20/02/02
クレジットカードの審査に落ちる7つの原因
クレジットカードを新規に申し込んでも、カード会社の審査を通らず、お断りされてしまうことがあります。せっかくたくさんの情報を記載したにもかかわらず、審査に落ちてしまっては、とても悲しい気分になってしまいますよね。各種の特典やお得なポイント還元も利用できないのですから、なおさらです。
では、なぜ、クレジットカードの審査に落ちてしまうのでしょうか。今回はクレジットカードの審査に落ちる主な原因を7つ、お伝えします。
審査基準は非公表! でも理由はだいたいわかる
カード会社は、申込者の情報を元に独自の審査を行い、カードを発行するかどうか決めています。審査基準は公表されておらず、落ちたときも「この理由で落ちた」とは教えてくれないため、何が原因だったのか分からないのです。
とはいえ、クレジットカードの仕組みやカード会社の収益の観点などから考えると、審査に落ちる理由が見えてきます。以下7つ、紹介します。
●クレジットカードの審査に落ちる7つの原因:①初めてクレジットカードを申し込んだから
クレジットカードは、買い物の際にその場で支払うべきお金について、カード会社が立て替え払いをすることにより、月末にまとめて支払うことができるという、いわばツケ払いです。
そのため、カード会社からすると、申し込んだ人がどのくらいの支払い能力があるのか分からず不安なのです。もちろん、学生や新社会人の場合は、初めて作る人が多いことはカード会社もわかっているはずです。しかし、30代や40代の場合、「これまでもクレジットカードを作れたはずなのに作ってこなかったのは、何か理由があるからでは?」と思われてしまう場合があるのです。
●クレジットカードの審査に落ちる7つの原因:②申込書の記載もれや不備があったから
申込書には正しい情報を記載しなければなりません。個々のクレジットカードはカード会社と名義人本人の信用の上で利用できるものです。他人に貸すこともできませんし、ましてや、他人を偽って発行してもらうこともできません。
こうしたことから、身分証明書と申込書の記載内容が異なる場合などは、カード会社が「本人が申し込んでいないのでは?」と推測し、審査を通さないのです。
●クレジットカードの審査に落ちる7つの原因:③すでに借入があるから
他社から消費者ローンやキャッシングといった借入がある場合、法律の規制上限(総量規制)を超えてしまうおそれがあります。総量規制では、年収の3分の1を超える貸付を禁止しています(住宅ローンなど、総量規制の対象外のローンもあります)。新たにクレジットカードを発行することで、この総量規制を超えてしまうと考えられる場合、審査に落ちることがあります。
また、カード会社も「経済的な状況がよくないのでは?」と推測することができるので、クレジットカードを発行してもらえない場合があります。
●クレジットカードの審査に落ちる7つの原因:④延滞などの金融事故を過去に起こしたことがあるから
「クレジットカードの支払いに間に合わなかった」「引き落としがされず、クレジットカードを強制退会となった」「自己破産した」などという場合、経済的信用がないと判断され、審査に落ちやすくなります。クレジットカードはカード会社と本人の経済的信用の上に発行されるものだからです。
ついうっかり、携帯電話の端末代の分割払いを支払い忘れた! ということが原因の場合もあります。きちんと返してくれるか、ちゃんと見ている、というわけです。
●クレジットカードの審査に落ちる7つの原因:⑤短期に多くのカードを申し込んだから
短期に多くのクレジットカードを申し込む行為は、「現在持っているクレジットカードでは足りない、使えないからではないか」という具合に、カード会社に経済的な状況がよくないと推測されてしまいます。また、特典が欲しいがために申し込みを多くしすぎている、と怪しまれることも。特典がめあてだと、クレジットカードを発行しても利用してもらえる可能性が少ないでしょう。そうした人は審査でNGにしているのです。
たくさん申し込んだことで、本命のクレジットカードが発行してもらえないという事態も起こりえますので、注意が必要です。
●クレジットカードの審査に落ちる7つの原因:⑥他社ブラックなど、信用情報機関に登録されているから
クレジットカードの申し込みや解約の履歴などの情報は、信用情報機関という第三者機関に登録され、カード会社が審査の際参考にします。ここに登録されている情報によって、審査に落ちる場合があるのです。
●クレジットカードの審査に落ちる7つの原因:⑦独自の審査基準を満たさないから
各カード会社は、独自の審査基準をクレジットカードごとに設けて審査しています。その審査基準に通らなければクレジットカードを発行してもらうことができません。
例えば、そのカード会社のクレジットカードを持っていない状態でいきなりゴールドカードを申し込むなどした場合、審査に落ちることがあります。この場合、まずは普通のクレジットカードから使ってもらって、基準を満たした場合だけゴールドカードを発行する、という審査基準があることが考えられます。
審査基準は各社まちまちです。このカード会社では断られたけれども、あのカード会社では発行してもらえた、といったことがあるのです。
クレジットカードの審査に通るために心がけることは?
審査に通るためには、カード会社に経済的信用があると判断してもらうことが必要です。
初めてカードを申し込む場合は、スーパーやデパートなど顧客を対象としたクレジットカードを1枚目に選ぶと、比較的審査に通りやすいといわれています。まさにユーザーに使って欲しいからです。
また、上でも紹介しましたが、普通カードから申し込み、信用を重ねていくという方法もあります。ゴールドカードなどに比べて普通カード審査の方が比較的通りやすいといわれているからです。
さらに、すでに多くクレジットカードを所有している場合は、クレジットカードの枚数を減らすことやキャッシング枠を0にして申し込むなどの方法があります。
一方、万が一金融事故を起こした場合、一定期間はカードを作成できないでしょう。所有しているクレジットカードの引き落としをきちんとするなど、新たに信用を積み重ねていくことをおすすめします。
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高橋 麻美 金融系フリーライター
行政書士、証券外務員1種、FP2級保有。お茶の水女子大学卒業後クレジットカード会社に入社、リスク管理部等に所属して法的折衝などに従事。CSRプロジェクト参加から社会貢献に目覚め国民生活センターに転職、消費者保護制度であるADR立ち上げに尽力。現在は金融系ライターとして役立つ情報を提供している。
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