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24/12/14

家計・ライフ

定年後貧乏を避けるために、現役時代の5つの考え方を捨てよ

定年後貧乏を避けるために、現役時代の5つの考え方を捨てる

定年後、豊かで安心した生活を送りたいと思うなら、現役時代の考え方を見直すことが大切です。なぜなら、老後の主たる収入の年金額は、現役時代の5~7割ほどとなるため、収入に見合った支出に切り替える必要があるからです。
今回は、定年後貧乏を避けるために「捨てるべき現役時代の5つの考え方」を具体的にご紹介します。どんな場合も遅いということはありません。老後を豊かに暮らすための第一歩を一緒に確認しましょう。

定年後貧乏にならないために捨てるべき考え方1:見栄を張ること

定年前の50代は収入が安定しており、つい高級な服や食事にお金をかけてしまうことがあるものです。しかし、定年後は収入が大幅に減ることも多く、そのような生活を続けていると家計を圧迫して、老後貧乏になってしまう危険があります。「何とかなる」と思わず、収入に見合った生活に切り替えるよう心がけるようにしましょう。

実際、収入があるうちから老後を想定した生活をするのは意外と難しいものです。まずは、生活に必要なもの以外の買い物、たとえば、服飾品や美容代、外食代などの支出を振り返ってみてはどうでしょう。「これが本当に必要な支出か」と立ち止まって考えてみてはどうでしょう。もしかしたら、見栄のために贅沢品を買っていたと気が付くかもしれません。

定年後は限られた収入内での生活になります。見栄を張る生活を手放さずにいれば、気づかないうちに貯蓄がどんどん減っていく可能性が高くなります。身の丈に合った支出を意識して、定年後を安心して暮らすための基盤を作りましょう。

定年後貧乏にならないために捨てるべき考え方:気乗りしない人と付き合うこと

定年前は、会社や仕事絡みで断れない付き合いが多く、人間関係にストレスを感じる場面もあったのではないでしょうか。しかし、定年後はそのような制約から解放され、自分の時間を自由に使えるようになります。このタイミングで「気乗りしない人付き合い」を見直し、気軽に付き合える人との関係を築きましょう。

また、老後の日々を豊かにする趣味は大切ですが、興味もないのに他人から誘われて始める趣味も注意が必要です。というのも、60歳を過ぎたら、自分がどんなことに興味があるかはだいたいわかっているものです。それなのに、わざわざ興味のないことに時間やお金をかけるのはムダでしかありません。それよりも、自分が以前から好きだったことや興味のある分野に目を向けましょう。

人との付き合いも、趣味も無理をせず、自分のペースで継続できるものの方が、老後をより充実したものにすることができるでしょう。

定年後貧乏にならないために捨てるべき考え方3:無理な仕事をして貯蓄を最優先すること

定年後も働くことは、収入を得るだけでなく、社会とのつながりを持ち続ける良い方法です。しかし、無理な仕事や働き方を続けると、心身のゆとりを失い、老後を楽しむ余裕がなくなってしまいます。定年後は体力の衰えを感じることも増えるため、再雇用や再就職をする場合でも、週に3~4日働く、時短勤務を利用するなど、無理のないペースにシフトすることが大切です。

また、「人生100年時代」の風潮にあおられて、貯蓄することばかり優先しすぎると、人生を楽しむ機会を逃してしまいかねません。せっかくお金を貯めても、使わずに亡くなってしまうようでは、元も子もありません。

定年後は住宅ローンや教育費といった大きな支出が減ることもあり、工夫すれば年金内で生活することも可能な場合も多いはずです。 健康を損なわない範囲で働くことを意識して、充実した老後を目指しましょう。

定年後貧乏にならないために捨てるべき考え方4:無理な投資をすること

退職金などまとまったお金が手に入ると、「さらに増やしたい」と思い投資に大金をつぎ込む人がいるようです。とはいえ、投資でお金を増やすのは簡単ではありません。知識や経験が必要ですし、知識や経験があっても短期間で大きく増やすことは難しいのです。

もし、未経験であれば、大きな金額を投じるのは非常にリスクが高い行為といえます。「何もしないのは不安…」、しかし投資の経験が少ないというのであれば、少額からスタートしてみる、積み立て型でコツコツ行うなどリスクの低い方法を選ぶことが大切です。

無理をして損をするより、慎重に運用を考えることで、老後資金を守りながら安心して生活できるようにしましょう。

定年後貧乏にならないために捨てるべき考え方5:お得情報を追いかけること

「無料」「安い」「限定品」といった言葉に惹かれ、ついお得な商品を買ってしまった経験はありませんか?これらの言葉に惹かれるのは、少しでも得したいという心理が働くから。しかし、少々の得は、かえって余計な出費を招いてしまう原因となることもあります。

たとえば、「あと500円で送料無料になる」と思って、余計なものを買ったり、「あと〇個買うと20%オフ」という誘い文句に負けてついで買いをしたり。このような行動を繰り返していると、家の中は要らないものであふれかえってしまいます。また、支出は減ることなく、老後資金を圧迫してしまうでしょう。

お得情報に飛びつく前に、「定価でも欲しいと思うか」「本当に必要なのか」「別のもので代用できるものはないか」など自問するようにしましょう。また、「迷ったら買わない」「買う前に一晩考える」といった自分ルールを設けるのも効果的です。冷静に判断する習慣を身につけ、必要なものだけを買う生活を心がけることで、老後の貯蓄を守ることができます。

「自分軸」を育てよう

現役時代と定年後では、収入が大きく変わります。それを踏まえて、捨てるべきものは捨て、大切なものだけを残していきましょう。老後を豊かに暮らす「自分軸」を育てることが、定年後貧乏を避ける重要なポイントです。

舟本美子 ファイナンシャルプランナー

「大事なお金の価値観を見つけるサポーター」
会計事務所で10年、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として14年働いたのち、FPとして独立。あなたに合ったお金との付き合い方を伝え、心豊かに暮らすための情報を発信します。3匹の保護猫と暮らしています。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。FP Cafe登録パートナー

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