26/04/09
シニア割使いこなせれば、年間7万円も得する【プロ直伝】

「シニア割引」と聞くと、映画館や外食の割引を思い浮かべる方が多いかもしれません。
実際には、日常の買い物や交通費、さらには生活インフラにまで、さまざまな制度が広がっています。ただし、その多くは「自動で使えるもの」ではなく、自分で知って、登録して、はじめて使える仕組みになっています。
今回は、シニア割引を3つの分野に分けて整理しながら、どんな場面で役立つのかを見ていきます。
日常の買い物で使えるシニア割引
日常の買い物でも、シニア向けの割引は意外と多く用意されています。
たとえば、イオンの「G.G感謝デー」は55歳以上を対象に5%オフ、イトーヨーカドーでは60歳以上を対象に割引日が設けられています。ドラッグストアでも、特定日にポイントが増えるなどの優遇があります。
ただし、こうした制度の多くは「特定の日に限る」「事前の登録が必要」といった条件があります。
対象年齢になっただけでは自動で割引が適用されるわけではなく、自分で知って使うことが前提です。
日々の買い物だからこそ、一回あたりの差は小さくても、積み重ねると無視できない金額になります。
持っているだけでは使えないので、上手に活用していきたいところです。
毎月5万円の買い物で、5%割引なら年間3万円のお得です。
毎月の割引額:5万円 × 5% = 2500円
年間(12カ月):2500円 × 12 = 3万円
日常の買い物だけでこれだけ差が出るので、利用しない手はありませんね。
外食や娯楽で使えるシニア割引
外食や娯楽の分野は、シニア割引の中でも最もイメージしやすく、利用しやすいものが多いのが特徴です。
ファミリーレストランのすかいらーくグループでは、60歳以上ならもらえる「プラチナパスポート」を提示するといつでも5%割引です。
映画館のシニア料金は、たとえばTOHOシネマズでは大人2000円が60歳以上で1300円に割引、イオンシネマでは夫婦のどちらか50歳以上なら2人で2400円、1人でも55歳以上なら1200円です。
カラオケの割引やポイント特典など、日常の楽しみの中で自然に使える場面が多くあります。
ビックエコーや歌広場では60歳以上が室料10%オフ、カラオケ館では30%オフです。カラオケは健康にもいいと言われていますから、友達同士や家族、ひとりでも、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
こうしたサービスは、その場で年齢確認をするだけで利用できるケースも多く、事前の登録が不要なものも少なくありません。
そのため、「気づいたときにすぐ使える」という手軽さがあります。
一方で、身近すぎるからこそ、あらためて意識しないと見過ごしてしまうこともあります。
シニア割引の中でも、もっとも活用しやすい分野と言えそうです。
たとえば、TOHOシネマズの映画館に毎月通っているという人だったら、1年間で8400円のお得です。
700円×12カ月=8400円
交通費を抑えられるシニア割引
交通費に関するシニア割引は、金額面でのメリットが大きいのが特徴です。
鉄道やバスのシニアパス、航空会社のシニア運賃、自治体が発行する高齢者向け交通パスなど、日常の移動に関わる支出を大きく抑えられる可能性があります。
東京都のシルバーパスは、70歳以上の方が対象で、都営バスや都営地下鉄だけではなく、民営バス各社も利用できるとてもお得なパスです。
住民税が非課税の方は1000円、それ以外の方は1万2000円で購入でき、有効期間は毎年10月1日から翌年9月30日までです。なお、2026年4月1日以降は6000円で購入できますが、有効期限は2026年9月30日までとなります。
特に、通院や買い物などで移動が多い方にとっては、年間で見ると数万円単位の差になることもあり、家計への影響は小さくありません。
利用には年齢条件のほか、申請や更新手続きが必要な場合もあり、仕組みがやや複雑な点には注意が必要です。
その分、知らずにいると使わないままになりやすく、「知っているかどうか」で差がつきやすい分野と言えそうです。
60歳以上の交通費は、総務省の家計調査によれば平均でひと月あたり約3600円です。
12カ月で4万3200円ですが、これが1万2000円のパスでカバーできるとすると、差額3万1200円のお得です。
3600円×12カ月=4万3200円
4万3200円-1万2000円=3万1200円
取り入れられるものから活用を
シニア割引は、一つひとつの金額だけを見ると、それほど大きく感じないかもしれません。
けれど、日常の買い物や移動、ちょっとした外出の中で積み重なっていくと、年間では思った以上の差になります。
今回見てきた3種類のシニア割引を使うだけでも、年間6万9600円のお得です。
ただし、これらの制度の多くは、知らないと使えなません。
その年齢になっただけでは自動的に適用されるわけではなく、自分で選び取る必要があります。
すべてを把握する必要はありませんが、これは使えそう、と思うものをひとつ取り入れるだけでも、生活は変わってきます。
制度を上手に使うことは、おトクな暮らしを無理なく続けるための工夫のひとつ。
ご自身やご家族の生活に合わせて、取り入れられるものから活用してみてはいかがでしょうか。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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