24/12/28
お金持ちが、新品では買わない5つの意外なモノ
中古より新品がいい、と思う人は少なくありません。誰も使ったことのない新品は、中古よりも価値があると考える、いわゆる「新品信仰」は日本に多いとも言われます。
しかし、お金持ちほど新品にはこだわらない柔軟さがあります。
お金持ちなら欲しいものを何でも新品で買えるかもしれませんが、あえて買わない選択をしているのです。
今回はそんな、お金持ちが新品買いしないものを5つお伝えします。
お金持ちでも新品では買わないもの1:住宅
まずは、住宅です。新築物件は確かにまっさらでキレイです。
住宅を購入するにあたって、新築を好む人は少なくありません。国土交通省の調べによれば、新築物件を選ぶ理由は「新築の方が気持ち良いから」と半数以上の人が答えています(「2023年度住宅市場動向調査」より)。
物件の種類ごとでは、注文住宅で57.6%、分譲戸建住宅で67.6%、分譲マンションで66.1%の人が、「新築の方が気持ち良いから」新築を選んでいます。
これは、裏を返せば新築の価値は「気持ちがよい」ことがメインとも言えます。
しかし、新築物件はどんなに高額でも、購入されればすぐに中古物件となり、資産価値は2割も下がると言われています。そのため、あえて中古を選ぶお金持ちは少なくありません。
購入後、売却して別の物件に買換える可能性を考えれば、資産価値が下がるのはデメリットでしかありません。下がったとしても、下げ幅を大きくしないためには、そもそもの購入価格を抑えることは合理的な方法です。
住宅は、購入したら一生涯住み続けるとは限りません。お金持ちであれば、さまざまな選択肢のなかから、ライフスタイルに合わせて住まいを選んでいくものです。
住宅を買うなら、住宅としての価値が落ちないものを選ぶことが大切。
最寄駅からのアクセスや日照、近隣のショッピングセンターや病院、学校などの環境をふまえた住みやすさは、中古だからこそ評価しやすい強みもあります。
そして、資産価値が落ちなければ、購入後いつでも売却できるでしょう。
お金持ちでも新品では買わないもの2:家電
家電も、新品にこだわらないことで安く購入できます。
冷蔵庫やエアコン、洗濯機、掃除機など、家電は日常的に長期間使うものです。そのため、重視するポイントは性能や耐久性。価格は二の次になりがちですが、同じ性能ならできるだけ安いほうがオトクです。
とはいえ、他の誰かが使った中古品には抵抗感を持つ人も少なくないでしょう。
そこで注目したいのは、「新古品(しんこひん)」です。
新古品とは、一度は出荷されたけれど未使用のものです。たとえば、いったん売れたけれど未使用のまま返品されたもの。あるいは、見本として展示されていたものも、安く出ていることがあります。
家電量販店、通販サイト、中古ショップなど、幅広く探すと意外な掘り出し物が見つかるかもしれません。
新品と新古品は、どちらも未使用であることは同じですが、注意したい違いはメーカー保証の有無です。保証期間が切れていることがありますので、購入時にはしっかり確認したいポイントです。
なお、お金持ちは「その家電を買うことで、お金以上の大幅な手間や時間の短縮ができる」というのであれば、高くても購入します。間接的にですが、時間を購入することができるからです。そうして得た時間を使ってさらにお金を稼いだり、好きなことをしたり、休んだりしているのです。
お金持ちでも新品では買わないもの3:ドレス
パーティや会合など、改まった席では華やかに装うこともマナーのうち。
格式のある場に合わせれば、あまり安いドレスでは馴染みません。かといって、高いドレスを何度も着まわしてばかりでは気分もあがりません。
そんな場合に利用したいのが、ドレスのレンタルサービスです。
高級感あふれるドレスであれば、レンタルとはいえ価格はそれなりにします。安いドレスだったら十分に買えるお値段かもしれません。しかし、パーティのたびに違うドレスを着られて、しかも着た後のクリーニングや保管の手間・コストがないことを考えれば、買うよりコストパフォーマンスが大きいでしょう。
