25/02/03
週2回コーヒー代を新NISAで投資したら、意外と増える事実
「将来のために投資を始めたいけれど、家賃や食費が高くて、投資の資金を捻出する余裕がない……」と悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。しかし、そんな方でも、空き時間にふらっとカフェに入ってコーヒーを飲んだり、なんとなくコンビニに入ってお菓子を買ってしまったりということはありませんか。
でも、何気なく使っているお金「ラテマネー」を投資に回すだけでも、資産を増やすことが可能です。今回は、週2回のコーヒー代を投資に回し新NISAで積み立てていくと、資産がどれだけ増えるのか紹介します。
週2回のコーヒー代を新NISAで積立投資する
コーヒー1杯を500円とすると、週2回で1000円、1ヶ月で4000円ですから、今回は月に4000円ずつ積み立てていくと仮定します。
投資信託の利回り(年率)はファンドによってさまざまですが、おおよそ3%~10%程度となっています。「オルカン」の愛称で投資家に人気のインデックスファンド「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の過去30年間の平均利回りは8.7%でした。
そこで今回は、月4000円を年利1%~8%で運用した場合、10年後・20年後・30年後にどれだけお金が増えているかシミュレーションしていきます。
月4000円を投資せず貯金したままにしておくと、30年後には144万円貯まります。1%~8%で運用した場合、以下のグラフのようになります。
<月4000円で30年積み立てた場合の資産額の推移>
金融庁「つみたてシミュレーター」をもとに筆者作成
投資は時間をかければかけるほど効果が出やすい
たとえば、4000円を年利5%で10年運用することで、48万円を62万円、つまり約1.5倍に増やすことができます。同様に20年運用すると、96万円が164万円、約1.7倍になります。30年運用すると、144万円が333万円ですから、約2.3倍となります。
このように、投資は時間をかければかけるほど資産の増え方が大きくなります。これは投資で増えた利益を元本に加えて再投資することで、利益が利益を生み資産が雪だるま式に増えていく「複利効果」が働いているため。複利効果は回数を重ねれば重ねるほど大きくなりますから、長い時間をかけて投資することで資産が増えやすくなるのです。
もちろん、投資の成果は年によって変わりますし、場合によっては損失を被る可能性もあります。しかし、金融庁の「はじめてみよう!NISA早わかりガイドブック」によると、1989年以降の期間で積立・分散投資を20年間続けた場合の年間収益率は2%〜8%に収まり、元本割れを起こしていません。時間をかけるほど元本割れのリスクを抑え、効果が出やすいということができるでしょう。
新NISAなら利益に税金がかからない
通常、投資で得た利益には20.315%の税金がかかります。例えば、100万円を投資して110万円に増やして売却し、10万円の利益を得たとしましょう(解約手数料は考えないものとします)。10万円のうち約2万円は税金として納める必要があるため、手元に残る利益は8万円ほどとなります。
しかし、新NISA口座で投資を行うと、利益に税金がかかりません。10万円の利益を得たら、10万円がまるまる手元に残るため、効率良く資産を増やすことができます。
ただし、新NISA口座は年間の投資枠が360万円(つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円)で、非課税で保有できる限度額が1800万円であることに注意が必要です。今回紹介した月4000円の積立投資では、30年間続けても144万円ですので問題はありませんが、投資額を増やし、限度額を超えた場合は利益に税金がかかる口座(課税口座)で運用することになります。
「ラテマネー」を投資に回して無理なく将来に備えよう
週2回のコーヒー代を新NISAで積立投資すると、10年後、20年後、30年後いくらになるかシミュレーションしました。
コーヒー代のようなちょっとしたお金でも、積み立てると大きな資産になります。また、長く投資を続ければ続けるほど複利効果が高まり、資産の増え方も大きくなるでしょう。
長く投資を続けるためには、とにかく早いうちに投資をスタートすることが大切です。投資のためにまとまったお金が貯まるまで待つのではなく、今から少額ずつでも投資を始めることをおすすめします。
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木下七夏 Webライター
大学卒業後金融機関に勤め、個人のお客さま向けの営業を担当。退職後にFP2級を取得し、フリーライターに。FPで学んだ知識や金融機関勤めの経験を生かして、生活にまつわるお金の疑問を分かりやすく噛み砕いて解説する記事を作成している。
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