21/07/19
ひろゆきが実践する人生を変えるコツ~『1%の努力』
今回ご紹介するのは、インターネット匿名掲示板2ちゃんねるを創設した西村博之(ひろゆき)さんの著書『1%の努力』です。
彼が心がけているのは、ほんのちょっとだけ努力するということ。努力は大切だけれど、ただひたすら頑張るのは効率的ではなく、ほどよくサボって要領良く成果を上げるスキルが人生に必要なのだとか。ニコニコ動画の運営などの大事業を次々と成し遂げて、現在パリで悠々自適の暮らしを送っている彼が、これまで仕事に手を抜いてきたとは思えませんが、今も実践しているという少しだけ努力するコツが、この本に紹介されています。
人生の優先順位を決めること
まずは、自分の人生に重要なものの優先順位をつけるべきだとのこと。仕事、家族、お金、物、自由な時間などを順番づけすると、自分にとって何が大切なのかが明確になり、それを自覚することで毎日の生活が有意義なものになります。
ひろゆきさんは、睡眠時間が足りないことが1番のストレスになるため、寝ることを最優先にしてそれ以外を後回しにするのだとか。周りに話して理解を広げると、より実効性が高まるそうです。
大切なものに順番をつけることが難しければ、自分にとってストレスになるものをピックアップして、それを排除することも一つの方法。何かを残すより捨てる方が、人生は楽になるものです。
知りたいから調べること
次にひろゆきさんが実践しているのは、興味を持ったことを徹底的に調べまくること。自分の趣味や好きなことなら、何でも知りたいものですね。物事をしっかりと調べることは必要で、特に世界中で「コロナウイルス」に関する真偽不明の情報が飛び交っている現在では、メディアやSNSのデマに惑わされないためにも事実やデータを探すスキルが求められます。
この時に大事なのは「知りたいから調べる」という意志です。「仕事だから調べる」「調べなくてはいけない」といった義務的な気持ちが入ると、意志は努力に変わります。「好きこそ物の上手なれ」というように、自発的にすることこそ飛躍的に伸びるもの。努力している人は、やりたくてやっている人に勝てません。自分で「努力している」と思わないことが肝心です。
どんな時でもゆとりを持つこと
予想外のチャンスは突然やってくるもの。千載一遇の時に余裕がないと、あたふたして何もできずに終わってしまいます。チャンスを逃さずつかみ取るために、ゆとりを持つようにしましょう。時間や心に余裕があると、物事に関心が向き、詳しく調べることで知識が蓄積して博識になります。ひろゆきさんは、そうやって得た知識をどんどん生かして、新たなビジネスチャンスに繋げているのです。
こうした行動パターンは、自己肯定的なメンタルを持つことで自分に定着します。マンガや映画を長時間観た後で「時間を無駄にしてしまったなあ」と反省するのはマイナスポイント。「エンタメ業界の勉強ができた」とポジティブに捉えると、罪悪感を持つことはありません。柔軟に考えてみることで、ストレスを貯めずに済みます。
エジソンの言う努力とは
この本の題名は、発明家エジソンの「天才とは、1%のひらめきと99%の努力」という有名な言葉からきているのでしょう。エジソンは度重なる失敗にくじけずに挑戦を重ね、ついに成功した人なので「努力こそ大切」という意味だととらえている人がほとんどですが、実は彼は「ひらめきがなければ、努力しても無駄」だと伝えたかったようです。「1%の努力」と真逆のことを言っているようですが、努力は程度や量よりポイントを押さえることが大切だというひろゆきさんの考えに、不思議と似ていますね。
たった1%の努力でも、それが的確なものならば、自分が消耗することなく効率よく成果が出せます。大切なものを決めるというのは、人生の目的をはっきりさせるということ。無理のない自分のペースで有意義な人生を送りましょう。
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小野寺 理香 おのでら りか
読書ブロガー。好きなジャンルは文学、歴史、アート。ふとしたきっかけで出会い、好きになったら長くつきあう……本との巡り合いは人と同じ。時に味わう〝がっかり〟も、読書のおもしろさのひとつです。ここでは、よりすぐりのすてきな本をお届けします。
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