26/04/06
【2026年10月から】育児期間中の国民年金保険料免除で年金は減る?免除期間「延長」でいくら得するのか

2026年10月から、国民年金第1号被保険者を対象にした「育児期間中の国民年金保険料免除」が始まります。これにより、フリーランスや個人事業主も子どもが1歳になるまで国民年金保険料が免除されるようになります。では、国民年金保険料が免除になると、将来の年金受給額はどうなるのでしょうか。育児期間中の国民年金保険料免除で受けられる恩恵を紹介します。
育児期間中の国民年金保険料免除とは?
育児期間中の国民年金保険料免除は、フリーランスや個人事業主といった国民年金保険の第1号被保険者が1歳未満の子を育てている間の国民年金保険料を免除してもらえる制度です。母親(実母)だけではなく、父親や養子を養育する父母も対象になります。
<国民年金保険料の免除期間(実母の場合)>

こども家庭庁「国民第1号被保険者の育児期間における保険料免除措置について」より
<国民年金保険料の免除期間(実父や養子を養育する父母の場合)>

こども家庭庁「国民第1号被保険者の育児期間における保険料免除措置について」より
育児期間中の国民年金保険料免除が施行されると、第1号被保険者の方も、現状免除されている産前産後期間だけでなく1歳までの育児期間中も国民年金保険料が免除されます。
2026年度の保険料は月1万7920円ですので、現状の制度より免除期間が9カ月増えることで、約16万円手取りが増えます。
育児期間中の国民年金保険料は収入に関わらず免除されるため、フリーランスの方など産後に体調が回復していて無理がない場合は、業務を再開していても期間中の免除は続きます。配偶者も個人事業主として働いている場合、収入を得ていても出生日から1歳になるまでの国民年金保険料が免除されます。
会社員や公務員といった第2号被保険者は、厚生年金保険や雇用保険に加入していることもあり、出産育児の制度が充実しています。
<会社員・公務員との制度比較>

筆者作成
会社員・公務員の場合、出産前後の休業には出産手当金、育児期間には育児休業給付金が受給されます。加えて、厚生年金保険と健康保険料を合わせた社会保険料の支払いが免除になります。
一方で、フリーランスや個人事業主の方が加入する国民年金保険、国民健康保険の場合、現状は産前産後の国民年金保険、国民健康保険のみの免除で、出産手当金や育児休業給付金などの休業中の給付や育児期間中の社会保険料の免除はありません。2026年10月から育児期間中の国民年金保険料免除となることで、フリーランスや個人事業主の子育て世帯の経済的な負担を減らし、子育てしやすい環境が整備されることになります。
老齢基礎年金額への影響は?
国民年金が免除になると、将来受け取る老齢基礎年金の金額が気になるところですが、免除期間は保険料を支払ったものとして計算されます。
2026年度の老齢基礎年金の満額(84万7300円)で計算をすると、65歳から受け取る年金額のうち、毎年約1.6万円は今回の免除の恩恵で受け取れる年金額となります。
付加年金への影響は
付加年金とは、国民年金保険に加入している人が上乗せして加入できる任意の年金保険です。月400円を支払うことで、受け取る老齢基礎年金が年額200円 × 納付月数分 増えるため、実質受給開始から2年で掛金を回収できる、お得な仕組みです。
付加年金は、原則国民年金保険料の全額免除や一部免除を受けている場合は、加入できませんが、現在施行されている産前産後の国民年金保険料の免除期間の場合は特例として、付加年金に引き続き加入でき、納付することで年金額を増やせます。
2026年10月から始まる、育児期間中の免除期間についての付加年金の扱いについてはまだ情報が出ていないため、産前産後の免除期間と同じように、付加年金には加入できるのか、最新の情報を確認しましょう。
制度を理解して忘れずに手続きを
出産、育児によりパートを休業・退職し、フリーランスとしての業務を減らす時期に、保険料の支払いが免除され、老齢基礎年金の受給額が変わらないことは嬉しいことです。妊娠がわかったら忘れずに免除の手続きを行いましょう。育児期間中の国民年金保険料免除の手続きはスマホで電子申請できるほか、お住まいの自治体窓口や郵送などでも可能です。
一方で、フリーランスの方の休業中の収入の保障はありません。出産・妊娠を検討している方は事前に夫婦で休業中の家計をどうするかを話し合っておくと良いでしょう。
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金子圭都 ファイナンシャルプランナー(CFP︎®︎)
学生の頃、親族の死をきっかけにお金について学び、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。お金の勉強をする女性コミュニティでイベントの企画・運営に3年間携わり、のべ200人以上のお金の悩みに寄り添う。その後独立し、お金の不安を安心に変えるマネー相談を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー。
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