年金がもらえるか確認するところから始めませんか。
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鈴木靖子 ファイナンシャルプランナー(AFP)、2級DCプランナー(企業年金総合プランナー)
銀行の財務企画や金融機関向けコンサルティングサービスに10年以上従事。企業のお金に関する業務に携わるなか、その経験を個人の生活にも活かしたいという思いからFP資格を取得。現在は金融商品を売らない独立系FPとして執筆や相談業務を中心に活動中。
HP:https://yacco-labo.com
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