17/10/28
初心者が知っておくべき不動産投資の背景
不労所得へのあこがれや年金の替わりに家賃収入を、と考えている方が増えているためかここ数年未曽有の不動産投資ブームと報じられています。不動産投資は安定した収入が得られれば、資産形成にも寄与できる有効な投資といえるでしょう。
しかし一方では、何も知らないまま始めると大きな損失を被ることになります。成功の影には不動産投資の失敗も多く耳にするようになりました。これから投資を始めてみたいと思う方が、知っておきたい不動産投資の背景をお話したいと思います。
不動産投資はミドルリスク・ミドルリターン
不動産投資が魅力的なのは、少ない資金で大きな投資ができることです。金融機関から融資が受けられる仕組みが確立されているので、他人のお金を利用することができます。
そして、株式やFXのように相場の上げ下げに一喜一憂するような投資ではありません。賃借人の出入りはあるものの家賃収入が大きく毎月変動するものではありません。購入物件が買った時の数倍に化けることはありませんが、入ってくる収入と出ていく支出が決まっているので、手堅く運用できるメリットがあります。安定的に長期にわたって事業計画が立てやすい投資です。
知識を身につけて投資をはじめるべき
かつて2000年以前の不動産投資は、土地を所有する地主か資産家が大半でした。その後、収益不動産のポータルサイトが開設されたり、金融機関がアパートローンを開始したりして投資ブームが起こりました。土地を持たずに投資を始めるサラリーマン大家も多く登場しました。さらに2012年秋からのアベノミクスにのり、第二次不動産ブームが始まったのです。ほとんどが素人同然のサラリーマンです。
たとえば株式投資の場合はどうでしょう。株式を始めようとする人が、いきなりお金があるからといって、何でもいいから株式を買うでしょうか? やはり本や雑誌を読んだり、会社の情報を仕入れたりとある程度の勉強や研究をしてから購入するはずです。
不動産は入り口で勝負の大半が決まる投資です。しかし残念なことに、儲かることだけしか知らされていないサラリーマンや何の知識も身につけていない地主さんが狙われて、中古のマンションや新築のアパートを購入している現状が見受けられます。セールストークだけで宅地建物取引士の資格を持たないセールスマンも大勢います。不動産会社やハウスメーカーの餌食にならないくらいの勉強をしてからでも、不動産投資は遅くはありません。最終的な責任を取るのは自分自身です。
自分のライフスタイルに合わせて投資を考える
人口の少ない地方よりは都会の方が不動産投資はしやすいと思います。
しかし、都心にお住まいの方にマンションやアパートを1棟買う話をしてもピンとこないでしょう。また、地方でワンルームマンションの投資といっても、ワンルームマンションの6割は東京にあります。
投資の対象は区分所有のマンション、戸建ての物件、一棟もののアパートやマンション、駐車場、店舗、事務所など多岐にわたります。どういう物件に投資するのかは、投資する方の考え方によります。
人口の問題から連想して都心だから投資が安全で、地方は危険だというわけではありません。そうではなく、きちんとお客様に入居してもらえる場所と物件になっているかという需要があることがもっと重要です。その上で「利益が出るのか」という視点を持って取り組んでいく必要があります。
【関連記事もチェック】
・女性のライフプランに「不動産投資」という選択肢を組み入れよう!
・不動産投資の最大のリスク「空室リスク」に備えるには?
・空室リスクばかり気にしてはダメ! 滞納リスクをしっかりと対策
・女性こそ不動産投資が向いている3つの理由
・女性のためのはじめての不動産投資
池田 幸代 株式会社ブリエ 代表取締役 本気の家計プロ®
証券会社に勤務後、結婚。長年の土地問題を解決したいという思いから、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)を取得。不動産賃貸業経営。「お客様の夢と希望とともに」をキャッチフレーズに2016年に会社設立。福岡を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
この記事が気に入ったら
いいね!しよう