さらに、ドレスに合わせたアクセサリーやパーティバッグもレンタルすれば、おトクにトータルコーディネートがかないます。
大人世代の女性がドレスアップする時こそ、流行を意識してほしいと思います。
スタンダードなデザインでも、10年もすれば古ぼけた印象は免れません。生き生きとした装いは手軽なレンタルがピッタリです。
そのかわり、足にあった靴や、肌寒いときの羽織ものは、少々値が張っても自分好みのものを準備しておくと快適に過ごせます。 それから、コートや雨具、帽子など、パーティ会場の外で使うようなアイテムにお金をかけるのも、大人のゆとりを感じさせる、賢いお金の使い方です。
お金持ちでも新品では買わないもの4:育児用品
明らかに一時期しか使わないとわかっているモノは、新品を買うより、中古かレンタルがおトクです。新品を買って使いきる、と考えることもできますが、大型のアイテムは使わなくなった時の始末に困ります。
育児用品なら、ベビーベッドやベビーカーが代表的です。
おそらく、使うのは数年でしょう。その間だけレンタルすれば、使いおわった後に返すことができるので処分の手間やコストがかかりません。
中古品を誰かから譲り受けるのもいいですね。その際、使わなくなった時のことまで考えておくのがベストです。
返さなくてよいが、捨てるに捨てられない、といったことのないようにしておきたいものです。
それに、返すにも捨てるにも、コストがかかってしまいます。
普段着や礼服も、お下がりで十分なことも多いもの。親戚や友人だけではなく、地域のコミュニティでやりとりできることもあります。
学校の制服などは、学校内でのリサイクルも。
将来、子どもが海外留学や大学院への進学を希望したら、ぜひかなえてあげたいですね。
レンタルや中古で十分なモノをわざわざ買うより、教育費に予算をかけたり、旅行などのレジャーに行って家族で楽しんだりするほうが、生きたお金の使い方になるのではないでしょうか。
お金持ちでも新品では買わないもの5:介護用品
育児用品と同様に、介護用品もまた一時期だけの使用になることが多いものです。
ただ、使い終わることは、施設への入所やご逝去といった事情になるので、それらを前提にした計画は立てにくい気持ちになるでしょう。
しかし実際のところ、介護ベッドや車いすといった大型のものは、使ってみないと良し悪しの判断がつかないことが多いので、まずはレンタルで様子を見るのはいい方法です。
これらのレンタルサービスをしている自治体もあるので、しっかり活用したいものです。
買わずにレンタルにしたからといって、愛情や感謝の気持ちがないわけではありません。
節約した分で、美味しい食事をしたり、肌触りのいい寝具や部屋着を買ったりしたほうが豊かな時間を過ごすことができます。
そして、少しでもゆったりとした気持ちで接することができれば、介護をする側も、される側も、癒されるのではないでしょうか。
大切にしたいことを見極めて、お金を使うべきは使い、節約できるところは節約することがお金持ちの流儀です。
お金持ちは、お金の使い方が上手。使わなくてもよいことにお金を使わない選択ができるからこそ、お金持ちなのかもしれません。
節約していると、「格好わるいと思われるのでは」との心配はお金持ちには無縁。
なぜなら、本当はお金持ちだと、本人こそがわかっているからです。
お金持ちはお金の使いどころを知っている
お金持ちは、お金の使いどころを知っている人です。お金持ちのメリハリのきいたお金の使い方は、新品にこだわらない自分なりの価値基準をしっかり持っている証なのではないでしょうか。
新品であることだけにこだわらない、柔軟な発想を持つことで、お金をかけずともより豊かに過ごすことができるでしょう。
お金の使い方を考えると、本当の豊かさを知ることにつながりそうですね。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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